第127回:ハッキリ言ってイイです「ボルボV50」……っていうかやっと“ボルボ”に!?

2004.05.13 小沢コージの勢いまかせ!

第127回:ハッキリ言ってイイです「ボルボV50」……っていうかやっと“ボルボ”に!?

 
第127回:ハッキリ言ってイイです「ボルボV50」……っていうかやっと“ボルボ”に!?の画像 拡大
新型から、セダンが偶数、ワゴンは奇数のナンバーがふられる。こちらはセダン「S40」
新型から、セダンが偶数、ワゴンは奇数のナンバーがふられる。こちらはセダン「S40」 拡大

■ハッキリ“ボルボっぽい”

先日、九州で行なわれた新型「ボルボV50/S40」の試乗会に行ってまいりました。海外出張の翌日で、もうボロボロですよ……。

それはさておき、久々のコンパクトボルボ、V50はいいクルマだと思った。S40はセダンだから、「ボルボ=ワゴン」のイメージが強い日本ではちとツライけど。
なんちゅーか「イメージ通り」なのよ。正直、前のモデルである「V40」は「単なる小さなワゴン」って感じで、ボルボだか国産車だかわかんないようなデキ。ところが今回はハッキリ“ボルボっぽく”なっております。

それはデザインも大きいけど、なんといっても「しっかり感」「剛性感」だよね。ドアに触り、シートに座っただけで、なんとなく「安全」を感じるというボルボ車独特のワザ。おそらく、ドアの厚みとかスイッチの手応えとか、そういうものから来てると思う。

「V50」
「V50」 拡大
裏側が素通しになったセンターパネル「フリーフローティング・センタースタック」
裏側が素通しになったセンターパネル「フリーフローティング・センタースタック」 拡大

■良質なニブさ

だけど、逆に言うとボルボって、とびっきりの「滑らかさ」はないのよ。わかりやすい「上質さ」や「豪華さ」が昔からあまりない。
以前から、ボルボにはガサツというか大味なところがあった。でも長く乗ってるとそれが「ワザと」にも感じる。「ドライバーを疲れさせない」「乗る人に安心感を与える」ため、意図的にやってる味付けではないかと。そう感じさせるのがボルボの凄さで、アメ車だったら単純に「品質悪いんじゃないの?」で終わっちゃうところだ。

で、今回のV50にはそのボルボ独特の「良質なニブさ」があるのだ。
足は硬めで、乗り心地は決してよくはないんだけど、ガッチリ感があって長距離でも疲れない。独自の直5エンジンも妙な振動が残って、滑らかさはイマイチだけどトルキーだし、なにより個性がある。
ハンドリングはボディの前後バランスがいいのか、ことのほかよくて非常に飛ばしやすい。そういう意味では、今までのボルボのなかでピカイチかもしれない。

 
第127回:ハッキリ言ってイイです「ボルボV50」……っていうかやっと“ボルボ”に!?の画像 拡大
2.5リッター直5ターボ搭載のトップグレード「T-5」
2.5リッター直5ターボ搭載のトップグレード「T-5」 拡大

■期待されていたボルボ像

インテリアもボルボらしく「ジミ上品」。ターボモデルに設定されていた白い本革シートにしても派手すぎずイイ。ヤコブセン風デザインのインパネは、驚くほどクルマに似合ってたなぁ。東京モーターショーで見たときは「取って付けたみたい」ってちょっと思ったんだけどね。ラゲッジスペースにしても、広くはないけど、真四角で深さがあって使いやすそうだし。

ってなわけで「V70よりもうちょっとコンパクトで、日本で使いやすいボルボワゴンがあったら……」と思う人には、ピッタリのクルマに仕上がっております。昔からボルボは「上品な奥様」のイメージだったけど、実際はデカくて女性向きじゃなかった。そういう意味でも「期待されていたボルボ像」なんじゃないんでしょうか。いろんな意味で、今後の売れ行きに注目です。

(文と写真=小沢コージ/2004年5月13日)

小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』

あなたにおすすめの記事
関連記事
  • ボルボV60 2018.2.23 画像・写真 ボルボは第88回ジュネーブモーターショー(開催期間:2018年3月6日~18日)で、ミドルクラスワゴン「V60」の新型を世界初公開する。その姿を画像で紹介する。
  • ジュネーブモーターショー2018(その8) 2018.3.9 画像・写真 ボルボはジュネーブモーターショー2018で、新型「V60」を一般公開した。その姿を画像で紹介する。
  • ニューヨークショー2018(ボルボ) 2018.4.6 画像・写真 2018年のニューヨークモーターショーで、ボルボはコンパクトSUV「XC40」の新たな最上級グレード「インスクリプション」や、ミドルサイズワゴンの「V60」などを展示した。その姿を写真で紹介する。
  • 第11回:長距離ドライブで実力を試す 2018.2.6 徹底検証! ボルボXC60 第2世代となった「ボルボXC60」で、往復1000kmを超えるロングドライブへ。市街地から高速道路、ワインディングロードまで、さまざまな道を走らせてみると、ボルボが総力をあげて開発した新型の価値が見えてきた。
  • ボルボXC40 2017.9.21 画像・写真 ボルボが新型コンパクトSUV「XC40」を発表した。小型車向けの新世代アーキテクチャー「CMA」を採用した初のモデルであり、パワープラントには4気筒のガソリンエンジンやディーゼルエンジン、ハイブリッドなどに加え、3気筒エンジンも設定される予定となっている。
ホームへ戻る