【スペック】全長×全幅×全高=3945×1690×1640mm/ホイールベース=2500mm/車重=1070kg/駆動方式=FF/1.5リッター直4DOHC16バルブ(109ps/6000rpm、14.4kgm/4200rpm)/車両本体価格=162.8万円(テスト車=198.6万円)

トヨタbB 1.5Z Xバージョン FF(4AT)【ブリーフテスト】

トヨタbB 1.5Z Xバージョン FF(4AT) 2003.07.11 試乗記 ……198.6万円総合評価……★★★★

万人に好かれるより

いかにも若い男の子向けという押しの強いデザインが人気の「bB」。でも、カッコだけのクルマと思ったら大間違い。コンパクトカーとして見ると実によく考えられた内容なのだ。

4mより短いコンパクトなボディにもかかわらず、後席、荷室ともに十分すぎるほどのスペースが確保される。このパッケージングには素直に感心する。また、実用的なエンジンとスムーズなオートマチックは街なかでもストレスない移動が可能だ。それで10・15モード燃費が16.0km/リッターというのだから、とくに都内などの足として使うには文句ない性能である。

39歳の私も含めて、エクステリアになじめない人もいるだろうが、そういう方には同等のパッケージングを誇る「ファンカーゴ」があるわけだから、まあ、このデザインが気に入った方はどうぞ! 万人に好かれるより、むしろ好き嫌いがあるくらいの方が、個性的でいいと思う。

フォグランプを点灯すると、ブルーの光が浮かび上がるカップホルダー。

フォグランプを点灯すると、ブルーの光が浮かび上がるカップホルダー。


トヨタbB 1.5Z Xバージョン FF(4AT)【ブリーフテスト】の画像

【概要】どんなクルマ?

(シリーズ概要)
2000年2月に登場した「ファンカーゴ」ベースの5ドアモデル。「トールボックスデザイン」と呼ばれるボディスタイルを採る。2001年6月11日に、リアをピックアップ風の荷台にした「オープンデッキ」がラインナップに加わったが、2003年3月に生産終了。
2003年4月にマイナーチェンジが施され、前後バンパーを大型化するとともに、アンダースポイラーを装着。また、フロントバンパーグリルがメッシュに変更された。インテリアは、センタークラスター部やステアリングホイールのデザインが変更され、カップホルダー部に照明が追加された。
(グレード概要)
グレードは、ベーシックな「S」と上級車「Z」。エンジンは、1.3と1.5リッターの2種類。いずれにも4段ATが組み合わされる。FFをベースに、1.5リッターモデルには4WDも用意される。今回試乗した「Xバージョン」は、本革巻きステアリングホイール、アルミホイール、ディスチャージヘッドランプなどが標準装備される豪華版。また、今回のマイナーチェンジで、UVカット機能付きプライバシーガラスや、電動格納式リモコンカラードドアミラーなどを装備する「S Wバージョン」が追加された。



トヨタbB 1.5Z Xバージョン FF(4AT)【ブリーフテスト】の画像


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写真をクリックするとシートが倒れるさまが見られます。

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【室内&荷室空間】乗ってみると?

(インパネ+装備)……★★★
直線基調のインパネに丸いセンターメーターが印象的なbBの室内。運転席側、助手席側のいずれにも収納スペースが多いのがうれしい。センタークラスターは両端がシルバーで中央に幾何学パターンの表面処理が施される。このパターンのデザインがセンタークラスターだけでなく他の部分にも見られたら、全体に統一感が出て、また違った“いい雰囲気”になると思うのだが……。
(前席)……★★★
前席のベンチシートは、運転席と助手席が別々にスライドできるタイプで、アームレストを出せば独立シートに早変わり。高さ調整機能は持たないが、身長168cmの私が着座して、自然に足が曲がるドライビングポジションが取れる。シートの表面は適度に張りがあるが、硬すぎるというほどではない。セダンに比べると高めの着座ポイントと四角いボディのおかげで、車両感覚が掴みやすく、狭い道でも運転はしやすい。
(後席)……★★★
背が高く、アップライトなシートポジションのおかげで、後席のレッグスペース、ヘッドルームは十分すぎるくらい広い。シートスライドを一番前にしても足下には余裕が残るほどだ。加えて、ウィンドウが大きく、前席との間隔も大きいので、窮屈な感じは一切なし。ただ、シートバックが短めで平板な印象なので、広くても長時間乗せられるのは気が進まない。
(荷室)……★★★★
前後にスライドするリアシートを一番後ろのポジションにしても、奥行き約50cmのスペースが確保されるbBのラゲッジスペース。一番前なら約66cm、シートバックを倒してクッションを起こせば110cmまで広がるから、たいていの荷物は飲み込んでしまうはずだ。シートバックは6:4の分割可倒式を採用するが、それでいてクッションが一体式というのはやや中途半端な印象だ。


【ドライブフィール】運転すると?

(エンジン+トランスミッション)……★★★★
今回試乗した前輪駆動モデルに搭載される1.5リッターエンジンは、最高出力109ps/6000rpm、最大トルク14.4kgm/4200rpmのスペック(4WDモデルはそれぞれ105ps、14.1kgm)。1トン強のボディに対して、このエンジンは不足のない性能。とくに街なかを走る場面では、エンジンのピックアップのよさとレスポンス、優れたオートマチックのおかげで、気持ちよく走る。高速道路でも、日本の道路状況であればとくに不満のない走りっぷりだ。4000rpm付近でエンジンや排気系の音が籠もるのが唯一気になった点。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
背が高いことや着座位置が高めなこともあって、コーナーリング時のロールは大きい方だが、ロールのスピードはさほど速くなく、姿勢も落ち着いている。必要とあらば、安心してワインディングロードを駆け抜けることができる。乗り心地もさほど硬めではないが、ふわふわした感じはなく、むしろしっかりとしている。路面によって、ロードノイズが室内で共鳴することがあったが、おおむね快適な乗り心地である。

(写真=郡大二郎)

【テストデータ】

報告者:生方聡
テスト日:2003年5月28日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2003年型
テスト車の走行距離:576km
タイヤ:(前)185/65R15 88S(後)同じ(いずれもMichelin GreenX)
オプション装備:VSC&TRC(8.0万円)/DVDボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーションII(CD・MD一体AM/FMマルチ電子チューナー付ラジオ・TV&6スピーカー)(27.0万円)/ハイマウントストップランプ(バルブ式プライバシー用)(0.8万円)
形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(3):高速道路(5):山岳路(2)
テスト距離:273.7km
使用燃料:21.5リッター
参考燃費:12.7km/リッター

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