第72回:コージのフランクフルト勝手にNO.3(&それ以降)これって「機関車トーマス」?

2003.09.24 エッセイ

第72回:コージのフランクフルト勝手にNO.3(&それ以降)これって「機関車トーマス」?


第72回:コージのフランクフルト勝手にNO.3(&それ以降)これって「機関車トーマス」?の画像
SLRマクラーレンの骨。ボディシェルはカーボンファイバー、エンジンマウントはアルミ合金でつくられる。
SLRマクラーレンの骨。ボディシェルはカーボンファイバー、エンジンマウントはアルミ合金でつくられる。
こちらはパワートレインとサスペンション。
こちらはパワートレインとサスペンション。

■マンガから出てきたような……

フランクフルト報告は、これで最後ね。細かく伝えてもいいんだけど、ホントに記憶に残るのってすくないのよ。ポルシェ「カレラGT」とプジョー「4002」以外は……。

期待してなかったんだけど、やっぱり凄いと思ったのはメルセデスベンツ「SLRマクラーレン」。ミッレミリアと同じイタリアのコースを走ってフランクフルトまできて、そのビデオとともに登場するという「偉そう」な演出もさることながら、実物がカッコよかったです、単純に。

フロントマスクは最近のベンツ路線だし、スタイルもスクープやイラストで何回も見てるんだけど、特にロングノーズを感じさせるサイドの“ウロコ”っちゅうか、サイドポンツーンがよい。重量感やら高品質さ、クラシカル具合が感じられました。

それから中身がイチイチ凄い。カレラGTと同じように“骨”がなかなか、骨っていうよりこっちは“ガイコツ”なんだけど、通常なら鉄板でつくられるモノコック形状が、ほぼ完全にカーボン・ファイバー・コンポジット素材に代えられてる。「どうやって成型したんだろうなぁっ」て感じ。カレラGTより量産車っぽいんだけど、一見して「スゲー」。セラミックブレーキとか、リアウィングが立つことで作用するエアブレーキにしても、「マジですか?」感かなりありました。

まさしくマンガから出てきたようなクルマなのよ、SLRマクラーレン。


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ブレーキは、フロントが8ポッドキャリパー+370mm、リア4ポッドキャリパー+360mm。ディスクは軽量で長持ち、かつ強力なカーボンセラミックコンポジット製です。
ブレーキは、フロントが8ポッドキャリパー+370mm、リア4ポッドキャリパー+360mm。ディスクは軽量で長持ち、かつ強力なカーボンセラミックコンポジット製です。
トヨタ「コンセプトCS&S」
トヨタ「コンセプトCS&S」

■クルマ版「機関車トーマス」!?

それから、ブランド物っぽい演出もとっても上手。プロモーションビデオしかり、デザインしかり、ディテール紹介しかり、“マクラーレン”っていうサブネームしかり。

結局のところ、クルマってのは乗らなきゃわからないはずなんだけど、そういう「ブランド」とか「リクツ」で圧倒する部分があまりにも多い。だけど、それってブランド物の売り方としては正当だし。スーパースポーツカーって、結局みんなそうだもんね。

ズルいくらいに商売ウマイですよ。メルセデス様。

あと意外とハマったのは、トヨタの「コンセプトCS&S」。ハイブリッドユニットを使った2座式スポーツカーで、「とうとう出ましたか」って感じなんだけど、面白いのは顔ねカオ。もうほとんど「笑う犬」もしくは「機関車トーマス」のクルマ版。これまた意外にも、トヨタのヨーロッパ部門のデザインということで、驚くほどのアニメ調でした。

クルマって面白いよね。

(文=小沢コージ/2003年9月)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』