ヤナセのアフターサービス中核拠点「横浜ニューデポー」を見学

2004.01.21 自動車ニュース

ヤナセのアフターサービス中核拠点「横浜ニューデポー」を見学

輸入車販売業の(株)ヤナセは、板金塗装や車両整備など、アフターサービス機能を集約させた施設「横浜ニューデポー」を、神奈川県横浜市にリニューアル開設、2004年1月から稼働を始めた。
2004年1月20日、報道関係者向けの見学会が開かれ、『webCG』記者が取材に出かけた。




■全国712拠点のなかの中核

メルセデスベンツやサーブブランドのクルマを販売するヤナセは、全国に712拠点あるアフターセールスネットワークを持つ。その中核となるのが、今回リニューアルされた「横浜ニューデポー」だ。
従来、ふたつの事業所に分散していた自動車アフターセールス機能を集約、業務効率の改善、施設稼働率の向上など、コスト削減を図るためにつくられた。

「BP(Body&Painting)コントロールセンター」と呼ばれるオフィスでは、事故車の修理見積もりや進捗状況などを一元管理する。加えて、パーツの在庫調査、発注などもここですべて行うことができ、迅速な処理がなされるという。さらに、蓄積された過去データから、保険金の見積もりを計算。保険会社と連携した業務が可能となっている。




■アルミボディの修理も安心

その横にある工場「BPセンター」は、板金、塗装、磨き、洗車などの作業を担当する。
特に目を引いたのが、アルミボディ車両の修理に対応するための「アルミボディ専用ストール」だった。鉄粉などが作業上の“敵”となるアルミ加工のために、隔壁を持つ専用ブースを設置。昨今増えつつあるアルミボディ車両(「アウディA8」など)のリペアが可能となった。さらに、ストレッチリムジンなど、全長の長いクルマ向けの「大型塗装ブース」も新設された。


車種専用の工具、いわゆるSST(スペシャル・サービス・ツール)が保管されるラック。扱う車種が多いだけに、これだけの量がある。

■年間1万台

整備施設の集まる「テックセンター」では、エンジンの積み降ろしが必要な重整備車両から、納車前整備を待つ新車までを扱う。
部品倉庫だった建物を、整備作業スペースに全面改装。作業ベイは、平ベイが32、2柱リフトが40基、4柱リフトが3基、アライメント専用埋め込み式リフトが2基と多く、年間の処理能力は、重整備、納車整備などをあわせて1万台にもなるという。
ここでは、各車種に通じたメカニックが、専用のツールなどを使い整備にあたる。


リビルトオートマチックトランスミッションは、入念な部品洗浄などが行われた上、ひとつひとつ手作業で組み上げられる。

■「世界でも類を見ない」

輸入車販売の“老舗”、ヤナセは、車両販売のみならず、P&A(パーツ&アクセサリー)の販売業務にも力を入れていくという。大黒には、発注後24時間で部品が用意されるという物流倉庫を持つ。それとは別に、中古部品や再生部品(リビルトパーツ)が、「横浜ニューデポー」内に大量にストックされる。
修理に手間がかかるオートマチックトランスミッションなどは、あらかじめ用意されたリビルトユニットと交換することにより、納期とコストを大幅に削減できるという。再生作業は熟練工による手作業の組み上げを経て、テストベンチにかけられ出荷される。説明員によれば、トランスミッションメーカー以外でリビルト作業をしているのは世界でも類を見ない、とのこと。


左は高速道路などのトンネル洗浄用車両、右が線路上を走る軌陸車。

さらにこの施設では、除雪車やレッカー車など特殊車両の整備も行われる。輸入車両を日本仕様に変更するなどの整備が主な仕事で、今回の見学会では、メルセデスベンツ「ウニモグ」に、線路上で走るアタッチメントを付けた、軌陸車のデモ走行が行われた。

残念ながらこの施設、ネットワークのバックボーン的な役割を担うため、一般の顧客が来場する機会はあまりない。ヤナセはこの拠点を「納期の短縮」「整備レベルの向上」に反映させ、顧客満足度を高める考えだ。

(webCG 本諏訪)

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