輸入車も<お買い得>で選ぼう! (ルノー・メガーヌ スポーツウェイ)


月刊webCGセレクション11月号

輸入車も<お買い得>で選ぼう!




「装備の充実度」
……
「装備の特別度」
……
「装備の必要度」
……
(写真=宮門秀行)




非・プレミアム輸入車の悩みは深い



ルノー・メガーヌスポーツウェイ(FF/4AT)
……220万5000円

「ルノー」の「メガーヌスポーツウェイ」は、150台の限定モデルながらも実質的には最安値のエントリーモデルとも言える。価格面で、日本車と戦うことはできるのか。

10万5000円安いカラクリ

「メガーヌスポーツウェイ」は実に戦略的な特別仕様車である。ベースとなっているのはメガーヌのエントリーグレードである1.6。その15インチホイール+キャップを16インチアロイホイールへと置き換え、ベージュ系の内装色を濃いめのグレー系とすると同時に、シート地をホワイトのステッチが入れられたカーボンエンボス調へと変更することで、装いは全体にスポーティな印象に仕上げられている。

それでいて、なんとその車両価格は、4段ATモデルが220万5000円、5段MTモデルが210万円と、実はただでさえこのクラスでは割安なほうに属する素のメガーヌ1.6より、さらに10万5000円安く設定されているのだ。














もちろん、そこにはカラクリがあって、1.6では標準装備のオートエアコンがマニュアルへと変更され、操作パネルもタッチ式からダイヤル式へと改められている。しかし、それだけと言えばそれだけのこと。インチアップされたアロイホイールが標準装備になっていることを考えれば、コレはやはり安い。要するに、台数限定とは言え実質的にはより安価な価格のエントリーモデルを設定したと解釈することができそうである。


シビアな視線が注がれる

実は今、このあたりの価格帯の輸入車は、決して好調とは言いがたい。輸入車にいわゆるプレミアム性を期待する層の需要は、300万円台のもうすこし価格レンジの高いモデルにシフトしつつある。同じセグメントで言えば、「フォルクスワーゲン・ゴルフGT」、「アウディA3スポーツバック2.0FSI」、「BMW118i」が今の売れ筋なのだ。

そのあおりを食っているのが200万円台の輸入車、特にイタリア車やフランス車である。ブランドイメージにしても、あるいは実際の製品クォリティにおいても、率直に言ってこれらはプレミアムとして売ることは難しい。ならば性能と価格という実質面で勝負だと息巻いたところで、輸入車の価格はどうしても日本車より高くなってしまうし、性能だって今の日本車は悲観するようなものばかりじゃない。そんな日本車との差額分を納得させるだけの優位性が、その商品には宿っているか。そこへ注がれる視線はとてもシビアになる。










【スペック】
全長×全幅×全高=4215×1775×1460mm/ホイールベース=2625mm/車重=1280kg/駆動方式=4WD/1.6リッター直4DOHC16バルブ(113ps/6000rpm、15.5kgm/4200rpm)/価格=220万5000円(テスト車=同じ)

ベース車:
メガーヌ1.6……231万円

特別装備
●専用ホワイトステッチ付きダークカーボンエンボスシート生地
●16インチアロイホイール



日本車との50万円の差額の意味

メガーヌスポーツウェイの220万5000円という価格は、同じようなボディサイズと排気量を持つ日本車に較べると、ざっと50万円ほどは高い。僕個人は、類を見ないほどの個性的なスタイルと、重厚感のようなものとは無縁ながら攻め込むと期待以上の粘り腰を見せてくれるフットワークがもたらす、なぜだかウキウキさせられる魅力には、その差額分の価値はあると評価している。まあタイヤ&ホイールは、実は15インチの1.6のほうが乗り心地がマイルドで良かったとは思うが、この値段なら文句は言うまい。

ただし、一般にその価値を納得させるのは簡単ではないだろう。それはメガーヌだけでなく非・プレミアムの輸入車すべてが抱えている問題である。さて、一体どうやってブレイクスルーを図るか。僕からの提案は、せっかくここまでやるのなら、装備はシンプルで、アルミホイールも省いていいから、MTで200万円を切るようなモデルを設定するということ。

そのぐらいのインパクトがあれば、プレミアム指向のユーザーは捕まえられなくても、新たな層を喚起することはできるはず。メガーヌスポーツウェイ、十分バリューある特別仕様車だとは思うが、どうせならそんな、より以上の何か、期待したいところである。

(文=島下泰久/写真=高橋信宏/2005年11月)




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