第4回:クルマの「プリクラ」

2003.03.03 エッセイ

第4回:クルマの「プリクラ」

こないだ、トヨタの新型SUV「ハリアー」のプレス試乗会に行ってきました。クルマはね、なかなかよくできてて、乗り心地はいいし、ブッ飛ばせるし(特に3リッターね)、走り、内装の質感は大幅に向上してるし、荷室も広くなってて文句なし。

ただね、唯一、ツライのはデザインかなぁ。なんつーか、正直、初代の感激はありまへん。初代ハリアーは、あのへんてこなライオン男の広告もそうだったけど、妙にオシャレな気がした。いい意味での「バタくささ」っつうのかなぁ。アメリカでは「RX300」って名前で売られててレクサスブランドのドル箱になってるっていうのもよくわかったし、実際、ほかにはない「上品なワイルドさ」があったんだけど、今回はいまいち味薄いです。特にリアスタイルがね。ここんとこは市場の評価を待ちましょう。

でね、一番面白かったのは、世界初という「プリクラッシュセーフティシステム」。略して“プリクラ”!(ウソ)。まあミリ波レーダーとやらで障害物の動きを察知して、あらかじめシートベルトを締めたり、ブレーキアシスト機能を作動させるというもの。

体感的には、キュッとシートベルトが締まるのがよかったなぁ。ビミョーにキモチ良くって「もっとやって!」って感じ。半分ジョーダンですけど。

でも、ホント、もはやクルマはクルマじゃなくなってるなって思ったね。燃料電池車とかハイブリッドカーもそうだけど、“プリクラ”にしても、ほとんどマンガの世界。いままでのクルマとは息づかいっていうか、ノリがまったく違う。「クルマが生きてる!」っつうのかなぁ。より有機的な存在になった気がする。
ここんとこはまた考えましょう。

(文=小沢コージ/2003年3月3日)

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小沢 コージ

小沢 コージ

神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 ホームページ:『小沢コージでDON!』