第34回:日本のチューニング界は今!(その3)スバルSTI「やっぱり“オタク”ですね、お宅は!?」

2003.06.12 エッセイ

第34回:日本のチューニング界は今!(その3)スバルSTI「やっぱり“オタク”ですね、お宅は!?」

STIによってチューンされた、スバル「インプレッサWRX STi spec C」。減衰力&車高調節式ダンパーや、ピロボールタイプのラテラル&トレーリングリンクを採用するなど、“本気”のチューンが施された1台である。
STIによってチューンされた、スバル「インプレッサWRX STi spec C」。減衰力&車高調節式ダンパーや、ピロボールタイプのラテラル&トレーリングリンクを採用するなど、“本気”のチューンが施された1台である。
シートはレカロ製のスポーツシート。シフトノブはチタン製、ペダルはステンレス製のポリッシュ仕上げを装着する。
シートはレカロ製のスポーツシート。シフトノブはチタン製、ペダルはステンレス製のポリッシュ仕上げを装着する。
吸排気系を中心にチューンナップされたエンジン。2002年5月に限定発売された、320psのモンスターインプレッサ「S202」と、ほぼ同じチューニングがなされたというから、推定最高出力は320ps!?
吸排気系を中心にチューンナップされたエンジン。2002年5月に限定発売された、320psのモンスターインプレッサ「S202」と、ほぼ同じチューニングがなされたというから、推定最高出力は320ps!?

■全域でゴリゴリ

次は「IMPREZA tuned by STI」。乗るなり「これは“オタク”だなぁ」って思いました。とにかく全域でゴリゴリ。素人的に「WRCに出てるクルマってこんなんじゃないの?」って感じに仕上がってるのだ。クラッチは重いし、ハンドル重いし、バケットシートにはガチっと身体を縛り付けられるし、「おーい! 俺はどこへ連れてかれるんだ〜?」って感じ。

走り出せば、どこかしら「ウィィィィィーン!」ってうなりだし、駐車場でタイトターンをしてビックリ。ウィーンって音が大きくなるとともにそのままエンストするのだ。センターデフがロックされてたみたいで、もの凄い走行抵抗なのよ。速さも文句なし。グオーッって洗濯機の中にいるみたいな音と共に加速する。馬力は推定320ps。勝手に想像してください……。

ステアリングもやたらよく効くし、オンザレール感覚っていうんですかねぇ。タイヤもSタイヤレベルのブリヂストン「ポテンザRE070」(225/45ZR17)を履いていて、ビシっと遊びなく、切った方向に曲がる。

RAYS製鍛造アルミホイールに装着されるのは、225/45ZR17サイズのブリヂストン「ポテンザRE070」。
RAYS製鍛造アルミホイールに装着されるのは、225/45ZR17サイズのブリヂストン「ポテンザRE070」。
「spec C」は競技車両ベースのため、荷室フロアなどは剥き出しだ。
「spec C」は競技車両ベースのため、荷室フロアなどは剥き出しだ。

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■参りました!

だけどね。一番驚きはこれが「WRX STi specC」ベースで、その上さらに何10箇所っていうチューニングが施されてることと、これを買う人が相当数いるってこと。

「specC」ってのはインプレッサのモータースポーツ用グレードのことで、一度乗ったことあるんだけど、足まわりからボディからエンジンまでこと細かくチューニングがなされてて、既に「十分オタクだなぁ」なわけよ。それをさらに「オタク化」している。要するに「しょっぱい塩辛にさらに塩でもぶちまいた」ようなクルマで、ほとほと俺には勘弁ってクルマでしたね。
「ミニサーキット、ワインディング専用」だそうで、“モータースポーツバカ”にとっちゃ願ったりかなったりなんだろうけど、聞けば「1000台は売れそう」だそうで、参りましたの一言。

まったくスバルって奴は、とんでもないブランドだよね。コレを1000台買う人が確実にいるだなんて。クルマもさることながら、「そういうファン層を育てたアンタがエライ!」そう思っちゃいました。

(文=小沢コージ/写真=峰昌宏/2003年6月)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』