【年末年始特別企画】島下泰久が鋭く迫る! 2005年、日本の自動車界はどう動く?(輸入車編)

2005.01.04 自動車ニュース
 

島下泰久が鋭く迫る! 2005年、日本の自動車界はどう動く?(輸入車編)

輸入車の面白さとは、日本車とはまったく違う思想で作られたクルマであることだろう。その意味で、2005年は楽しみな年になりそうである。気鋭の自動車ライター島下泰久が、2005年に日本に導入される輸入車を大胆予想する。


フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
 

■ホットハッチ豊作の予感

結局は毎年、終わりを迎える頃には同じようなことを思うのだが、2004年は輸入車にとって、豊作と言える1年であった。では2005年こそは、その反動で地味な年となってしまうのかといえば、そうでもなさそうな気配である。

日本市場を中心に見ていくと、まず1月には、「クライスラー300C」が導入される。いかにもアメリカンなそのルックスは、きっとササる人も多いに違いない。また、1月には「ルノー・メガーヌ」の「グラスルーフ・カブリオレ」もデビューする。コレは、あの名門カルマン社が仕立てた、いわゆる“CC”なのだが、その名の通りルーフがガラス製というのが最大のウリ。閉じている時もタダのクーペではないのだ。
そのルノーは、「メガーヌ・ルノースポール」の5ドア/右ハンドル仕様も春頃には上陸させる模様。そして、それとほぼ同時期に、フォルクスワーゲンも「ゴルフGTI」の日本導入を開始すると言われている。価格は「BMW120i」を下回ると公言しているGTIの方が安そうだが、メガーヌは224psある。ここは面白い勝負になるだろう。


メルセデス・ベンツAクラス
 

■メルセデス・ベンツの攻勢

その120iに加えて「118i」「116i」の本格販売が始まるBMWは、春先には新型「3シリーズ」をワールドデビューさせる。ここのところの素早い動きを見ていると、日本にもゴールデンウィーク頃にはお目見えするのではないだろうか。また、それより先に「M6」の導入も始まるはずである。

勢いに乗っているBMWに対して、メルセデス・ベンツの攻勢も始まる。春先までに投入されるのは、新型「Aクラス」。そして話題を呼びそうな「CLSクラス」の2モデルである。Eクラスも、早晩「E320」に代えて、新型DOHC4バルブユニットを積む「E350」が投入されるだろう。北米では春より販売開始とアナウンスされた新型「Mクラス」も、秋頃には投入されるに違いない。


ポルシェ・ボクスター
 

他にドイツ勢では、アウディが「A4」のマイナーチェンジ版を導入するほか、「A6アバント」も遠からず入ってくるはず。またポルシェは、春までには新型「ボクスター」を、続いて「911カブリオレ」をラインナップに加えるだろう。「フォード・フォーカス」もおそらく秋頃には導入されると思われるが、全幅1840mmの小型車をどのように売るのかは、ちょっと興味深い。

オフィシャルフォトが公開された新型「フォルクスワーゲン・パサート」は、おそらく3月のジュネーヴでワールドプレミアを行ない、日本導入は今年終盤になるのではないだろうか。気になるのは、12月のボローニャ・ショーで発表された、いわばハイルーフ版ゴルフである「ゴルフ・プラス」の導入があるのか否か。日本では、やはりオーソドックスなワゴンのほうが広く受け入れられるはずだ。


シトロエンC3プルリエル
 

■SUVに大きな動き

フランス車では、先のルノー勢のほかに、シトロエンが「C4」と「C3プルリエル」を、プジョーが「407」を登場させる。イタリア車は「アルファ147」のマイナーチェンジ版の導入が期待されるが、時期はおそらく春というより初夏あたりになるのではと見られる。「フェラーリ・スーパーアメリカ」も、きっとごく僅かな台数が日本に上陸するはず。
忘れてはいけない、イギリス車では新型「ランドローバー・ディスカバリー」が導入される。デトロイト・ショーで正式デビューと言われる「レンジローバー・スポーツ」も導入を期待したい1台である。


ランドローバー・ディスカバリー
 

とりあえず、現時点でデビュー時期が見えているのはこの辺りだが、年末に向けては、ほかにも数多くのニューモデルが登場する。
目玉は秋のフランクフルトショー。ここではメルセデスが新型「Sクラス」を登場させると言われている。2005年はさらにクロスオーバー・セグメントに属する「Rクラス」、ゴルフと正面から相対する「Bクラス」も登場予定と、メルセデスはまさしく新車盛り沢山だ。秋には他にも「Q7」の名で噂されているアウディ初のSUVや、「BMW3シリーズ・ツーリング」が姿を現すだろう。


島下泰久(しました・やすひさ)
自動車ライター。学生の頃より二玄社CG編集部にてアルバイトをはじめる。1996年、24歳の時にフリーランスに。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
 

「ポルシェ911」に「ゴルフ」「1シリーズ」と目玉が大きかった2004年と較べてしまえば、若干地味な印象もあるが、追加モデルまで含めれば、2005年も、やはり膨大な新型車がデビューするのは間違いない。中でも、2004年を敢えてゴルフ、1シリーズ、アストラによるCセグメントの年とするならば、2005年は3シリーズ、A4にパサート、そして2004年末に登場したCクラスによって、Dセグメントが大きく活気づく年になるのではないかと思うのだが、どうだろうか。
それらの動向を追い掛けた末に、気付くと2005年も暮れ、その時にはこう思っているのだろう、「今年は豊作だったな」と…。

(文=島下泰久/2005年1月)

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