F1ヨーロッパGP、ラルフ・シューマッハー優勝【F1 03】

2003.06.30 自動車ニュース

【F1 03】F1ヨーロッパGP、ラルフ・シューマッハー優勝

F1世界選手権第9戦ヨーロッパGP決勝が、2003年6月29日、ドイツのニュルブルクリンク・サーキット(5.148km)を60周して行われた。シーズン後半の初戦を制したのは、ウィリアムズBMWのラルフ・シューマッハー。母国ファンの前で、今シーズン初勝利、2002年マレーシアGP以来となる通算5勝目を飾った。
2位にはチームメイトのファン・パブロ・モントーヤが入り、ウィリアムズは2003年になって初めて1‐2フィニッシュを達成したチームとなった。

3位はルーベンス・バリケロのフェラーリが入り、ポディウムに上った。
以下、4位フェルナンド・アロンソ(ルノー)、5位ミハエル・シューマッハー(フェラーリ)、6位マーク・ウェバー(ジャガー・コスワース)、7位ジェンソン・バトン(BARホンダ)、8位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)が入賞。トヨタの2台、オリヴィエ・パニスとクリスチアーノ・ダ・マッタ、そしてBARホンダのジャック・ヴィルヌーヴはリタイアした。

■ライコネン、43戦目で初ポール

決勝グリッドを決める土曜日の最終予選では、フェラーリ、マクラーレン、ウィリアムズの“3強”チームが、僅差でポジションを争った。
16番目に出走したバリケロが1分31秒780でベストタイムを更新。次のラルフ・シューマッハーが0.161秒上回り逆転。モントーヤは第1セクションでラルフとまったくの同タイムを記録したが、わずか0.146秒差でラルフを抜けず。
チャンピオンシップリーダーのミハエル・シューマッハーが、ラルフより0.064秒速く暫定ポール。しかし、最後に出走したキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が、さらに0.032秒(!)速い1分31秒523を叩き出し、43戦目にして初めてポールポジションを獲得した。
1位から5位までの差がわずか0.257秒しかない接戦に、翌日の決勝レースへの期待が膨らんだ。

■ウィリアムズ、覚醒す

ポールのライコネンが好スタート。それより素晴らしい出だしを見せたのが、3番グリッドのラルフ・シューマッハー。2番グリッドの兄ミハエルを抜き、2位にジャンプアップした。予選5番手のバリケロが4位、同4番手のモントーヤは5位。

ファステストラップを記録しながら快調にレースをリードするライコネン。チャンピオンシップを争うミハエルは、追いかけたいのだが2位ラルフに抑えられてしまう。ライコネンとラルフの間隔は徐々に広がり、10周目までには6秒以上差がついた。

トップグループで先陣を切って最初のピットインを行ったのはライコネンとミハエル。燃料積載量を多めにする傾向があったマクラーレンだけに、ライコネンの16周目のピットインはやや意外だった。その間トップを走ったラルフは、その5周後まで最初のスティントを引っ張った。

1位ライコネンの速さはセカンドスティントも変わらなかったが、独走中の26周目、突如メルセデスエンジンが白煙を噴出した。ライコネン、痛恨のリタイア。

かわってトップにたったのはラルフ・シューマッハー。ライバルが0点で終わったことで楽になったミハエルは2位だが、昨年イヤというほど見せつけた“王者の貫禄”を感じさせないドライビングが続いた。

2回目のピットストップでバリケロを抜き3位にアップしたモントーヤは、ハイペースであっという間にミハエルの真後ろまで追いついた。
43周目のダンロップヘアピン、モントーヤが猛進し、アウト側から抜きにかかる。インのミハエルには1台分のスペースが残されていたが、アンダーステアが出てモントーヤのマシンに接触してしまった。ウィリアムズは何事もなかったかのように走り去り、一方のフェラーリはグラベルに足をすくわれ動けなくなった。エンジンを切らなかったミハエルのマシンは、コースマーシャルに押され復帰。順位は6位に落ちていた。

残り4周、ブレーキに問題を抱える4位アロンソを抜きあぐねていた5位デイヴィッド・クルタード(マクラーレン・メルセデス)が、シケインでコースアウト。グラベルにマシンを止めた。これにより、ミハエルは5位までポジションをあげ、何とか4点を手に入れた。

終盤、1-2体制を築いたウィリアムズBMWは、1分33秒台でライバルたちを寄せつけなかった。青いマシンは、今シーズン、フェラーリ、マクラーレンが達成できなかった2台揃っての完勝を成し遂げた。

■混迷する2003年

シーズン序盤、不調に喘いでいたウィリアムズ「FW25」は、ここにきて目覚しい活躍を見せるまでになった。ドライバーズランキングではラルフが4位から3位に躍進し、タイトル争いに食い込めるポジションについた。またコンストラクターズでは、マクラーレンを抜き2位に浮上。シーズン後半、三つ巴の戦いが繰り広げられそうだ。

F1サーカスは、休みなく、次戦フランスGPに突入する。決勝日は7月6日だ。

■ドライバーズランキング(16戦中9戦終了/トップ10)

1位 ミハエル・シューマッハー 58点
2位 キミ・ライコネン 51点
3位 ラルフ・シューマッハー 43点
4位 ファン・パブロ・モントーヤ 39点
4位 フェルナンド・アロンソ 39点
6位 ルーベンス・バリケロ 37点
7位 デイヴィッド・クルタード 25点
8位 ヤルノ・トゥルーリ 13点
9位 ジャンカルロ・フィジケラ 10点
9位 ジェンソン・バトン 10点

■コンストラクターズランキング

1位 フェラーリ  95点
2位 ウィリアムズ 82点
3位 マクラーレン 76点
4位 ルノー 52点
5位 BAR 13点
6位 ジョーダン 11点
7位 ザウバー 9点
7位 ジャガー 9点
9位 トヨタ 4点

(webCG 有吉)

F1ヨーロッパGP、ラルフ・シューマッハー優勝【F1 03】の画像

BARホンダのジャック・ヴィルヌーヴは、予選17位と後方からスタート。序盤、スピンをきっし最後尾にダウン、ミナルディの後を走るなど、いいところがなかった。最後は、トランスミッションのトラブルで52周リタイア(写真=本田技研工業)

BARホンダのジャック・ヴィルヌーヴは、予選17位と後方からスタート。序盤、スピンをきっし最後尾にダウン、ミナルディの後を走るなど、いいところがなかった。最後は、トランスミッションのトラブルで52周リタイア(写真=本田技研工業)

予選で好調だったトヨタ。オリヴィエ・パニス7位、クリスチアーノ・ダ・マッタ10位と、前戦カナダGPに続いて2台がともにトップ10に食い込んだが、レースでは一転。プラクティスでトップタイムをマークしたパニス(写真)は、10周目にタイトな1コーナーを曲がれずスピン。38周目に再び同じ場所でコースを飛び出し、リタイアした(写真=トヨタ自動車)

予選で好調だったトヨタ。オリヴィエ・パニス7位、クリスチアーノ・ダ・マッタ10位と、前戦カナダGPに続いて2台がともにトップ10に食い込んだが、レースでは一転。プラクティスでトップタイムをマークしたパニス(写真)は、10周目にタイトな1コーナーを曲がれずスピン。38周目に再び同じ場所でコースを飛び出し、リタイアした(写真=トヨタ自動車)

ダ・マッタのマシンは、残り6周というところでエンジンブローを起こし、戦列を去った(写真=トヨタ自動車)

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