ホンダ「オデッセイ」フルモデルチェンジ!

2003.10.17 自動車ニュース
 

ホンダ「オデッセイ」フルモデルチェンジ!

本田技研工業は、日本におけるミニバンブームの火付け役である、3列シート、7人乗りのピープルムーバー「オデッセイ」をフルモデルチェンジし、2003年10月17日に発表した。


本田技研工業の福井威夫社長
 

■“ミニバンの雄”は走りで勝負

「アコードワゴン」をベースとした初代「オデッセイ」の登場は1994年10月。スライドドアのいわゆるワンボックスワゴンではなく、ヒンジの付いた4枚ドアをもつ乗用車のようなピープルムーバーというパッケージが市場でウケて、以後、ホンダはおろか日本を代表するミニバンに成長した。わが国に“ミニバンブーム”というムーブメントを起こすきっかけをつくった、象徴的なモデルである。

その後、ライバルが続々と進出するなか、1999年12月に走行性能・快適性をアップさせた2代目を投入。今回、約4年ぶりに一新し、やや陰りの見えはじめた“ミニバンの雄”にカンフル剤を打つべく、3代目が発表された。


Lタイプのインパネ
 

新型は、“セダンの走行性能とワンボックス並の室内空間”という初代以来のコンセプトを引き継ぎながら、“走り”の性能をさらに向上させつつ、立体駐車場にも入る低いボディを身に纏ってあらわれた。ライバルの日産「プレサージュ」と三菱「グランディス」は、いずれもデザインとユーティリティを重視したが、オデッセイは“走り”で勝負に出る。
目玉は、低重心と広い居住空間を両立したという新開発「低床プラットフォーム」。ミニバンらしからぬ、全高1550mm(FF)の低い背が、高い走行性能をもたらし、しかも、室内は先代以上に広いと謳われる。

エンジンは、2.4リッター直4 DOHC16バルブ「i-VTEC」のみ。ノーマルとスポーティグレード「アブソルート」でチューニングが異なり、前者は160ps、後者は200ps(4WDは190ps)の最高出力を発生。トランスミッションは、FFが7段マニュアルモード付きのCVT(アブソルートは5AT)、4WDにはシーケンシャルモードを備えた5段ATが組み合わされる。
価格は、ベーシックな「Sタイプ」(FF/CVT)の220.0万円から、上級「Lタイプ」(4WD/5AT)の297.0万円まで。アブソルートは、FFが260.0万円、4WDは282.0万円となる。ホンダの命運を握るといっていい期待のモデル、月間目標販売台数は5000台に設定される。


アブソルートのインテリアは、ブラック基調。
 

■立体駐車場に対応

ボディサイズは、全長×全幅×全高=4765×1800×1550(4WDは1570)mm。先代より全長が10mm短く、全高は80mmも低い。一般的な立体駐車場に対応するローハイトボディは、燃料タンクの扁平化、排気システム形状の工夫などによる、低床化によって実現した。ホイールベースは2830mmで変わらない。
ジマンのデザインは、傾斜の強いAピラーからルーフへ続く、伸びやかなボディラインが特徴。メッキグリルと薄型ヘッドランプを採用したフロントマスクは、先代より鋭い印象だ。張り出したフロントフェンダーがワイド感を強調。リアには、ボリューム感あるバンパーにより、安定感をもたせた。


サードシートは、床と面一に格納できる。Lタイプは、スイッチで格納&復帰できる電動床下格納シートを標準装備(M、アブソルートにはオプション)。
 

注目の室内空間は、背が低くなったにもかかわらず、高さが5mm増えたというから驚く。加えて、エンジンなど機関類をコンパクト化し、室内長は50mm延長した。シートは、2列目が6:4分割のダブルフォールディング式、3列目は5:5の分割可倒式を新採用。いずれも床面に収納できフロアはフラットとなる。ラゲッジスペースは最大1052リッター(VDA方式によるホンダ測定値)を実現したという。従来6/7人乗りが選べた仕様は、今回7人乗り一本になった。
インテリアデザインでは、運転環境とくつろぎの両立を目指した。ドライバーの操作性を追求すべく、センターパネルにエアコンやオーディオ、シフトノブなどの操作系を集中して配置。メーターは視認性に配慮し、自発光式の大型3眼式を装着する。室内空間全体では、弧を描くインパネラインを両サイドへ滑らかにまわりこませて、奥行きと広さ感を演出。ドアライニングやポケットなど、いたるところに木目調(L、アブソルート)、またはチタン調パネルを採用し、上質に仕上げたという。


アブソルートは、前後エアロバンパーやボディ同色サイドモールなど、専用パーツを装着。タイヤは、215/55R17サイズを履く。
 

■160psと200ps

エンジンは、2.4リッターDOHC16バルブ「i-VTEC」のみ。しかし、ノーマルモデル(S、M、Lタイプ)と、アブソルートでチューニングが異なる。
ノーマルモデルには、常用域でのトルクや、低燃費に重きを置いてチューニングしたユニットを搭載。従来より10psと1.2kgmアップの、160ps/5500rpmの最高出力と、22.2kgm/4500rpmの最大トルクを発生する。
アブソルートが積むのは、3リッターV6に迫る、200ps/6800rpm(4WDは190ps/6800rpm)と23.7kgm/4500rpm(同23.2kgm/4500rpm)のアウトプットを誇る、ハイパフォーマンス版。電子制御スロットルの採用で、自然なスロットルコントロールに加え、トランスミッションとの協調制御によるギアチェンジの応答性を高めた。


アブソルートが搭載する2.4リッター。
 

トランスミッションは、ノーマルタイプのFFがCVT、4WDは5段ATの組み合わせ。アブソルートは、5段ATのみだ。CVTは新開発されたもので、トルクコンバーターによる力強い発進や、滑らかな加速が特徴。マニュアル感覚でシフトできる、7スピードモードや、低回転に保って燃費を高める「ECONモード」を備える。
5段ATは、スムーズでショックの少ない変速がウリ。スロットル開度や速度から、走行状況を判断する新しい制御プログラムの採用で、スポーツ走行時での不要なギアチェンジを抑えたという。シーケンシャルモード「Sマチック」を備え、レバー操作でシフトも可能だ。

サスペンションは、前後ともダブルウィッシュボーン式。形式は従来と同じだが、リアサスペンションは、低床化にあわせてコンパクトに設計された。アブソルートは、スプリングレートやスタビライザーなどをハードな、専用チューニングの足まわりが奢られる。

安全&先進装備の充実も、新型オデッセイのトピック。ステアリングの舵角に連動して、ヘッドランプユニットが進行方向を照らす「AFS」、ABSとトラクションコントロール、スピンを防ぐ電子デバイス「VSA」、ミリ波レーダーを使う追突軽減ブレーキなどが、グレードによりオプションで用意される。
環境性能は、S、M、Lタイプが全車「超-低排出ガス」、アブソルートは「優-低排出ガス」に適合。平成22年度燃費基準は、すべてのグレードが適合し、アブソルート以外はグリーン税制の優遇措置が受けられる。



 

新型オデッセイの価格は、以下の通り。

Sタイプ(FF/4WD):220.0万円/242.0万円
Mタイプ(FF/4WD):230.0万円/252.0万円
Lタイプ(FF/4WD):275.0万円/297.0万円
アブソルート(FF/4WD):260.0万円/22.0万円

(webCGオオサワ)

本田技研工業「オデッセイ」:
http://www.honda.co.jp/auto-lineup/odyssey/

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

関連記事 ホームへ戻る