トヨタ、コンセプトモデル「ALSV」の技術説明会を開催

2003.03.24 自動車ニュース
 

トヨタ、コンセプトモデル「ALSV」の技術説明会を開催

2003年3月11日、トヨタ自動車が2002年の東京モーターショー(商用車ショー)に出品したコンセプトモデル「ALSV」の技術説明会が行われた。人に優しい「ユニバーサルデザイン」を具現化したというALSVは、いったいなにがスゴイのか? ユニバーサルデザインとはなにか?


ウォーニングランプのすべてに日本語表記の説明が添えられる
 

■まず、ユニバーサルデザインとは?

コンセプトモデル「ALSV」に盛り込まれた「ユニバーサルデザイン」とは、トヨタによると「人に優しい設計」のこと。人間工学を追求したハード面と、ユーザーニーズに応えるソフト面の両方から、使いやすさを追求した設計コンセプトのことだ。
ハード面は、「体格や身体機能差を考慮した使いやすさの向上」を目標とする。トヨタは社内で180の評価項目を設定し、点数を付けて評価する。ソフト面では、クルマの使い方を約100項目にデータベース化し、クルマの使われ方を分析。ミニバンやセダンなど、車両に見合った30項目を選んで評価する。ソフトとハード、両方の完成度を高めて完成するのが、「ユニバーサルデザイン」である。


後席乗降時につかまるハンドルや、助手席横の手すりなど、至る所に乗降時のアシストを考えたアイテムが備わる
 

ただし、使いやすいかどうかの評価そのものは、メーカー自身が決定できることではない。トヨタではユーザーと開発者の対話を大切にし、試作→評価→改善を何回も繰り返したという。ちなみに、評価項目等については随時増やし、技術のレベルアップが図られるという。


Bピラーがドアに付いたパノラマオープンドアを開くと、前後席のシートが回転し、乗降を楽にする
 

■ALSVに盛り込まれた技術

説明会場には、2002年の東京モーターショーに出品されたコンセプトモデル「ALSV」(Active-Life Support Vehicle)が展示された。“新しい人とクルマの関係”を提案し、誰にでも使いやすい「ユニバーサルデザイン」を具現化したというミニバンである。
ヴィッツのプラットフォームを使うALSVのボディサイズは、全長×全幅×全高=4000×1690×1535mm。ホイールベースはヴィッツより180mm長い2550mmで、1.5リッター直4を搭載する。

“誰もが使いやすい”の具現化として、例えば助手席や後席の乗降性があげられる。ALSVは助手席側のBピラーがなく、リアドアに大きなスライドドアを採用。さらに、助手席と後席には回転シートを装着し、乗り降りのしやすさを追求した。


数が減らされ、サイズも大きくされたスイッチ類を始めとする操作性、メーター照明の色や大きさなどの視認性の追求。このインパネは何回もの試作を繰り返されて完成した
 

操作系や計器などにも、使いやすさへの配慮がなされた。メーターはフォントや色にもこだわり、すべてのウォーニングランプに注釈の文字が入れられる。ステアリングホイールを円形にしないのは、メーターの見やすさと足元空間の広さ確保のため……など、いちいち数え上げたらキリがない。

今回は車両の紹介と言うよりは、デザインコンセプトの説明が主眼だった。ALSVがそのままの形で市販されるかは未定だが、他のモデルにユニバーサルデザイン思想が反映されることは、十分考えられる。

(webCG 本諏訪)

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