第116回:コージのNYショー報告(その1)どうなんでしょう、新型レジェンド

2004.04.15 エッセイ

第116回:コージのNYショー報告(その1)どうなんでしょう、新型レジェンド

2004年4月9日から18日まで開催されている「ニューヨーク国際自動車ショー」
2004年4月9日から18日まで開催されている「ニューヨーク国際自動車ショー」
「アキュラRL」こと新型レジェンドのプロトタイプ。2004年秋にリリースが予定される。
「アキュラRL」こと新型レジェンドのプロトタイプ。2004年秋にリリースが予定される。

■ニューヨークショーが熱い!?

いやー、なんか最近海外ネタ続いております。『webCG』的にはネタ困らなくていいけど、他の媒体様には締め切り遅れまくってご迷惑おかけしております。すいません。
でもね、初めてのニューヨークショー、凄く面白かった。いつもより、ショーにいる業界人がすくなかったってのもキラクでよかったし、だいたいNYだしね。刺激的で面白いもの沢山あり。

さて肝心のショーだけど、知らなかったよ。デトロイトショーより人が入るんだってね。それは当然のことながら「便利」だし「人口多い」し「世界に冠たる観光都市」でもあるから。デトロイトなんて、正直田舎でほかになにもないし、極寒の1月開催だからね。行く方がおかしい(!?)くらい。
つまり、一般的な媒体効果は見直されつつあって、たとえば大トヨタ様は2003年のNYショーで「プリウス」を初公開したわけだし、02年は若者向けの新ブランド「サイオン」を発表した。

だから今年も日本メーカーは凄かったっス。トヨタはレクサスの新スタイルコンセプト「LF−C」、日産は次期型セドグロたる「インフィニティM45コンセプト」、そしてホンダはレジェンドたる「アキュラRLプロトタイプ」と、3大国産高級車揃い踏み! まずはわかりやすいホンダから行きますか。

■ナゼ出ない「ホンダV8」

どーなんでしょうか、このデザイン。いわば現行「インスパイア」のエッセンスをさらに強調したような感じで、基本の台形フォルムは変わらぬものの、サイズは全体的に増しており、ボンネットのVライン、グリルがより強調されて、エグい感じになってる。
率直に言ってね。カッコよくはなったけど、ガキっぽいデザインだとは思ったな。
「アメリカ人にはイイんじゃない」と敬愛するジャーナリストの山口京一さん(英語ペラペラ)はおっしゃってて、わかる気はするけど……果たして日本ではどうか。正直、あんまり配慮されてないんじゃないでしょうか。いまどきの高級セダン、アメリカ市場がもっとも大切だからね。

あとその「SH− 4WD」っていう、新4WDシステムは興味深いね。前後と後輪左右の駆動力を、別個にコントロールしちゃうんだから。なんちゅーか、俺に言わせると「贅沢な大人の遊び」。確かに運転はそれなりに楽しそうだけど、真価がどこまでわかってもらえるのか。かなり通向けでは?
「アメリカじゃアウディのクワトロは評価されてる」と山口さんは言ってたけど、どう出るか。個人的には昔のホンダの「FFミッドシップ」を久々に思い出しました。実にホンダらしい個性的テクノロジー。

それよっか一番肝心なのは「ホンダがやっぱりV8エンジンを出さない」ってことだよね。アメリカ人のV8好きは有名で、「クリープのないコーヒー」じゃないけど、「V8のない高級車(もしくはフルサイズトラック)なんて……」って感じらしい。とりあえずなくてはならないものなのだ。
これまた山口京一さん曰く「レジェンドだけのために新開発したんじゃ高すぎる。トラックにも使えるようにならないと」って言ってたけど、昔のホンダだったらつくったんじゃないかなぁ……後先考えず。それも10000rpmまわる! って強烈なV8DOHCを。高くつくだろうけど。

厳しく考えると採算取れない。でもF1と同じで「ホンダらしいV8!」ってのは、十分ステイタス&イメージリーダーになると思う。儲けがなくてもやるべき! と思ったのは俺だけでしょうか? それともよっぽど高いのかな。開発費、3ケタ億円って話もあるしね。

(文と写真=小沢コージ/2004年4月)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』