【東京モーターショー2003】トヨタ「ハイブリッドをコアテクノロジーに」

2003.10.23 自動車ニュース

【東京モーターショー2003】トヨタ「ハイブリッドをコアテクノロジーに」

2003年10月22日のプレスデイで幕を開けた「第37回東京モーターショー」。日本のトップメーカーであり、世界も注目するトヨタ自動車のプレスブリーフィングには、多くの取材陣、関係者が殺到、2階フロアに続く通路までビッシリと埋め尽くされた。一時は日本語プレスキットが足らなくなる事態に……。

■環境と走りの両立へ

トヨタのプレスブリーフィングは、コンセプトカー「PM」のパフォーマンスで始まった。その場で回転するコミカルな動き、近未来的デザイン、IT技術を通して人とコミュニケーションする“ウェアラブル感覚”が特徴のこのクルマは、「クルマのパーソナル化」を象徴する1台。2005年の「日本国際博覧会(通称愛知万博)」ではさらに進化した「i-unit」がトヨタパビリオンにお目見えする予定という。

トヨタ自動車の張富士夫社長は、地球環境保全への対応を経営の最重要課題とし、「環境への対応なくして自動車の未来はない」という考えを声高に伝える。その中心となる技術が、同社が得意とする「ハイブリッドシステム」。ハイブリッドをコアテクノロジーとして、新世代システムの開発に取り組んでいるという。

2003年9月に発表された2代目「プリウス」に搭載される「THS-II」(トヨタ・ハイブリッド・システムII)を、現段階での世界最高レベルの環境技術とし、それをさらに進化させながら様々なタイプの車種に展開していくという。

今後のハイブリッドで特にこだわりたいというのが「走行性能の向上」。それが具現されたコンセプトカーが「SU-HV1」だ。SUV「ハリアー」をベースに、3.3リッターV6エンジンと電気モーターを組み合わせる「ハイパワーハイブリッドシステム」を心臓とする。同排気量のSUV比でおよそ2倍の低燃費を達成しつつ、“ハイブリッド=エコ=おとなしい走り”、という考えを覆す、V8エンジン並みの走行性能が謳われる。

さらにもうひとつの方向性が「スポーツ」だ。フランクフルトショーでも披露した「CS&S」は、ハイブリッドシステムをミドに搭載するオープン2+2スポーツカー。前輪をモーター、後輪をモーターとエンジンで駆動するという4輪制御で、環境性能と走行性能を両立。加えてIT技術との融合も図られ、エアコンやオーディオなどのコントロールは投影スクリーンで行うユニークな「スペースタッチ」も取り入れられた。

■技術の進化はデザインも変える

「内燃機関+電気モーター」をさらに進化させた「燃料電池+電気モーター」を搭載するコンセプトモデル「Fine-N」も発表された。トヨタの独自開発となる薄型FC(Fuel Cell)スタックを床下に収めることで、上屋のレイアウトが自由にできる仕組みを採る。

ハードの進化がソフトをも変えるというのは、Fine-Nデザイナーの弁。小型ハイブリッドシステムや、インホイールモーター、ドライブバイワイヤーなど新技術の採用により、車両の室内空間やデザインなどの自由度がいっそう増したという。結果このクルマでは、「カローラクラスの全長に、センチュリーより広い室内」となる、広大なキャビンをつくり出した。技術の進化がデザインにまで影響を与えた、新たな例という。

「環境と感動」をテーマとした今回、ハイブリッドシステムを搭載したコンセプトカーを3台出展したトヨタ。ハイブリッドテクノロジーのさらなる可能性を探っている姿が見て取れた。

(webCG 本諏訪)

 

「SU-HV1」
 

「CS&S」
 

「Fine-N」
 

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