【スーパーGT】第2戦富士、お膝元でZENTセルモスープラが圧勝

2005.05.06 自動車ニュース

【スーパーGT】第2戦富士、お膝元でZENTセルモスープラが圧勝

ゴールデンウィークの真っ最中である2005年5月4日、静岡・富士スピードウェイで、5万2400人の観客を集めたスーパーGT第2戦が行われた。
シリーズ最長の500km(110周)レースでは、05年スープラ勢をフェアレディZ勢が追いかける展開となり、結果、予選トップのNo.38 ZENTセルモスープラ(立川祐路/高木虎之介組)が独走のパーフェクト・ウィンを達成した。
GT300クラスでも、予選トップのNo.0 EBBRO M-TEC(黒澤治樹/細川慎弥組)が、2位以下を周回遅れにする完勝を果たした。

■05スープラがポールポジションを獲得

1年半あまりの改修工事を経て、今年4月10日にリニューアルオープンした富士スピードウェイは、トヨタのお膝元。ここで05年スープラのNo.38 ZENTセルモスープラが、ぴかいちの速さを見せつけた。

No.38スープラは、予選1回目でトップタイムをマークしたのだが、赤旗中断でピットに戻る際、ピットロード入口でホワイトラインをカットしたことで、2周分の最速タイムを抹消され10番手に降格した。しかしスーパーラップ(SL)では旧コースレコードホルダーの立川祐路が圧倒的な速さで他を寄せつけず、価値あるポールポジション獲得に成功した。

GT300では、No.0 EBBRO M-TEC NSXが練習走行時から安定した速さを披露。予選でタイムを削り始めたライバル勢はSLでも健闘したが、No.0 NSXがトップの座を堅持した。

■05年スープラに初勝利

レースは、惨敗に終わった開幕戦のリベンジともいえる05年スープラの圧勝だった。
序盤はNo.38スープラと予選2位のNo.6エッソウルトラフロースープラ(脇阪寿一/飯田章組)が攻防戦を展開。39周を終えてNo.38がピット作業に戻ったが、再スタート時にエンジンがなかなか始動せず、タイムロス。その次の周ピットインしたNo.6に逆転のチャンスが巡ってきた。

だがこのNo.6もエンジンがかからず、No.38以上にタイムロス。さらに3番手にいたNo.39デンソーサードスープラGT(A・クート/R・クインタレッリ組)もピット作業で同様のトラブルが発生し、ポジションダウンをしいられた。これで結果的にNo.38が事実上のトップをキープした。

500kmの長丁場ともなると、2度目のピットインが必至。上位陣では、No.38スープラとNo.22 Zが同じ周にピットへと戻り、ともにタイヤ交換、ガソリン補給、ドライバー交代を行った。
トップとの差を詰めようと、No.22 ZはNo.38スープラよりおよそ12秒速い作業でコースへ復帰。それまで30秒以上あった差を一気に縮めた。

しかし逃げるNo.38スープラはハイペースで周回を重ね、No.22 Zの追従を許さない。逆にNo.22は終盤に入り、猛追する後続車との応戦を迫られる。
これでNo.38はひとり旅のままチェッカードフラッグを受け、05年スープラに初勝利をプレゼント。辛酸を舐めた開幕戦から一転、ポール・トゥ・ウィンの大勝利となった。

2位には、No.22 Z。終盤ドライブしたクルムも「今日は勝つつもりでいたが、トヨタが速かった」と05年スープラの速さを認めた。

3位はNo.35イエローハットYMSスープラ(服部尚貴/脇阪薫一組)。ベテランの服部が2スティント連続でドライブ、自己ベストをマークする勢いでポジションアップに成功。セミファイナルラップで0.7秒差まで詰め寄ったNo.22 Zと、フィニッシュ直前まで緊迫した闘いを繰り広げた。

■M-TEC NSXが独走の勝利

GT500クラスでは苦戦が続くNSXだが、GT300ではNSXが速さを余すことなく見せつけた。
GT300クラスは、燃費の良さを武器に1ストップ作戦が可能であるため、対抗策として上位陣のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一組)やNo.30 RECKLESS MR-S(佐々木孝太/山野哲也組)らがこの作戦を遂行。
だが、No.0の速さには歯が立たず。2ストップのピット作業を済ませた上に、2位以下を周回遅れにするという驚異的な強さで独走し、表彰台の真ん中に立った。

2位はNo.43 Garaiya。ハードタイヤを装着して勝負に出たが、思いのほか路面温度が上昇し、2位キープが精一杯、「想定したタイムで周回したが、相手がそれ以上に速かった」(高木)と、追い上げには至らなかった。

3位にはNo.30 RECKLESS。予選6位からコンスタントな速さを見せ、着実にポジションアップ。1ストップ作戦を味方につけ、3位獲得に成功した。

第3戦は、スーパーGTシリーズ戦で唯一の海外ラウンド、マレーシア・セパンが舞台。日本よりも高温多湿のハードな環境で、タフなレースになることが見込まれる。これまで不利な闘いを強いられているNSXにとってもチャンスが多いサーキットなだけに、GT500ではトヨタ、日産、ホンダの3メーカーによる接近戦が見られるはずだ。

(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)


大型連休の真っ最中ということもあり、5万2400人の観客がつめかけた。写真は、ピットウォークでファンにサインするニスモチームのドライバーたち。手前は本山哲。


トヨタのお膝元で見事圧勝したNo.38 ZENTセルモスープラ。ヘアピン入り口に進入。


最終ラップ(110周目)まで続いた息詰まる2位争い。No.22モチュールピットワークZ(右)に、No.35 イエローハットYMSスープラが詰め寄ったのだが、結局Zが2位のポジションを守りきった。


GT300クラスで優勝したNo.0 EBBRO M-TEC NSX。13コーナーで。

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