第156回:「MINIクーパー・コンバーチブル」世界初試乗!もしや買うかもしれません!?

2004.08.27 エッセイ

第156回:「MINIクーパー・コンバーチブル」世界初試乗!もしや買うかもしれません!?


第156回:「MINIクーパー・コンバーチブル」世界初試乗!もしや買うかもしれません!?
【スペック】
全長×全幅×全高=3635×1688×1415mm/ホイールベース=2467mm/車重=1175kg/駆動方式=FF/1.6リッター直4SOHC16バルブ(115ps/6000rpm、15.3kgm/4500rpm)
第156回:「MINIクーパー・コンバーチブル」世界初試乗!もしや買うかもしれません!?

■ヴィトンのケリー!?

うーん、思わず乗り逃げしたくなりましたね、「MINIクーパー・コンバーチブル」。日本にゃこの秋から導入予定のMINIの追加バージョンなんだけど、とにかくデキがいいのなんのって。
フランスは、あのジネディーヌ・ジダン様の出身地でもあるマルセイユで乗ってきたんだけど、ホント、流行りモノとしては、ここんとこ最高のデキなんじゃないでしょうか。
れいのハードトップオープン「プジョー206CC」を、2001年に出たばっかりで買った俺としては、思わず「買います!」って言いそうになりました。今、オープン持ってないしね。

まずね、「MINI」の“4シーターオープン”ってことだけで欲しくなる。要は「ヴィトン」が作った「ケリーバッグ」とか(そんなのあり得ないんだけど)、美味しそうな条件が揃ってる。
さらに、すでにモーターショーで観てスタイルのよさ、質感の高さは確認してたし、残るは「使ってどうか」だけ。そしたらね、まさに期待通りだったのだ。

■ソフトトップだけどハイテク

予想外の驚きは開放感。というのも、プジョー206CCはルーフを閉めると完全ハードトップになるのはいいけど、そのぶん、Aピラーが寝ててちょっと邪魔くさい面があった。ところが、MINIはウィンドスクリーンが立ってて、本当の意味でのオープンエアが味わえる。
逆に、風の巻き込みが多そう、ともいえるんだけどさ。実際のところ、サイドウィンドウを上げれば巻き込みは通常レベルだし、リアに巻き込み防止のウィンドリフレクターを付ければ、100km/hで会話ができるほど。いいんですわ〜。

幌は最初、キャンバストップのように開く。
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その後、幌全体が動き出すしくみ。
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さらに驚きは幌。布製ってコトでちょっと時代遅れな感じもしたけど、そんなことありません。結構ハイテクで、骨組みが従来の布製オープンとはかなり違ってて、最初はタルガトップのように一部レールを残して頭上が開き、さらにスイッチを押し直すと、レールごとリアに完全に収まるという寸法。ハードトップオープンにも匹敵するハイテクルーフなのだ。当然、リアにはガラス窓が付いてるし、熱線入り。布自体は2重構造(最近は3重が多い)で遮音性はそこそこだけど、ガッチリ感は今までにないレベルよ。
開閉時間が15秒ってのも凄かったな。ほとんど開け閉めにストレス感じないでしょう。

それから、重要なのがリアシートだよね。実は乗ってみて、若干窮屈な感じはしたんだけど、座面の大きさ自体はハッチバックと変わってなくて、背もたれが数度起きてる程度。それから、左右の壁が幌を収納するスペースをつくるために、多少分厚くなってる。つまり、この辺りはそこそこのデキ。とはいえ全長、全幅はセダンとほぼ変わってないし、おそらく布製オープンを採用した恩恵はかなり大きいはず。

コレがホワイトボディ。黄色く塗られたロールバーが、ボディに繋げられているのがわかる。
第156回:「MINIクーパー・コンバーチブル」世界初試乗!もしや買うかもしれません!?

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■さすがBMWエンジニアリング!

それよっか肝心なのは走りよ。当然、ボディにはかなり補強が入ってて、サイドシルはもちろん、Bピラーの根本にあたるボディ部分を大幅に強化。リアのロールバーがボディに剛結されてるのをホワイトボディで確認しました。
実際のところ、多少「プルプル」感は残るんだけどね。路面の継ぎ目を乗り越えるとき、確実にステアリングに伝わってくるし、長時間乗ってるとそれなりにボディ剛性が落ちてるのは分かる。

ただね。それでも“ゴーカートフィーリング”っていうんでしょうか、MINIらしいステアリングのダイレクトさ、キビキビさに遜色はない。不思議なくらいに個性が残ってるのだ。このヘンはさすがBMWエンジニアリング! 人間の感性に関する部分にほぼ手抜かりナシ。
トランクもそこそこで、容量165リッターとそれなりに残ってる。クローズド時に荷物を出し入れする際、幌の下の部分をリア側からすこし上げて、開口部を広く採る構造には感心いたしました。ホント、よくできてます。

唯一の不満は、クライスラーと共同開発したっていうエンジン、「ペンタゴンユニット」。115psを発する1.6リッター直4が、もうちょっと爽快に、緻密に回ってくれればなぁって感じ。
これは普通のMINIでも一緒だけどね。

お値段は現地で約2万ユーロ、つまり260万円ぐらいか。性能、スタイル、ブランドイメージを考えたらハッキリ言ってお買い得です。当初は5MT仕様しか導入されないっていうけど、CVTが出たらマジ、俺も考えちゃいますね。購入を。

(文と写真=小沢コージ/2004年8月)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』