三菱、「パリダカ」と「WRC」で信頼回復を

2004.12.08 自動車ニュース

三菱、「パリダカ」と「WRC」で信頼回復を

三菱自動車は、2004年12月7日、2005年度のモータースポーツ活動計画を発表した。記念すべき10勝目を目指す“パリダカ”ことダカールラリーと、世界ラリー選手権(WRC)の2本を柱としたもので、リコール問題などで失われた信頼を取り戻すべく、勝利に向けて邁進することが謳われている。

■エース2人が5連覇/10勝目を目指す〜ダカールラリー〜

2005年1月1日にバルセロナをスタートし、16日にダカールでゴールする「テレフォニカ・ダカール2005」に、三菱は4台の「パジェロエボリューション」と、1台のサポートピックアップ「L200」を投入する。

「MPR11」と名付けられた最新型パジェロエボリューションでは、2004年7月と9月にモロッコで1万kmを超えるテストを実施。ダカール前哨戦のUAEデザートチャレンジでは総合優勝を果たすなど、デキは上々のようだ。

低重心化された4リッターV6エンジンは、パワーを多少犠牲にしても、砂漠を走るうえで重要な中低速トルクを追求。さらに重量配分の最適化やサスペンション改良などが施されたという。

2人のエースドライバーは今回も健在だ。今年のウィナー、ステファン・ペテランセルは2連覇を、増岡浩は2002-03年に次ぐ3回目の勝利を狙いたい。

さらに今年は、元アルペンスキーのチャンピオンであるリュック・アルファンと、今年ダカール二輪部門で総合優勝を果たしたホアン・ナニ・ロマが加わり、クイックアシスタンスの女性ドライバー、アンドレア・マイヤーとともにスリーダイヤモンドのチームを形成する。

三菱は、1983年以来、休まずパリダカに出場してきた。1984年からワークス参戦を開始、翌年には念願の総合初勝利を手に入れ、以来、9度の優勝を記録してきた。
前人未到の5連覇/10勝目に向けて準備は万端。増岡は12月8日に日本を発ち、最終調整を行うという。

■2005年は表彰台、そして翌年にはタイトルを〜WRC〜

三菱にとって、2004年のWRC活動は問題が多かった。
2003年にワークス参戦を一時休止。体制、マシンを強化し復活した2004年だったが、初戦モンテカルロで6位フィニッシュと幸先よいスタートを切ったものの、以後トラブルやリタイアに悩まされ続けた。
結果、ドイツでの第10戦を最後に再び休業に入り、2005年シーズンに向けて再度調整を重ねているという。

その2005年は、1月の第1戦モンテカルロから始まる全16戦に参戦予定。最新のウェポン「ランサーWRC05」のステアリングを握るのは、ジル・パニッツィと、プジョーから移籍してきたハリ・ロヴァンペッラの2トップだ。

サンレモやコルシカなどアスファルトで強さを発揮し、これまで7勝している“ターマック・キング”パニッツィと、グラベルで速さを見せるロヴァンペッラのコンビに、若手ドライバーのジャン-ルイジ・ガリが加わり、3台体制で臨むことになる。

ランサーは国際自動車連盟(FIA)の新規定に対応しながら、サスペンションや2リッターターボエンジンなど各所を改良。注目は、他車では既に採用されているパドルシフト式のセミオートマチックギアボックスと、早ければ3月から起用予定のアクティブセンターデフ、そしてミシュランからスイッチしたピレリ製タイヤだ。

三菱は、WRC活動の3カ年計画を立てている。うち最初の年は散々だったが、2年目は表彰台、そして最後の年にはタイトルを狙う、と鼻息は荒い。

ダカール、そしてWRCでの成功は、悪いイメージを払拭する絶好のチャンス。双方に全社の期待がかかっている。

(webCG 有吉)

三菱自動車「モータースポーツ」:
http://www.mitsubishi-motors.com/motorsports/j/

 

「パジェロエボリューション2005パリダカ参戦車」。新スポンサー「レプソル」と「ATSスタジオ」を加えカラーリングは一新、エンジンはドライサンプ式オイルシステムを投入するなどして低重心化、500リッター(!)の燃料タンク形状を見直すなどし重量配分を最適化するなどした。
 

「ランサーWRC05」。ようやく採用されたパドルシフトのセミオートマチックトランスミッション、シーズン途中で投入予定のアクティブセンターデフ、そしてピレリタイヤとのマッチングに注目が集まる。
 

活動計画発表会に出席した、WRCドライバーのジル・パニッツィ(左)、三菱のモータースポーツ統括会社MMSP GmbHの鳥居勲社長(中央)、そして自身3度目のパリダカ優勝に自信を見せる増岡浩(右)。
 

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