【FN2005】第3戦SUGO、本山、荒れたレースで今季初勝利!

2005.05.16 自動車ニュース

【FN2005】第3戦SUGO、本山、荒れたレースで今季初勝利!

2005年5月15日、宮城県・スポーツランドSUGOで、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第3戦が行われた。
決勝を前に晴天が一転、雨となりウェットコンディションでスタートが切られたものの、再び陽が差し込むという思わせぶりな天気に翻弄される80周のレースを制したのは、予選2位スタートの本山哲だった。
2位にはリチャード・ライアンが入り、ポールシッターの小暮卓史は3位に終わった。

■小暮卓史が自身初のPP

停滞する低気圧の影響を受け、予選が行われた土曜日は気温が上がらず。終始どんよりとした重い雲がサーキットを包み込む肌寒い天候となった。
雨こそ降らなかったが、コース上には前日の雨が残っており、予選1回目はウェット宣言で開始。シーズンオフに新舗装され、グリップ感が増したとドライバー間で好評のSUGOだったが、不安定なコンディションゆえにスピン、コースアウトするマシンが続出した。

そんななか、ポールポジションを奪ったのは小暮卓史。午前中の予選1回目で4番手に留まったが、午後からの予選2回目で着実にタイムを削り、終了10分前に総合トップへと躍り出た。
ライバルたちも残り僅かな時間でアタックを続けたが、小暮のタイムには届かず。フォーミュラニッポン3年目の小暮が自身初のポールポジション獲得に成功した。
2番手は本山哲、そしてルーキーの山本左近が3番手につけた。

■灰色の雲が雨を運ぶ

土曜日までの寒さから開放された日曜日、朝のフリー走行では気温18度、路面温度23度と前日の倍以上。午後からの決勝に向けてレース日和の一日になるものと思われたのだが……前座のF3レース終盤から突如として雨が降り始め、瞬く間に路面を濡らしてしまった。
これで決勝前に10分間のフリー走行が設けられ、全車レインタイヤを履きレーススタートを迎えるに至った。

■乾き始めた路面にピットが、ポジションが動く

レースが荒れるほどベテラン勢の活躍が目立つというが、今回もそのセオリーが実証された。
本山はめずらしくスタートで出遅れ、5位から追い上げを強いられたが、焦りはみられなかった。次第に路面が乾き始め、スリックタイヤに交換しようとまわりが騒々しくなるなか、本山はレインタイヤで着実にポジションアップに努めたのだ。逆にスリックへと交換した他車は、コース上に残る雨がネックとなり、タイヤのパフォーマンスを活かしきるには至らなかった。

小暮も本山同様、まだレインタイヤで首位をキープしていた。2位に浮上した本山が28周目にピットストップ、これを確認したかのように、小暮は30周を終えてピットに戻った。だがそのアウトラップで冷えたタイヤに足もとをすくわれ、痛恨のスピン。ブノワ・トレルイエ、本山らに先行を許した小暮は、4位でコースに復帰した。

■本山の後方、激しい2位争い

トレルイエは予選4位から雨を味方に2位へと浮上、ピットストップを経て暫定トップに立った。だが、小暮を追うように1コーナーでマシンバランスを崩して、スピン、コースアウト。マシンはそのままグラベルの餌食となった。

ライバルたちの自滅をよそに、スリックを履いた本山はファステストラップを刻みながら走行。天候回復を見越したセッティングが功を奏した結果だった。
これに対し、2番手の小暮はレインセッティングを優先したため、乾き始めた路面を敵にまわしていた。
一方、思うようにペースを上げられないマシンをコントロールし、予選6位から3位に浮上してきたのが去年の王者リチャード・ライアン。一時はファステストラップを記録するなど、ディフェンディングチャンピオンとしての意地を見せた。

終盤に入り、本山と2位との差は開く一方。結局、02年、04年にも菅生で優勝を果たしている本山がそのまま独走、拳を高く突き上げ、チェッカードフラッグを受けた。

その後方では、小暮とライアンが壮絶なバトルを展開。一時は10秒以上あった差が周回ごとに縮まり、激しい攻防戦に様変わり。ライアンの勢いに押され気味だった小暮も一度はライアンの攻撃を封じ込めたが、勝負の軍配はライアンへと上がった。

■終盤はファステストラップ・ラッシュ

目まぐるしくコンディションが変わる闘いでは、トップ争いを演じるドライバーに限らず、ファステストラップをマークするドライバーが頻繁にあらわれた。
レース中盤には最後尾スタートだった高木虎之介が、また終盤には予選5位ながら2度のピットストップで順位を下げた野田英樹が、その悔しさを晴らすかのように、自己ベストを更新、77周目にはファステストラップをマーク。サーキットへと足を運んだ約2万8000人の観客に力強いベテランの走りをアピールすることとなった。

第3戦を終え、すべて覇者が異なるフォーミュラ・ニッポン。次の舞台は富士スピードウェイ。新しく生まれ変わった高速サーキットで誰が最初の覇者となるか?

(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)

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荒れたレースでベテラン本山哲が活躍、今シーズン初Vを手に入れた。

荒れたレースでベテラン本山哲が活躍、今シーズン初Vを手に入れた。

小暮vsリチャード・ライアンが終盤繰り広げたつばぜり合い。ライアン(後)が小暮(前)に仕掛けるが、小暮も応戦。しかしこのあと、順位は逆転し、結局ライアンが2位、小暮は3位でフィニッシュした。

3戦を終えた2005年シーズン、ランキング首位は、開幕戦もてぎウィナーのライアンと第2戦鈴鹿勝者井出が同点で並び、2点差で本山が追う展開となる。

小暮vsリチャード・ライアンが終盤繰り広げたつばぜり合い。ライアン(後)が小暮(前)に仕掛けるが、小暮も応戦。しかしこのあと、順位は逆転し、結局ライアンが2位、小暮は3位でフィニッシュした。3戦を終えた2005年シーズン、ランキング首位は、開幕戦もてぎウィナーのライアンと第2戦鈴鹿勝者井出が同点で並び、2点差で本山が追う展開となる。

優勝した本山の背後に、周回遅れながらピタリとついて同ペースで走行する高木虎之介(後)。本山は、「(高木のマシンが)結構速かったので、先に行かそうかどうか迷った」とコメントした。

優勝した本山の背後に、周回遅れながらピタリとついて同ペースで走行する高木虎之介(後)。本山は、「(高木のマシンが)結構速かったので、先に行かそうかどうか迷った」とコメントした。

決勝日のピットウォークの模様。「ドライバーじゃないよ、えっ、ぼくのサインででいいの」とファンから熱い声に照れながらもサインをするのは、mobilecast IMPULの星野一義監督(左)。

決勝日のピットウォークの模様。「ドライバーじゃないよ、えっ、ぼくのサインででいいの」とファンから熱い声に照れながらもサインをするのは、mobilecast IMPULの星野一義監督(左)。

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