F1サンマリノGP、シューマッハー4連勝、バトン2位!【F1 04】

2004.04.26 自動車ニュース
F1サンマリノGP、シューマッハー4連勝、バトン2位!

【F1 04】F1サンマリノGP、シューマッハー4連勝、バトン2位!

F1世界選手権第4戦サンマリノGP決勝が、2004年4月25日、イタリアのイモラにあるエンツォ・エ・ディノ・フェラーリ・サーキット(4.933km)を62周して行われた。ヨーロッパラウンド開幕戦を制したのは、前半3戦のウィナーと同じ、フェラーリのミハエル・シューマッハー。通算勝利数記録を「74」に伸ばした。
またブリヂストンタイヤにとっては83勝目となり、歴代2位のダンロップと並んだ。


【写真上】開幕4連勝を決めたミハエル・シューマッハー(写真=フェラーリ)
【写真下】初めてのポールポジションにわくBARホンダのクルーたち(写真=本田技研工業)

F1サンマリノGP、シューマッハー4連勝、バトン2位!

ポールポジションからスタートしたBARホンダのジェンソン・バトンが自身最高位の2位でゴール。3位はウィリアムズBMWのファン・パブロ・モントーヤだった。

4位フェルナンド・アロンソ、5位ヤルノ・トゥルーリとルノーの2台が続き、6位にフェラーリのルーベンス・バリケロ、7位はウィリアムズのラルフ・シューマッハー。8位にはマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンが入り、今シーズン初完走&初ポイントを獲得した。

BARホンダの佐藤琢磨は、一時4位を走行するも、残り6周でエンジンブローを起こしストップ。完走扱いの16位で終えた。
トヨタの2台は、オリヴィエ・パニスが11位完走。クリスチアーノ・ダ・マッタは2度目のピットストップの後にコースアウトし32周で戦列を去った。


ポールポジションのジェンソン・バトン(手前右)はロケットスタート。オープニングラップで2位シューマッハー(左)に2.7秒もの差をつけた。(写真=フェラーリ)

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■バトンのパーフェクトラップ

素晴らしいタイムアタックだった。
決勝グリッドを決める土曜予選、最後から5番目の出走だったバトン駆る「BAR006」は、全長5km弱のイモラを、ミスなく、パーフェクトに走りきり、バトンとチームにとって初、またホンダエンジンにとっては1992年カナダGPでアイルトン・セナが記録して以来、通算75回目となるポールポジションを獲得した。バトンのタイムは唯一の1分19秒台だった。

上昇気運のバトン/BARのパーフェクトラップが、2台あとのチャンピオンのミスを誘った。ミハエル・シューマッハーは、「アクア・ミネラーレ」などコース各所でギリギリに攻め込んだが、「ヴァリアンテ・アルタ」コーナーではコースをはみ出してしまった。結局、3戦連取していたポールポジションを24歳のイギリス人に明け渡し、2番グリッドに甘んじることとなった。


最初のピットストップで首位を奪われたものの、バトンは終始安定したペースで走り、自己最高位の2位でチェッカードフラッグを受けた。3戦前まで表彰台にあがったことがなかったという事実がウソのような、大躍進である。(写真=本田技研工業)

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「フェラーリのホームグランドともいえるこの地で、彼らの連続ポールポジションを阻止することができて、とにかく嬉しい。でも、ポールポジションを取れたからといって、ポイントが自動的についてくるわけではないから、まだまだ頑張らないとね」とはバトンの弁。落ち着いた口調で記者会見にのぞむバトンには、風格すら感じられた。そして“フェラーリ以外”がトップに立ったことに、新鮮さが感じられた……。

予選3番手はモントーヤ。以下、4位バリケロ、5位ラルフ・シューマッハー、6位アロンソと続き、佐藤琢磨は7番グリッドを獲得。アタック中グリップが不足していたという佐藤は、チームメイトに1秒16も差をつけられてしまった。


ファン・パブロ・モントーヤ(左)は、孤独なレースを走りきり3位でフィニッシュした。1周目、ミハエル・シューマッハーのブロックによりコースオフしたことにご立腹の様子。直後に自分のチームメイト、ラルフをグリーンに追い出したことは、とりあえず棚にあげてのことか?(写真=BMW)

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■バトン、好スタートを決めるが……

快晴の決勝日、ロケットスタートを決めたのはポールポジションのバトンだった。2位シューマッハーは、バトンを攻める前に防戦に追われ、「トサ」コーナーではアウトから追い抜きにかかったモントーヤをコース外に押し出し、コロンビア人の怒りをかった。
コースに戻ったモントーヤは、自らの3位のポジションを守るべく、今度はチームメイトのラルフ・シューマッハーをグラスエリアに追い込んだ。そのゴタゴタの隙を突いて、7番グリッドの佐藤が4位にジャンプアップした。

1回目のピットインまでのファーストスティントが極端に短かった今シーズンの序盤戦。大半が3ストップ作戦をとった今回も例外ではなく、レースの10%強を終えた段階で各車がピットになだれ込んだ。

首位バトンは早々と8周でピットイン。前がクリアになったシューマッハーは予選並みのタイムを叩き出し、11周目に給油、タイヤ交換を済ませ、そして1位奪還に成功した。以降、1分21秒台をコンスタントに記録しながら、2位バトンとの差を広げ、8位ライコネンまでを周回遅れにし、いつもの勝ちパターンで締めくくった。


4戦4勝40点。フェラーリの地元でポディウム中央にのぼった&飛び上がったシューマッハー(写真=フェラーリ)

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■混戦の4位争い

シューマッハー、バトン、そして3位に終わったモントーヤと、上位3台はそれぞれ孤独な走行を続けたのに対し、4位以下は終始混戦模様。特に割を食ったのがバリケロで、序盤は佐藤が“栓”となり、5位ラルフの真後ろ、6位を走行。その後もラルフ、トゥルーリらに抑えられてしまい、新スペックエンジンを持ち込んだルノーの後、6位でレースを終えた。

終盤まで4位を守っていたラルフ・シューマッハーだが、前戦バーレーンに続きまた接触事故を起こした。残り12周、トサで5位アロンソにインを突かれたラルフは、「ウィリアムズFW26」の左リアを「ルノーRS24」の右フロントに当てコースアウト。両車に大きなダメージはなかったものの、順位をあげたアロンソに対し、ラルフは7位までダウンした。この接触はレーススチュワードの審議対象となっており、前戦警告を受けているラルフは苦しい立場に追い込まれそうである。

最初のピットストップに時間がかかり、4位から8位にポジションを下げていた佐藤。終始入賞圏内にとどまっていたものの、57周目にマシンから白煙が上がり、惜しくもマシンを降りなければならなかった。

これで最後の1点を得たのが、今シーズンようやく完走できたライコネン。予選ではエンジンをいたわりアタックをせず、最後尾から追い上げてのポイント獲得だった。


予選で、そして決勝で、チームメイトの影に隠れがちだった佐藤琢磨。最初のピットストップで4位から8位に落ちたのは痛かったが、それよりもエンジンブローで目前の1点を逃したことが惜しかった。
「いいスタートを決め、最初のラップであれだけ追い上げることができたにも関わらず、残り数周のところでリタイアしてしまい、とにかく残念です。スタート時点からギアボックスに問題があってペースを上げられず、しかもそのトラブルは次第に悪くなってしまいました。でも、ここではチームとしては素晴らしい結果を残すことができましたね。次のスペインGPは、今年何度もテストで走り込んでいるサーキットですから、とても楽しみにしています」 (写真=本田技研工業)

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■王者を止めるのは誰か

結局、シューマッハーが開幕4連勝を決めた。独走するチャンピオンに待ったをかけてくれそうなバトン、モントーヤ、アロンソらに、いやがうえにも期待がかかる。

次戦は5月9日に決勝が行われるスペインGP。昨年アロンソが大活躍したカタルーニャはルノーが得意とするサーキット。そして好調バトン&BARホンダにも、さらなる飛躍が見込まれる。

バリケロを間に挟んで、トップのシューマッハーと3位バトンの得点差は17点。残るレースは14戦もある。


予選で、クリスチアーノ・ダ・マッタ10位、オリヴィエ・パニス13位と、まずまずのポジションにつけたトヨタ勢。だが今シーズンの苦戦はヨーロッパでも続き、レースではスピードを得ることができずにパニスが11位完走。ダ・マッタは、トラクションコントロールのボタンを押し間違えたことでコースアウトしリタイアをきっした。(写真=トヨタ自動車)

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■ドライバーズランキング(18戦中4戦終了)

1位 ミハエル・シューマッハー 40点
2位 ルーベンス・バリケロ 24点
3位 ジェンソン・バトン 23点
4位 ファン・パブロ・モントーヤ 18点
5位 フェルナンド・アロンソ 16点
6位 ヤルノ・トゥルーリ 15点
7位 ラルフ・シューマッハー 9点
8位 佐藤琢磨 4点
8位 デイヴィッド・クルタード 4点
10位 フェリッペ・マッサ 1点
10位 マーク・ウェバー 1点
10位 キミ・ライコネン 1点

■コンストラクターズランキング

1位 フェラーリ 64点
2位 ルノー 31点
3位 BARホンダ 27点
3位 ウィリアムズBMW 27点
5位 マクラーレン・メルセデス 5点
6位 ザウバー・ペトロナス 1点
6位 ジャガー・コスワース 1点

(webCG 有吉)

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