【スーパーGT 2005】第1戦、Zが後退、ECLIPSE ADVANスープラ、涙の勝利!

2005.03.28 自動車ニュース

【スーパーGT 2005】第1戦、Zが後退、ECLIPSE ADVANスープラ、涙の勝利!

2005年3月27日、岡山国際サーキット(旧TIサーキット英田)でスーパーGTの開幕戦が行われた。
スタートからレースの主導権を握っていたディフェンディングチャンピオンのNo.1ザナヴィニスモZ(本山哲/リチャード・ライアン組)がトラブルで後退。かわってトップに立った予選3位のNo.25 ECLIPSE ADVANスープラ(織戸学/ドミニク・シュワガー組)が逆転優勝を果たした。

また、GT300クラスでは、No.13エンドレスアドバンZ(木下みつひろ/影山正美組)が終盤のポジション争いを制し、300クラスにおけるZ初勝利を達成した。

■予選で「Z」が1-2

いち早く新車を投入し、順調なオフシーズンを過ごしてきたニスモ勢が、予選でも魅せた。
全日本GT選手権(JGTC)からスーパーGTシリーズとして新たにスタートした今年、予選では新たに「スーパーラップ(SL)方式」を採用。これは各クラス上位12台による1周のタイムアタックでポールポジション(PP)以下が決定するというものだ。

金曜日の練習走行から安定したタイムをマークしていたNo.22モチュールピットワークZ(ミハエル・クルム/柳田真孝組)は、スーパーラップ進出後も変わらぬ走りでファステストラップを出し、あっさりPPを手に入れた。

一方、GT300では、No.30 RECKLESS MR-S(佐々木孝太/山野哲也組)がクラストップタイムを計時。だが、ピットロード出口がレッドシグナルの時にコースインしたペナルティが科せられ、幻のPPに終わり、かわってNo.19ウェッズスポーツセリカ(加藤寛規/谷口信輝組)がクラス予選首位についた。

■ポールのZが大きく後退、荒れたオープニングラップ

ポールシッターNo.22 Zのスタートドライバーを務める柳田は、GT300クラスからのステップアップ組。300クラスでもPPからスタートした経験があるだけに、本人も「特別意識していない」とリラックスしていたのだが……。
グリーンランプが点灯、勢いよく1コーナーへ向かうはずがホイルスピンをきっし、Zは後方集団に飲み込まれてしまった。さらに後続車にプッシュされ、コースアウト。これにより、1位No.1ザナヴィニスモZ、2位No.25 ECLIPSE ADVANスープラ、そして3位No.32 EPSON NSX(松田次生/アンドレ・ロッテラー組)がトップ3を形成した。

2位のNo.25スープラは首位No.1 Zとの差をじわりじわりと詰め、9周目に逆転。だが、No.1も後方からプレッシャーをかけ続け、23周目にはサイド・バイ・サイドの好バトルを演じ、Zが再びトップに立った。

82周のレース中、35周前後からドライバー交代が始まり、トップ2台では、まず36周目にNo.25 スープラが動いた。No.1 Zはその2周後。ピット作業を得意とするニスモは、ルーティンワークの時間でもNo.25を上回り、さらにマージンを築き上げていった。

逃げるNo.1 Zと喰らいつくNo.25スープラ、トップを争う2台に転機が訪れたのは、レースも後半に差しかかった53周目。ペースダウンしたNo.1をNo.25がかわしてトップに立った。一方で、No.1は緊急ピットイン。異変のあった右フロントタイヤを交換してコースへと復帰したが、その後、駆動系のトラブルでZは初戦をリタイアした。

粘りの攻めで首位の座をつかんだNo.25のスープラは、その後も勢いをキープ。開幕ウィンを果たした。チームはかつてGT300で何度もタイトル獲得を経験した名門だが、GT500にステップアップした2000年以降、勝利に恵まれずにいた。今回は同チームにとってGT500クラス初の勝利となった。

2位は、No.36 DYNACITY TOM'S SUPRA(土屋武士/ジェームス・コートニー組)。優勝車同様04年マシンだが、新コンビのドライバー、装着タイヤメーカーの変更などを味方につけ、8位スタートからジャンプアップに成功した。

3位にはNo.3 G'ZOX・HASEMI・Z(金石年弘/エリック・コマス組)。ニスモが投入した4台のニューマシンの中で、唯一表彰台をゲットすることになった。

■緊迫の上位争いに終止符を打ったのは、エンドレスアドバンZ

一方のGT300クラスでは、“棚からぼた餅”のラッキーなPP獲得となったNo.19セリカだが、レースでは後続車に十分なマージンを築くことはできなかった。

前半はトップ4台が縦一列となり、予断を許さない状況。さらに2位につけたNo.7雨宮アスパラドリンクRX7がペースを上げ、激しい攻防戦となった。No.19セリカがひと足先にピット作業に向かったため、一時的にNo.7 RX-7がトップに。
だが、No.19がルーティンワークを終えてコースに復帰すると、ポジション争いはいっそう息詰まる状態となっていた。上位陣にはピットワークを終えていないマシン、そして後方からはピットインでニュータイヤを得たマシンがハイペースで周回を重ねていく。

すべてのマシンがルーティンワークを終えた後は、No.0 EBBRO M-TEC NSX(黒澤治樹/細川慎弥組)が事実上のトップに立ち、次いでNo.13のZが2位に浮上。No.19のセリカは3番手から追い上げを開始するのだが、63周目に痛恨のスピン。すぐさま後続車にパスされ、表彰台をチャンスを失った。

熱を帯びてきたトップ争いは、一時1位に5秒以上の差をつけられていたNo.13 Zが、昨季までGT500マシンのステアリングを握っていた影山正美により健闘し、67周目に逆転を果たしてそのままクラストップでチェッカードフラッグを受けた。

2位にはNo.7 RX-7。3位はNo.0 NSXだった。

スーパーGTの第2戦は5月4日に開催。舞台は富士スピードウェイだ。新たに生まれ変わったFISCOで、ホームの利を活かしたスープラの05年マシンが勇士を見せるのか、フェアレディZがそのポテンシャルの高さを武器にするのか、あるいはニューNSXがストレートスピードの大幅アップを果たすのか……。話題の尽きない闘いになりそうだ。

(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)

【スーパーGT 2005】第1戦、Zが後退、ECLIPSE ADVANスープラ、涙の勝利!の画像

No.25 ECLIPSE ADVANスープラ。「スープラ」には、チャンピオン「Z」の対抗馬として、2005年シーズンを盛り上げて欲しいと期待。

No.25 ECLIPSE ADVANスープラ。「スープラ」には、チャンピオン「Z」の対抗馬として、2005年シーズンを盛り上げて欲しいと期待。

予選までは好調だったNo.22モチュールピットワークZだったが、スタートに失敗し、その速さを見せることなく脱落した。しかし、「Z」勢が今年も強力であることは明らかだろう。

予選までは好調だったNo.22モチュールピットワークZだったが、スタートに失敗し、その速さを見せることなく脱落した。しかし、「Z」勢が今年も強力であることは明らかだろう。

スタート前のグリッド風景。国内レースに復帰する高木虎之介(ZENTセルモスープラ/右)に、“恩師”中嶋悟(EPSON NSX総監督/左)が声をかけにやって来た。「ヒットする(ぶつける)のはナシにしようぜ」と冗談を飛ばあっていた。

スタート前のグリッド風景。国内レースに復帰する高木虎之介(ZENTセルモスープラ/右)に、“恩師”中嶋悟(EPSON NSX総監督/左)が声をかけにやって来た。「ヒットする(ぶつける)のはナシにしようぜ」と冗談を飛ばあっていた。

GT300クラスを制したNo.13エンドレスアドバンZ。意外にも、Zにとっては300クラス初勝利となる。

GT300クラスを制したNo.13エンドレスアドバンZ。意外にも、Zにとっては300クラス初勝利となる。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。