【カーナビ/オーディオ】音楽をいい音で楽しむ価格帯別システム考
「ケンウッド・エモーショナル・サウンド・シリーズ」(解説編)

2004.08.13 自動車ニュース

【カーナビ/オーディオ】音楽をいい音で楽しむ価格帯別システム考「ケンウッド・エモーショナル・サウンド・シリーズ」(解説編)

愛車で聴く音楽をよりよくしたい……そんな方にお送りする「音楽をいい音で楽しむ価格帯別システム考」。今回は、デジタル機能を散りばめた昨今の豪華絢爛機種、ではなく、シンプルさがセリングポイントの「ケンウッド・エモーショナル・サウンド・シリーズ」を紹介したい。

■デジタルオーディオの功罪

最近のカーオーディオ、特に高音質狙いのモデルはデジタル機能の発達が目覚しい。代表的なのが「タイムアライメント」という機能。何の時間を調整するのかというと、スピーカーからリスナーまでの音の到達時間である。

クルマのなかでは、リスナーは右あるいは左端に座るため左右スピーカーからの距離が違ってくるが、この機能はリスナーに近いスピーカーの音をちょっと遅らせることで、偏ったリスニングポイントでも等距離の位置で聴いているような状況をつくり出すというもの。これにより、優れた定位感が得られ、左右の広がりも自然な音場が得られて気持がいい。事実、ヴォーカルが目の前で歌っているように聞こえる。

ただし、デジタル機能で音場補正を行なった場合、このようないい音が楽しめるのは、多くの場合、運転席の1点しかない。その音を助手席で聴くと「運転席で聴いた音と全然違う……」となるのだ。

しかし、クルマに乗るのはいつも一人、助手席には誰も乗せないという人はいないだろう。ドライブに出かけるときは、誰かと一緒ということが多いはずだ。果たして、運転席だけいい音で聞ければいいのだろうか。クルマに乗っているみんなだって、気持ちよく音楽を楽しみたいはずなのに。

■音もシンプル、ルックスもセンスいいオーディオ登場

そんなことを考えている時にタイミングよく登場したのが、ケンウッドの「エモーショナル・サウンド・シリーズ」。1DINサイズのCDレシーバー「K-CD01」、2DINサイズのCD/MDレシーバー「K-WD01」、そしてスピーカーの「K-ES01」の3モデルからなるシリーズである。

2つのレシーバーは、とにかくシンプル。K-CD01で6万8250円とほどよいお値段だが、この価格帯としては最近必須ともなっているデジタル機能もなければ、派手できらびやかなディスプレイもない。フロントパネルは質感の高いアルミで、ブラックアウトされたディスプレイには、トラックナンバーやタイムなど、必要最小限の情報を表示。デザインからも、本物感が伝わってくる。

■オーディオも自然が一番という思想

このK-CD01とK-WD01の音質セッティングを担当した音質マイスター、大熊達彦氏は技術者であり、レコーディングエンジニアでもある。
技術者としてはホーム用のプリメインアンプをはじめ、数々の名器を生み出し、レコーディングエンジニアとしてはヴァイオリニストの天満敦子氏など、多くのアーティストの録音を25年にもわたり手がけてきた。

その大熊氏が初めて全面的に関わったカーオーディオが、このエモーショナル・サウンド・シリーズである。「演奏者や録音側の意図する音を、そのままの音で再生することが大事。メーカーの身勝手な解釈で音をつくってはいけないと思う」というポリシーのもと、演奏者の気持ちまで伝わる音を目指したエモーショナル・サウンド・シリーズ。録音現場の生の音を知り、オーディオ設計を熟知した大熊氏だからこそ言える言葉である。さて、エモーショナル・サウンド・シリーズからは、どんな音を感じることができるだろうか。(「試聴編」につづく)

(文&写真=石田 功)

 
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