F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!【F1 03】

2003.05.19 自動車ニュース
F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!

【F1 03】F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!

F1世界選手権第6戦オーストリアGP決勝が、2003年5月18日、オーストリアのA1リンク(4.326km)を69周して行われた。優勝は、ミハエル・シューマッハー(フェラーリ)。今シーズン3勝目、自身のもつ最多勝記録を「67」に伸ばした。
2位キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)、3位はルーベンス・バリケロ(フェラーリ)だった。前戦スペインGPでデビューしたフェラーリのニューマシン「F2003-GA」は、2戦連続の1‐3フィニッシュ。


【写真上】予選7番手から、一時は3位までポジションをあげたジェンソン・バトンのBARホンダは、今シーズン最高位の4位でゴール、5点を獲得した
【写真下】過激なドリフト走行がたたり、12番グリッドと後方に沈んでしまったジャック・ヴィルヌーヴのBARホンダ。予選での失敗を挽回し一時5位まで順位をあげたが、ピットストップでエンジンストールし、惜しくも12位で終わった(写真=本田技研工業)

F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!

以下、BARホンダのジェンソン・バトンが4位と健闘。5位デイヴィッド・クルタード(マクラーレン・メルセデス)、6位ラルフ・シューマッハー(ウィリアムズBMW)、7位マーク・ウェバー(ジャガー・コスワース)、8位ヤルノ・トゥルーリ(ルノー)が入賞をはたした。ホンダ勢のもうひとり、ジャック・ヴィルヌーヴはピットでのエンジンストールで順位を落とし12位完走。トヨタの2台は、クリスチアーノ・ダ・マッタが10位フィニッシュ、オリヴィエ・パニスは序盤にリタイアした。

■挽回劇

土曜予選。“最後のひとり”を残した時点でタイムシートの最上にいたのは、前戦手痛いミスでノータイム(結果決勝でノーポイント)に終わったライコネン。タイムは1分9秒189だった。

20台目、つまり金曜予選でトップタイムをマークしたミハエル・シューマッハーのフェラーリは、1周4km強のA1リンクの第1区間でライコネンから0秒159遅れた。2コーナーでスリップしまたタイムロス。3連続ポールは夢に終わるか、と思わせたが、その後の挽回が凄まじかった。ツイスティな第2区間で0秒048差まで追いつき、ゴールラインを通過した時には、ライコネンを0秒039上回るタイムを記録。何度も拳を振り上げ、今シーズン4度目、通算54回目のポールポジションを喜んだ。
シューマッハーとライコネンのフロントロー対決は、昨年ベルギーGP以来。チャンピオンシップを争う2人が最前列に並んだ。

予選3位はモントーヤ、4位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)、5位バリケロ、6位トゥルーリと、各チーム入り乱れての配列となった。


トヨタ勢は、いいセッティングを見つけられず苦戦した。クリスチアーノ・ダ・マッタは、スタートで2度もエンスト。ローンチコントロールのボタンを押した途端に、エンジンが止まるという電気系トラブルに見舞われた。3度目のスタートとピットストップでは、マニュアルで発進したという。最後尾から、10位でフィニッシュ(写真=トヨタ自動車)

F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!

■シューマッハー・オン・ファイア

決勝レースのスタートは3度も行われた。1回目、13番グリッドのダ・マッタがグリッド上でエンジンをストール。2回目、最後尾に追いやられたダ・マッタがまたしてもエンスト。3回目にようやくレースが始まった。シューマッハーが順当にトップを守ったが、ライコネンは失敗し、モントーヤに先を越された。

ヨス・フェルスタッペンのミナルディ・コスワースがスタート直後にリタイア。コース脇のマシンを除去するために早々にセーフティカーが出動した。再スタート、CART時代にローリングスタートに慣れた2位モントーヤが1位シューマッハーに迫るが、抜くにはいたらず。両車のギャップは12周目に約7秒まで開いたが、ここで雨が落ち始め、ミシュラン勢のモントーヤ、ライコネンが差をつめた。だがその雨も20周前にはやみ、フェラーリのリードはまた拡がった。

トップのシューマッハーが最初のピットイン。ライコネンもこれに続いた。ミハエルのマシンに給油ノズルが挿され、タイヤ交換完了。だがノズルを抜こうとしたときに給油口あたりに小さな炎があがり、ピットは一時騒然となった。消化剤をかけられたミハエルのフェラーリはそれでもコースに復帰。1位モントーヤ、2位ライコネンに次ぐ3位まで順位を落とした。

このレース最大の山場は30周目に訪れた。トップを走るモントーヤのウィリアムズが、長い直線直後の2コーナーで白煙をあげスローダウン。その真後ろでは、2位ライコネンのアウト側から3位シューマッハーが抜きにかかり、シューマッハーは一瞬にして首位に返り咲いた。

シューマッハのF2003-GAは、ラップレコードに次ぐラップレコードを叩きだし、2位ライコネンを後方に追いやった。一方のライコネンは、終盤猛烈に追い上げてきた3位バリケロからポジションを守らなければならず、トップを狙う位置にはつけなかった。


何故かトラブルが多発するオリヴィエ・パニスのマシン。レースでも、6周目にコース上で原因不明のトラブルによりフロントサスペンションにダメージを受け、戦列を離れた(写真=トヨタ自動車)

F1オーストリアGP、シューマッハー3連勝!

■ライコネン、なんとか首位を死守

ライバル、天候、そして火災をも乗り越えて、シューマッハーが3連勝。ポイントを、チャンピオンシップリーダー、ライコネンのわずか2点うしろ、38点とした。
またコンストラクターズランキングでは、フェラーリがマクラーレンを逆転し首位奪還。2003年シーズンの大本命が、遅蒔きながら牙を剥き始めた。

次戦は伝統のモナコGP。決勝日は6月1日だ。

■ドライバーズランキング(16戦中6戦終了/トップ10)

1位 キミ・ライコネン 40点
2位 ミハエル・シューマッハー 38点
3位 ルーベンス・バリケロ 26点
4位 フェルナンド・アロンソ 25点
5位 デイヴィッド・クルタード 23点
6位 ラルフ・シューマッハー 20点
7位 ファン・パブロ・モントーヤ 15点
8位 ジャンカルロ・フィジケラ 10点
8位 ヤルノ・トゥルーリ 10点
10位 ジェンソン・バトン 8点

■コンストラクターズランキング

1位 フェラーリ 64点
2位 マクラーレン 63点
3位 ルノー 35点
3位 ウィリアムズ 35点
5位 ジョーダン 11点
5位 BAR 11点
7位 ザウバー 8点
8位 ジャガー 4点
9位 トヨタ 3点

(webCG 有吉)

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