気になったモノ(鈴木真人篇)







トヨタグループ館では、ロボットがステージで演奏する

ロボット天国

会場内で働くいろいろなロボットを見るのは、「愛・地球博」の楽しみの一つ。警備ロボットや掃除ロボットが実際に配備されているし、トヨタ館では「パートナーロボット」が見事な演奏を見せている。
でも、いちばん楽しめるのはなんといっても「接客ロボット」だ。そのチャーミングなおもてなしぶりをとくとご覧あれ。




これは周囲を監視する「警備ロボット」

■女優アンドロイドはギャグが寒い

『PLUTO』の世界はもう実現していたのか、というくらい、ロボットだらけなのが「愛・地球博」の会場だ。1970年の大阪万博では、実験段階のテレビ電話が使われていたのが話題になったが、その伝でいくと30年後にはこういうロボットが当たり前に街を歩いていることになるのか。

ほとんどが「いかにもロボット」という風体をしていたのだが、人間をリアルに模していたのが「接客ロボット」である。女優アンドロイドということで「アクトロイド」と名付けられたもので、なんともしなやかな質感の皮膚を持ち、人間っぽい動きを見せるのだ。会場には北・東・西の各ゲートと「ロボット・ステーション」の4か所に配置されていて、それぞれにルックスも変えられているらしい。



接客ロボットの「アクトロイド」。待機している時は、こんな顔

我々取材班は北ゲート近くのロボット・インフォメーション・ブースで「彼女」に遭遇した。ちょっともっさりした田舎っぽい雰囲気で、美人といえるかどうかは微妙。でも、確かに人間みたいだ。

ほかの人が話しているのを聞いてみた。「おいくつなんですか?」と聞くと、「いくつに見えますう?」と問い返したりして、なかなか練れた会話力を身につけているようだ。「私、脱いでもすごいんですよ!」なんて寒いギャグを言ったりもして、やっぱり「田舎から出てきて浮かれすぎの女の子」というキャラ設定のようだ。



お得意のギャグもまじえて、会話は絶好調!

最初はリアルな表情に感心していたが、見ているうちに背筋に悪寒が走るようになってきた。目に魂がないのだ。自分の意思ではなく、何かに操られて動いているようにみえる、ってそのとおりなのだが。マインドコントロールされている人間って、こんな感じなんだろうか。



あれ、急に横を向いてしまったぞ……気分が悪いのかな

■ロボットがゾンビに!?

「彼女」は、語学の天才でもある。日本語以外に、英語、中国語、韓国語を話す。試しに「ニーハオ」と声をかけてみたら、ちゃんと中国語で返事をしてきた。「アンニョンハセヨー」とやると、韓国語らしい発音で何か言っている。言葉が変わるとなぜか声質も変わってしまうのはご愛嬌。

中国語も韓国語もわからないので、「ごめんねー、本当のこというと、僕は日本人なんだよ」と声をかけてみた。さすがロボット、こんなことで怒ったりはしない。あくまでにこやかに応対する。「ええ、私はロボット、でもレトロなタイプじゃないんです……」と言いながら、あれ、ぎくしゃく変な動きをしたと思ったら、うつむいてしまったぞ。顔を覗き込むと、白目を剥いている! 魂どころか命が消えている。




ひゃー、ゾンビだー

まわりにいたスタッフがわらわらと駆け寄ってきて、「エラーです! ちょっと中断します!」と大慌てでブースを閉めてしまった。変なことを言ったものだから、混乱して壊れてしまったらしい。申し訳ないことをした。

幸い、再起動をかけたら「彼女」は無事に生き返って、また元気に「脱いでもすごいんです!」とやっていた。でも、良い子のみなさんは、絶対マネをしないでね。

(NAVI 鈴木真人)


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