F1スペインGP、シューマッハー優勝【F1 03】

2003.05.05 自動車ニュース

【F1 03】F1スペインGP、シューマッハー優勝

F1世界選手権第5戦スペインGP決勝が、2003年5月4日、スペインはバルセロナにあるサーキット・デ・カタルーニャ(4.73km)を65周して行われた。
優勝は、ミハエル・シューマッハー。満を持して投入したフェラーリのニューマシン「F2003-GA」を駆り、今シーズン2勝目、通算66勝目をあげた。
しかしレースの主役は、地元スペインの星、2位に入ったルノーのフェルナンド・アロンソに奪われたようだ。21歳の若者は、マシンに絶対的なスピードハンデをもちながらチャンピオンを執拗に追い回し、GP出走21回目で、自身最高位を獲得した。
3位はミハエルのチームメイト、ルーベンス・バリケロが入り、表彰台は紅-青-紅の配色となった。

以下、ファン・パブロ・モントーヤ、ラルフ・シューマッハーのウィリアムズBMWが4位、5位。トヨタのクリスチアーノ・ダ・マッタが自身初、トヨタにとっては昨年第3戦ブラジルGP以来のポイントを獲得した。7位マーク・ウェバーはジャガー・コスワースに今シーズン初得点をもたらし、8位で終えたジョーダン・コスワースのルーキー、ラルフ・ファーマンも初めて得点した。
トヨタのもう一方、オリヴィエ・パニスはギアボックストラブルで41周リタイア。BARホンダ勢は、ジェンソン・バトンが9位、ジャック・ヴィルヌーヴはエンジンルーム内で火災がおき、13周で戦列を去った。

■「F2003-GA」、いきなり最前列占拠

決勝グリッドを決める土曜予選の結果は、ミハエル・シューマッハーがただひとり1分17秒台に突入し、通算53回目のポールポジションを獲得。バリケロが2位となり、フェラーリ「F2003-GA」はデビュー戦ではやくもフロントローを独占した。

3位アロンソ、4位ヤルノ・トゥルーリと、ルノーが2列目。ローンチコントロールに定評のある“青いマシン”が、前の“紅”にどう迫るかが、スタートの見所となった。バトンのBARホンダが5位、6位にパニスのトヨタ。日本勢は、熟成不足が否めないウィリアムズ「FW25」(ラルフは7位、モントーヤ9位)より前に出た。

一番の災難はマクラーレン・メルセデスの2台。デイヴィッド・クルタードはなんとか8位につけたものの、キミ・ライコネンはアタック中にコースアウトし、計測しないまま予選を終えた。若きポイントリーダーは、最後尾20番グリッドからレースにのぞまなければならなかった。

■紅と青の攻防

快晴の日曜日。ロケットスタートを決めたのはやはりルノーだった。3番グリッドのアロンソはバリケロを抜き1位ミハエルの真後ろに迫ったものの、1コーナーアウト側から進入したバリケロにポジションを奪われた。

その間、後方2箇所で接触事故がおきた。16番グリッドのアントニオ・ピッツォニア(ジャガー・コスワース)がローンチコントロールの異常でスタートできず、最後尾のライコネンがこれを避けきれずにクラッシュした。これを機に、セーフティカーが5周まで出動した。
もう1つのクラッシュは2コーナー。トゥルーリとクルタードが当たり、ルノーはその場でリタイア。クルタードもピットでタイヤを変え大きく後退、17周目に今度はバトンと接触し、コース脇でリタイアをきっした。

ポイントリーダーのマクラーレンが全滅したことで、追い上げるフェラーリにとっては有利な展開となったが、フェラーリ独走に待ったをかけたのがアロンソ。ほとんどが3ストップをとった今回、最初のピット作業でバリケロを“料理”し2位へ上昇した。

トップのシューマッハーが履くブリヂストンタイヤは、寿命が思ったより短く、スティント終盤はミシュランタイヤに攻め立てられた。フェラーリと比べ最高速が15km/hも遅いルノーのアロンソは、ミシュランタイヤのアドバンテージ、そしてマシンのトータルパッケージングをいかし、チャンピオンと遜色ないラップタイムでトップのミハエルを追った。最終的にゴールラインを通過した時の両車のタイム差はわずか5秒。アロンソ/ルノーの健闘のほどがうかがえよう。

満員のスタンドは、“スペインの星”大活躍に大いにわいた。シューマッハー/フェラーリの牙城を切り崩す候補が、またひとり増えたようだ。

■シューマッハー、トップまで4点差

ランキングトップのマクラーレンが2台ともリタイアしたことで、追い上げるフェラーリとの差が一気に縮まった。32点の1位ライコネンに対し、2位シューマッハーは28点。14点のギャップは4点となってしまった。またアロンソが25点を獲得し、3位につけていることにも注目したい。
コンストラクターズランキングをみれば、51点で首位のマクラーレンは、2位フェラーリに3点しかアドバンテージがない。ルノーが34点で3位につけている。

次戦オーストリアGP決勝は5月18日だ。

■ドライバーズランキング(16戦中5戦終了/トップ10)

1位 キミ・ライコネン 32点
2位 ミハエル・シューマッハー 28点
3位 フェルナンド・アロンソ 25点
4位 ルーベンス・バリケロ 20点
5位 デイヴィッド・クルタード 19点
6位 ラルフ・シューマッハー 17点
7位 ファン・パブロ・モントーヤ 15点
8位 ジャンカルロ・フィジケラ 10点
9位 ヤルノ・トゥルーリ 9点
10位 ハインツ-ハラルド・フレンツェン 7点

■コンストラクターズランキング

1位 マクラーレン 51点
2位 フェラーリ 48点
3位 ルノー 34点
4位 ウィリアムズ 32点
5位 ジョーダン 11点
6位 ザウバー 8点
7位 BAR 6点
8位 トヨタ 3点
9位 ジャガー 2点

(webCG 有吉)

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スタートの混乱をうまく避け、一時は5位まであがったジェンソン・バトンのBARホンダは、結局9位でフィニッシュ。クルタードとの接触によるピットインが悔やまれる(写真=本田技研工業)

スタートの混乱をうまく避け、一時は5位まであがったジェンソン・バトンのBARホンダは、結局9位でフィニッシュ。クルタードとの接触によるピットインが悔やまれる(写真=本田技研工業)

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