【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

2004.01.09 自動車ニュース
【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

アメリカで行われる国際自動車ショー「デトロイトショー」ことNAIAS(North American International Auto Show)が、2004年1月4日のプレスデイで幕を開けた。自動車ジャーナリストの桃田健史がリポートする。


トヨタ「FTX」の記者会見で車両説明をする、TMSのジム・プレス社長。

【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

■超巨大!V8ハイブリッド搭載のトヨタ「FTX」

今回の日本メーカーのイチオシは、なんといってもピックアップトラック。米国での自動車販売の約半分を占める、事業用以外のトラック(SUVを含む)市場である。
現在、同トラック分野のシェア90%はアメ車が牛耳っている。ビッグ3にとっての最後の砦へ、日本メーカーたちの本格参入がついに始まったのだ。

トヨタからは、現行「タンドラ」をふた回りも大きくした「FTX」が登場した。地元デトロイトの新聞などでは、「フォード・F250」クラスの大型車両との事前報道があったが、実物は……。
会見壇上の中央の扉が開き、一気に飛び出してきたその強固そうなフロントマスクに、詰め掛けた各国メディアは「ウォー」というドヨメキでこたえた。それほど、FTXは巨大だったのだ。しかも、お披露目会見の最後に、TMS(米国トヨタ販売)のジム・プレス副社長からは、「パワーユニットはV8エンジン。それも、ハイブリッドになります」という、“ウルトラC級”の発言が出たのだ。
FTXはあくまでもコンセプトモデルだが、2006年にテキサス州サンアントニオ市郊外にフルサイズピックアップ専用工場を開業する頃には、V8ハイブリッド搭載は現実になるに違いない。


ホンダ「SUT」

【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

■ヤングファミリーを狙うホンダ

ホンダも、同社初のピックアップトラック的な車両、「コンセプトSUT」を出展した。「シボレー・アバランチェ」「ハマーH2」などでアメリカでは既に一般認識されている、SUT(スポーツ・ユーティリティ・トラック)。ホンダのそれは、「パイロット」「アキュラMDX」と共通のプラットフォームを使用する。デザインと開発は、西海岸のホンダR&Dアメリカが主導した。
開発コンセプトである「ホンダらしさの追求」の過程を見ると、パイロットやエレメントなど、アメリカンヤングファミリー向けの実用性を強く意識した感じが見て取れる。「SUT」は2005年、カナダ工場での生産開始がすでに決定している。


三菱「スポーツトラックコンセプト」

【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

■フルサイズ化が進む日系メーカー

三菱は、動物的な筋骨隆々の「スポーツトラックコンセプト」で対抗する。搭載エンジンは4.7リッターV8。ダイムラークライスラーと手を組み、大型ミドサイズSUV「ダッヂ・デュランゴ」をベースにつくった。インテリアをコンテンポラリー家具調にするなど、独自性を強調。2005年からの発売を目論んでいる。

ニッサンは、ミドサイズクラスの「フロンティア」と、そのSUVバージョン「パスファインダー」のフルモデルチェンジを発表。カルロス・ゴーン社長自らデトロイトに乗り込み、既に市場で好評を博しているフルサイズ系の「タイタン」「パスファインダーアルマーダ」ともども、“ピックアップのニッサン”を強くアピールした。
長期事業戦略「日産180」においては、当初日米欧中豪など、ローカル単位での売り上げを意識していたが、急激な伸びが期待されない日本の乗用車市場などを、ここアメリカのピックアップトラックでカバーする、“世界売り上げ合算実績戦略”へと方向展開したようだ。


日産「フロンティア」

【デトロイトショー2004】日本メーカーのピックアップトラック競争、ついにスタート!

マツダも現在、「フォード・レンジャー」の兄弟トラックを販売しているが、フルサイズ「F150」 ベースでの提携話は当分先になりそうだ。

日系メーカーにとって、米メーカーに販売力で劣っている米中西部での大幅売り上げ増が見込める、ピックアップトラック市場。より大きな利幅を求めて、日系メーカーの「フルサイズ化」の流れが更に加速していくのは間違いない。

(桃田健史)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。