F1マレーシアGP、ライコネン初優勝!【F1 03】

2003.03.24 自動車ニュース
F1マレーシアGP、ライコネン初優勝!

【F1 03】F1マレーシアGP、ライコネン初優勝!

F1世界選手権第2戦マレーシアGP決勝が、2003年3月23日、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット(5.543km)を56周して行われた。灼熱のレースを制したのは、いつもクールな“アイスマン”ことキミ・ライコネン。GP出走36戦目に、うれしい初優勝を飾った。マクラーレン・メルセデスは、開幕戦に次ぐ2連勝。
2位にフェラーリのルーベンス・バリケロ、3位はルノーのフェルナンド・アロンソが入り、ポディウムには新鮮な顔ぶれがあがった。
以下、4位ラルフ・シューマッハー(ウィリアムズBMW)、5位ヤルノ・トゥルーリ(ルノー)、6位(になんと!)ミハエル・シューマッハー、7位ジェンソン・バトン(BARホンダ)、8位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)が入賞。トヨタ勢は、クリスチアーノ・ダ・マッタが1周遅れの11位完走、オリヴィエ・パニスはリタイアした。ホンダのもう一方、ジャック・ヴィルヌーヴは、マシントラブルでスタートできずに、マレーシアを後にした。

■ルノーがフロントロー独占!

コスト削減とショウアップを掲げ、大きく様変わりした今年のF1。序盤の“フライアウェイ”(遠征)2戦目となるマレーシアGPは、開幕戦オーストラリアGPに続き、予想外の展開となった。

スターティンググリッドを決める土曜の予選でポールポジションを獲得したのは、ルノーのアロンソ。21歳8ヶ月の若手スペイン人ドライバーは、それまでバリケロが保持していた最年少ポールポジション記録を塗りかえ、スペイン人初のポールシッターとなった。予選2位にはトゥルーリが入り、ルノーはGP復帰後初のフロントロー独占に成功した。

最終予選終了からレーススタートまで給油が認められないため、各車レース分の燃料を搭載し、予選にのぞまなければならない。ルノーは、燃料を少なくし予選順位を優先させる一方、レースの最初のスティントを短く(つまり序盤早々に給油ピットイン)する作戦をとった。

予選トップ10台は、3位ミハエル・シューマッハー、4位開幕戦ウィナーのデイヴィッド・クルタード(マクラーレン・メルセデス)、5位バリケロ、6位ハイドフェルド、7位ライコネン、8位ファン・パブロ・モントーヤ(ウィリアムズBMW)、9位バトン、10位パニスというオーダー。新予選方式になってから精彩を欠いているラルフ・シューマッハーは、17位に沈んだ。

■王者シューマッハーのミス

決勝の日曜日、天気は快晴、気温は35度と猛暑。熱帯地方特有のスコールがくるのかこないのか、レース前に各チームとも頭を悩ませていた。

ローンチコントロールに定評のあるルノーの2台が好スタートを決め、1コーナーに飛び込んだ。先頭のアロンソは続く2コーナーをクリアしたが、2位トゥルーリのリアタイヤに、あろうことか、3番グリッドから出たミハエル・シューマッハーが接触した。トゥルーリはコースからはじき出された後にコース復帰、シューマッハーはノーズを壊し、数周後に緊急ピットイン。さらに強引なオーヴァーテイクによるドライブスルーペナルティを受け、はやくも優勝戦線から脱落した。開幕戦でバージボードを壊し4位に終わった王者ミハエルは、またも致命的なミスを犯した。

またスタートでは、ルーキーのアントニオ・ピッツォニア(ジャガー)とモントーヤも接触。その間隙をぬって17番手スタートのラルフ・シューマッハーは9位にまでポジションアップ。逆に5番手スタートのバリケロは、事故を避けるため順位を落とした。

アロンソを追っていた2位クルタードは、マシントラブルにより僅か2周でマシンを降りた。

■若手の台頭

序盤、軽いマシンで快調にラップを重ねる首位アロンソの背後には、こちらもハイペースで飛ばすライコネンがつけていた。両車の間隔は約4秒。バリケロが3位を走行していた。

早めのピットストップが予想されたルノー、アロンソは14周目に、6位まで挽回していたトゥルーリは18周目にピットへ駆け込んだ。

アロンソから遅れること4周、ライコネンも給油、タイヤ交換を行い、アロンソの前に出ることに成功した。
レース中盤、23歳のフィンランド人ライコネンと、21歳のスペイン人アロンソがトップ争いを繰り広げ、レースを盛り上げた。

レース半ばを過ぎた29周目の順位は、1位ライコネン、2位アロンソ、3位バリケロ、4位ラルフ・シューマッハー、5位バトン、6位トゥルーリ、7位ハイドフェルド、8位ダ・マッタ、9位マーク・ウェバー(ジャガー)。そして、ノーズ交換+ペナルティ+給油&タイヤ交換ですでに3回もピットに入っていたミハエル・シューマッハーが10位。

後半にかけてもライコネンのハイペースは変わらず。コンスタントに1分37秒台を記録し、後続をどんどん突き放しにかかった。残り10周、2回目のピット作業で2位にあがったバリケロは28秒後方、不調なマシンを操っていた3位アロンソは、さらに15秒も後ろだった。

最終的に40秒近くのマージンを築いたライコネンが、トップでチェッカードフラッグを潜り抜けた。同郷の先輩、ミカ・ハッキネンが96戦目にようやくつかんだ初勝利を、ライコネンは36戦目で手に入れた。
GP11年目のベテラン、30歳のバリケロを挟んで、GP出走19回目のアロンソが3位初表彰台を獲得した。

若手の台頭といえば、トゥルーリとバトンの順位争いも白熱した。オープニングラップの接触事故に加え、ピット作業が遅れポジションを下げていたトゥルーリは、前をいくバトンにコーナーで追いつくも、ストレートでは非力なエンジンが足を引っ張り抜くまではいかない。終盤には最終コーナーで単独スピン、万事休すかというところで、タイヤに不調をきたしたバトンが最終ラップで後退。トゥルーリはラッキーな4点をゲットした。

マレーシアGPは、アロンソの初ポールに始まり、ライコネンのファーストウィンに終わった。

■新ルールは効果あり(か?)

全16戦中2戦を消化した2003年シーズンは、チャンピオン、シューマッハーのミスも手伝って、予想だにしなかった様相を呈している。

ドライバーズランキングでは、ライコネン(16点)とクルタード(10点)のマクラーレンコンビが1-2。チャンピオン最有力候補のミハエル・シューマッハーは、8点獲得の5人のドライバーの中にうずもれ、フェラーリはルノーとともに16点でコンストラクターズランキング2位についている。

ショウアップを狙った新レギュレーション、その効果が(今のところは)出ているようだ。

次戦決勝は4月6日、ブラジルGP。

■ドライバーズランキング(トップ10/16戦中2戦終了)

1位 キミ・ライコネン 16点
2位 デイヴィッド・クルタード 10点
3位 ファン・パブロ・モントーヤ 8点
3位 ルーベンス・バリケロ 8点
3位 フェルナンド・アロンソ 8点
3位 ミハエル・シューマッハー 8点
3位 ヤルノ・トゥルーリ 8点
8位 ラルフ・シューマッハー 6点
9位 ハインツ-ハラルド・フレンツェン 3点
10位 ジェンソン・バトン 2点

■コンストラクターズランキング

1位 マクラーレン・メルセデス 26点
2位 フェラーリ 16点
2位 ルノー 16点
4位 ウィリアムズBMW 14点
5位 ザウバー・ペトロナス 4点
6位 BARホンダ 2点

(文=webCG 有吉/写真=トヨタ自動車)

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