アウディ、新型「A3」を発表

2003.07.10 自動車ニュース
 

アウディ、新型「A3」を発表

アウディジャパンは、フルモデルチェンジして2代目となった3ドアハッチバック「A3」を、2003年7月9日に発表した。販売開始は同年9月6日から。



 

■元祖“プレミアムコンパクト”

近年プレミアムメーカーとしての地位を確立したアウディが、「コンパクトクラスにプレミアム性を初めて導入した」と豪語する「A3」は、1996年に本国デビュー。翌年日本への導入が始まった。

初めてのフルモデルチェンジを受けた2代目は、ひとまわり大型化したボディに、ルマン24時間で実績を積んだと謳う直噴ガソリンエンジン「FSI」、3.2リッターV6に組み合わせる新開発の2ペダルMT「DSG」(ダイレクト・シフト・ギアボックス)などを盛り込んで登場。プレミアムとスポーティというコンセプトを一層強めた。


発表会では、アウディデザインのシニアデザイナー、ワダサトシ氏による解説が行われた。
 

A3が、アウディが属するフォルクスワーゲングループの「ゴルフ」とプラットフォームを共有しているのは周知の事実。つまりニューA3は、間もなく発表されるであろう次期ゴルフ「V」と、ベースを同じとするわけだ。

わが国で販売されるラインナップは、新開発の2リッター直4(150ps)を搭載したベーシックな前輪駆動モデル「A3 2.0 FSI」(299.5万円)と、17インチタイヤやスポーツサスペンションを与えた「A3 2.0 FSI SPORT」(330.0万円)、3.2リッターV6(250ps)にシーケンシャルのDSGを組み合わせた四輪駆動「A3 3.2 クワトロ」の計3種類。トップグレードのV6モデルは、2004年初頭に導入を予定しており、価格は440万円程度になるという。


写真は欧州仕様車
 

■大きくなったボディ

ボディは、スチールシェルの基本骨格に、アルミパネルを採用。ディメンションは、全長×全幅×全高=4215(+65)×1765(+30)×1430(+10)mm(カッコ内は先代比)、ホイールベースは2575(+60)mmと、先代よりひとまわりサイズアップした。広くなった分の多くを車内スペースにあて、乗員空間は先代比で55mm延ばされたという。

エクステリアデザインは、一目で「A3」とわかるキープコンセプト。一方で、2003年のデトロイトショーに出品したSUVコンセプト「パイクスピーク・クワトロ」や、同年のジュネーブショーに出た「ヌヴォラーリ・クワトロ」のように、縦長の大きなグリルを使ったイメージを与えた。上記コンセプトモデルのような一体型グリルではないが、キャラクターラインやグリル形状により一体感を強め、顔つきは先代よりアグレッシブに。リアは、バンパーとボディの段差を少なくし、塊感のあるシンプルな見た目となった。

インテリアは、ずばり、スポーティ&エレガンス。先鋭的なデザインで話題となった「TT」をモチーフに、エントリーモデルに相応しいデザインに仕立てたという。



 

■新機軸は直噴とDSG

エンジンは、直噴方式を採用した2リッター直4 DOHCがメインとなる。ルマン24時間に出場し3連覇を達成したマシン「R8」のエンジン技術をフィードバック。A4などが使う2リッター直4のブロックに、直噴システムをドッキングし、150ps/6000rpmの最高出力と、20.4kgm/3500rpmの最大トルクをもたらす。
FSIエンジンは、急加速などの高負荷時は、燃料と空気を同時にシリンダーへ送り込む通常燃焼。定常走行などでは、ピストンが空気を圧縮したところに燃料を噴射する希薄燃焼に切り替わる。これにより、パワーと経済性を両立したというのがポイント。トランスミッションは、ティプトロニック付きの6段ATが組み合わされ、前輪を駆動する。



 

3.2リッターV6は、VW「ゴルフR32」「トゥアレグV6」などと同じユニット。最高出力は250psで、32.6kgmの最大トルクは2500〜3000rpmで発生する。
技術的ハイライトとなるのが、V6に組み合わされる新開発の「DSG」(ダイレクト・シフト・ギアボックス)である。クラッチ操作をコンピューターが行う2ペダルの6段MTだが、その特徴は、1、3、5速用と、2、4、6速用、2枚のクラッチを搭載している点だ。ギアシフト時にはクラッチを切り替えるだけなので、スムーズかつ素早いシフトが可能という。1980年代にWRC(世界ラリー選手権)で活躍したアウディ「S1」など、レースフィールドで培ってきた技術というが、量産車に搭載されるのは初めて。V6搭載モデルは、アウディお得意のクワトロ=4WDとなる。


リアサスペンションのイメージ
 

サスペンションは、フロントは先代と同じマクファーソンストラットだが、リアは新開発の4リンクとなった。上下と前後の動きを、別々のアームが受け持つことで、性能と快適性を高い次元で実現したという。ステアリングは、速度感応式電動パワーステアリングが採用された。


アウディジャパンのヨハン・ダ・ネイスン社長
 

■ニューモデルを続々投入

様々な新機軸が盛り込まれた新型A3。アウディジャパンは、2003年中の販売目標を800〜900台に設定する。
加えて、9月に「S4」&「S4 アバント」とV6+DSG搭載の「TTクーペ」、10月の「東京モーターショー」でフラッグシップの新型「A8」、11月にV8搭載の「オールロードクワトロ」など、ニューモデルを次々投入する予定という。「2003年度の販売目標は1万2000台。ニューモデルの人気によっては、それ以上も十分見込める」(ヨハン・ダ・ネイスン社長)と、アウディジャパンの鼻息は荒い。

(webCGオオサワ)



 

アウディジャパン:
http://www.audi.co.jp/

【関連リンク】
アウディA3 1.6(5MT)/2.0FSI(6MT)【海外試乗記】:http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000013421.html

アウディTTクーペ3.2クワトロ(6MT)【短評】(DSG搭載モデル):http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000012827.html

「木村衛星」第20回『VWのニュートランスミッション「DSG」』:http://www.webcg.net/WEBCG/essays/000012706.html

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