第26回:お笑い中国試乗会!(続編)

2003.05.27 エッセイ

第26回:お笑い中国試乗会!(続編)

■怖いお話

第20回の、次期型プリウス発表会のときにもお話した世界初!の「中国プレス試乗会」。広州で行われたトヨタの中国専用カー「VOIS」(ヴィッツがベースです)の試乗会のことなんだけど、あれには続きがあってこれが面白いのよ。
中国人には「地図」の概念がないって話も凄かったけど、もひとつ「信号」て考え方もないんだって。今まで交通手段といえば自転車ばっかで信号は必要なかったのか、それとも元々「決まりを守らない」国民性なのか、「信号を守る」ことがほとんどできない(しない?)らしい。

では交差点ではどうなるのか?
そ、サッカーよろしく、アイコンタクトですよアイコンタクト。「ドライバー・トゥ・ドライバー」もしくは「歩行者・トゥ・ドライバー」の意思確認は“目”で行われるという。交差点に近づく者同士、相手の目を見ながら「おい、行っていいか?」「いいよ」とか、「行っていいか?」「いや、俺が先に行く!」ってな具合で確認が行われるのだ。

試乗会仕切りのS原さんいわく、「外国人でも意外と気持ちは伝わるけど、怖いのなんのって!」ってそりゃそーだ。だいたい向こうが怒ってんのか、普通なのか、それすらわかんないもんね。中国の人にせよ韓国の人にせよ。

それから高速道路では歩行者はもちろんチャリンコも平気で走ってるんだって。これまた怖いお話。


■中華料理の話

ついでに食事の話もすると、S原さんは現地のコーディネーターの人に「ココでしか食べれません」ってスペシャルなレストランに招待されたらしいんだけど、これまた凄い。
玄関を通るとそこにはまず大きな水槽があって、中に数々の魚が泳いでるんだけど、それだけじゃなくって、鳥やらヘビやらトカゲやらななんとタヌキ!もある。そして注文方法ってのが最初に「○×魚」とか「△□豚」などと素材を指定し、次に「焼く」「蒸す」「煮る」などの調理法を指定するという具合。

うーむ、俺にもやっとわかったよ。中華料理のメニューが「魚」とか「豚」とか「鳥」とか素材別に並んでいるわけが。要するに「素材」と「調理法」を自由自在に選べるのが中国料理なのだ、たぶん。
ヨーロッパの料理みたいに「なんとかなんとかのテリーヌ」とか「なんとか風舌平目のソテー」とかのコンプリートなカタチが並べられているのではなくって、いろんな組み合わせ、順列が楽しめる。それだけ食べる方にも知識や経験やアイデアが要求されるわけだけど、さすがは“食は広州にあり!”だよね。まさしく 4000年の歴史。

ちなみにS原さんは、「ここでしか絶対に食えない」というタヌキ料理を食べたとか。けっこうウマかったらしいけど、それって保護動物だったりしないのか? 少々疑問が残るお話ではあります。

(文=小沢コージ/2003年5月)

中国で販売される、ヴィッツベースのコンパクトカー「VOIS」
第26回:お笑い中国試乗会!(続編)
試乗会仕切りのS原さん
第26回:お笑い中国試乗会!(続編)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』