第182回:恒例“年始のヒマネタ”イタリアGP編 直後に「パラボリカ」走れるって知ってた?

2005.01.05 エッセイ

第182回:恒例“年始のヒマネタ”イタリアGP編 直後に「パラボリカ」走れるって知ってた?

■抜け道は熱戦の舞台

いやはや、みなさまあけましておめでとうございます。小沢コージ! 2005年もバリバリ行くぜ!! ってなわけで最初はアイドリングがてら恒例のヒマネタを。
昨年一番驚いたこと!? ってのはウソだけど、読者の方々に伝え忘れていた重大な事実があります。ミラノ近くのモンツァで開かれるイタリアGPなんだけどさ、去年行ってびっくり。決勝直後に「パラボリカ」を自分のクルマで走れるのだ! ついでに逆立ちなんぞもしてきたんでごらんアレ。
パラボリカってのはF1ファンならご存知のサーキット、正式名「アウトドローモ・ナツィオナーレ・ディ・モンツァ」(Autodromo Nazionale di Monza)きっての著名最終高速コーナーで、200km/hオーバーでのバトルがウリ。鈴鹿でいう130Rみたいなもんか。最近改修続きで刺激減り気味だけど。

でね。去年決勝が終わった後、サーキット内からクルマで帰るべく、渋滞回避ルートを探してたわけ。すると前出、マクラーレン安川さんが電話で「30分でミラノに着いたよ!」と自慢なさるルートがある。で、われわれも半信半疑のまま、言われる通りにみんなとは逆方向のパラボリカのイン側中腹に向かいました。
そこには閉まった金網ドアがあって、手前にわずかな行列が。「うーん、ホンマに開くんかいな」と思っていたら……決勝後から時間にして30、40分。な、なんとドアがガラリ!

そこはまさに、さっきまでシューが、モントーヤが、そして我らの琢磨様が走ってたパラボリーカ!(イタリア風発音)。ま、走ったのが「フォルクスワーゲン・ヴァナゴン」だからナンだけどさ。散らかったタイヤカスが臨場感かきたてるかきたてる。
舞い上がった我らは思わずグランドスタンド前でピットストーップ! 記念写真まで撮っちゃいました。辺りにはバリチェロ優勝でハメ外したイタリアーノ風もいたけどね。とりあえず警察はナシでコースマーシャルもナシ。つくづくイタリアっていいとこだと思いました。こういうのだけでもイタリアGPに来たかいがあるよね。日本じゃあり得ないもんこんなの。

ついでに言うと、このとき、たまたまセリエAの開幕戦のチケットが取れて、ミラノのサンシーロでのACミラン対リボールノ戦を見たんだけど、あまりの観客の開放ぶりにびっくり。テレビじゃ見たことあったけどさ。最近、浦和レッズサポーターも凄いけど、やはりイタリアーノは真剣にバカだと思いました。うらやましいくらいに熱情的でステキにバカ。

なんつーかなぁ。イタリアの警察もけして甘くはないし、昔、スピード違反で捕まったこともあるけど、日本の管理体質とはどっか違うのよね。単純に観客が“ゲキ熱”過ぎて抑えられないってのもあるかもしれないけど、取り締まる側も“人間”という感じがする。
お互いにやりたいことは一緒。わかり合ってるのよ。たぶん。
日本はお上至上体質だから……とか言うけどさ。取り締まる側もクルマの楽しさを本当に知れば、多少はマシになるんじゃないでしょうか。……って甘いか?

(文と写真=小沢コージ/2005年1月)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』