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「やっぱりセダンでしょ」と言えない理由

ミニバン全盛の時代に、細々と生きながらえるセダン。ニューモデルの登場があまり騒がれることもなくなった。やはりセダンは、ミニバンやSUVに較べ、魅力が乏しいのだろうか。
■説明がいるクルマ
いまさら繰り返すまでもないことだが、乗用車販売の主力は今、完全にミニバンへとシフトしている。かつての主力であるセダンは、もちろん現在も一定の、それでもまだ小さくはない市場を確保してはいるものの、登場するモデルの対象年齢層はどれも高め。ようするに市場の最大ボリュームゾーンである30〜40代のファミリーに向けたクルマとしては、もはやメーカーもセダンはあまり考えていないと言っても過言ではない状況である。
では、なぜ皆、セダンを選ばなくなったのだろうか。3列シートで大人数が乗れる便利さが決め手なのか、それとも大容量のラゲッジスペースか、着座位置の高さがもたらす視界の良さか……。けれど実は、おそらく大半のユーザーが、それらをフルに活用してはいないに違いない。常に6人や7人では乗らないだろうし、荷物を満載にはしないだろう。ということは、見晴らしの良さが一番の要因? いやいや、そんなこともないはずだ。
そういったあたりを根拠に、自動車メディアの中には、やはりクルマの基本はセダン。セダンこそ選ぶべし! みたいな論調を展開する向きもある。けれど、仮に33歳の僕が今、家族持ちだったなら、やはりミニバンかあるいはSUVかはわからないが、とにかくセダンじゃないものを選ぶだろうなという気は、正直ある。少なくとも、そういう境遇の人に相談されたら、「いや、やっぱりセダンでしょ」なんて言えない。
なぜか?
セダンは、選ぶことに理由や説明がいるのだ。世の中には便利に使えるミニバンがあるのに、敢えてセダンを選ばなきゃならない理由を、僕はなかなか見つけられない。かつてミニバンにとっては懸案だった走りっぷりも、今や問題のあるものなどほとんど無いだろう。となると、やっぱり……。
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