【デトロイトショー2004】ニューマーケットへチャレンジする日本メーカー(その2)

2004.01.09 自動車ニュース

【デトロイトショー2004】ニューマーケットへチャレンジする日本メーカー(その2)

アメリカで行われる国際自動車ショー「デトロイトショー」ことNAIAS(North American International Auto Show)が、2004年1月4日のプレスデイで幕を開けた。北米のニューマーケットを見据えたモデルをリリースする日本、そして韓国の自動車メーカーについて、自動車ジャーナリストの桃田健史がリポートする。

■“ジェネレーションY”対策

今回のデトロイトショーでは、日本メーカーからも「ジェネレーションY(略称GY)」対策モデルが発表された。すでに、“耳タコ”状態になりつつあるこのコトバ。しかし、いま10代から20代前半の彼らは、日系メーカーの北米市場での長期事業計画に直結する、VIP級のお客様なのである。だが、熱しやすく飽きっぽいこの世代の気を引くのは、おじさん商品企画担当者、おじさん開発担当者たちにとっては、難儀なことの連続だろう。

こうした現状を踏まえて、日系メーカーでもっともGY対策に積極的なのがトヨタだ。同社の米国の平均購買年齢はかなり高く、現在の主力購買層である、お父さん&お母さんの子供たち=GYへの対策は必須なのだ。
そこで2003年夏に登場したのが、「サイオン」ブランド。まずはカリフォルニア州限定で、日本既存の「イスト」を「サイオンxA」、「bB」を「サイオンxB」としてテストマーケティング販売を行った。結果は、発売2ヶ月後にすぐ品薄状態となり、日本の工場で増産体制に入るほどの人気を博した。

そして今回登場したのが、サイオン初の専用のクーペモデル「tC」。走りにウルサイGY向けに、「カルディナ」「アベンシス」と同じプラットフォームをチューニング。エンジンは、このクラスでは大排気量と思える、2.4リッターエンジンをカムリから移植、160psへチューンドアップして搭載される。カスタマイズ好きのGYのために、TRD USAから遠心式スーパーチャージャーキットもリリースするなど、徹底的にGYを攻める。

この流れをとらえようと、マツダも「デミオ」ベースの「MXマイクロスポーツ」を投入。“ラップ音楽調のサイオン”に対して、マツダの真骨頂“ヨーロピアン(&ジャパニーズ)ピュアスポーツ路線”で対抗する。

■パワーを秘める韓国

これら日本勢にとって未来のライバルになるのは、アメリカ系でも、欧州系でもなく、韓国だろう。
いま東アジアでブームを巻き起こしている「韓流」と呼ばれる社会現象。文化事業を国家戦略として位置付け、映画、演劇、TV、音楽、ゲームなどの分野で韓国の大攻勢が始まっている。GYたちにとって、クルマは工業製品ではない。文化的なノリが激しくクロスオーバーするのが、未来の自動車産業である。特に、若者向けの感覚で最先端を走り始めようとしている韓国には、秘たる巨大なパワーがある。03年、ヒュンダイは南カルフォルニアに大規模なR&Dセンターを設立。今後、北米市場で大暴れすることになりそうだ。

(文=桃田健史)

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「マツダMXスポーツコンセプト」

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「ヒュンダイHCD-8 Sports Tourer Concept」

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