鈴木亜久里、「ARTAでIRL、DTMへ」

2003.02.21 自動車ニュース

鈴木亜久里、「ARTAでIRL、DTMへ」

元F1ドライバーの鈴木亜久里率いる「ARTA(Autobacs Racing Team Aguri)」は、2003年2月20日、2003年度の体制発表会を開いた。鈴木総監督をはじめ参加ドライバーが会し、来るべきシーズンに向けた抱負を語った。

■「ワールドワイド・チャレンジ」

サーキットでみる、鮮やかなオレンジ色に「ARTA」「AUTOBACS」の文字を載せたカラーリングも、すっかりお馴染みとなった観がある。

鈴木亜久里と(株)オートバックスセブンが手を組んで発足させた「ARTAプロジェクト」は、「世界に通用する日本人ドライバーの育成」を目標に、1998年から国内外の様々なカテゴリーで活動を続けてきた。
2001年、金石年弘がドイツF3タイトルを獲得。翌年には松浦孝亮が同選手権でランキング2位につけるなど、ジュニアカテゴリーでの活躍が目立ってきたARTAの次の一手は、世界のトップカテゴリーへの進出である。

区切りの5年目に鈴木総監督が掲げたテーマは、「ワールドワイド・チャレンジ」。ゴーカートなど底辺カテゴリーでのサポートは継続しつつ、今年から「インディアナポリス500」をメインにすえるアメリカのトップフォーミュラ、IRL(インディレーシングリーグ)、ジャン・アレジなど元F1ドライバーも出場しているDTM(ドイツツーリングカー選手権)など、世界の檜舞台に打って出る。

また、今年から始まる「ユーロカップ・フォーミュラ・ルノーV6」に松浦孝亮が挑戦するほか、「フォーミュラBMWアジア」などにもサポートドライバーを送り込む。

■「ガライヤ」で挑む

もちろん、フォーミュラニッポン、全日本GT(JGTC)など国内シリーズにも参戦。なかでも注目されるのが、JGTCのGT300クラスに出場するニューマシン「ガライヤ(我来也)」だ。

メインスポンサーのオートバックスが抱えるオートバックス・スポーツカー研究所の開発により誕生した、ガルウィングをもつライトウェイトスポーツ、ガライヤ。2003年4月発売予定のこのモデルが、GTマシンとなって日本中を転戦する。ステアリングを握るのは、2002年GT300クラスのタイトルホルダーである新田守男、高木真一のコンビだ。

また、ゴーカート選手を育成する「ARTAチャレンジカップ」も2003年からスタート。イコールコンディションで12-17歳程度の“レーサーのたまご”を競わせ、テクニックやマナーを学ばせるというもので、有望な選手にはスカラシップも用意されるという。

フォーミュラからハコまで、様々なカテゴリーの底辺からトップまでをサポートするARTAプロジェクト。鈴木亜久里の精力的かつ継続的な活動と、それをバックで支えるオートバックスの挑戦は、その「第2ステージ」に突入した。

■ARTAが参戦する主なカテゴリーとドライバー

全日本選手権フォーミュラニッポン:金石年弘/土屋武士
全日本GT選手権(JGTC)GT500クラス:土屋圭一/金石年弘
全日本GT選手権(JGTC)GT300クラス:新田守男/高木真一
ユーロカップ・フォーミュラ・ルノーV6:松浦孝亮
フォーミュラ・ルノー・ユーロ選手権 ドイツ選手権:伊沢拓也
フォーミュラドリーム:安田ひろのぶ
鈴鹿レーシングスクールフォーミュラ(SRS-f):原章人
フォーミュラBMWアジア:小林聡子
全日本カート選手権FSAクラス:塚越広大/山本尚貴
インディレーシングリーグ(IRL):ロジャー安川
ドイツツーリングカー選手権(DTM):金石勝智
マネージメントドライバー(JGTC GT500クラス):井出有治

(webCG 有吉)


間もなくシェイクダウンを迎えるという新しいGT300マシン「ガライヤ」を囲む、鈴木亜久里総監督(右手前)とドライバーの新田守男(左)、高木真一(右)。
アペックスの協力により生まれたこのレーシングカーは、全長×全幅×全高=4544×1924×1147mmのボディに、300ps以上を発生するという日産製の2リッターエンジン、6段シーケンシャルギアボックスを搭載する


ARTA“第2ステージ”を飾るのが、IRLへの挑戦。ドライバーのロジャー安川は、フロリダのホームステッドでテスト中のため、ビデオでコメントした


フォーミュラニッポン、JGTCなど国内でレース活動してきた金石勝智は、AMGメルセデスでDTMに出場。「34歳で世界に挑戦できるとは思ってもみなかった。ARTAのドライバーは誰でも速いと言われるよう頑張りたい」


最年長の土屋圭一は、JGTCのGT500クラスでNSXをドライブ。「(タッグを組む)金石(年弘)に予選をガンガン走らせ、ボクは決勝セッティングにはげみたい」


鈴木総監督のよき理解者である、(株)オートバックスセブンの住野公一代表取締役CEO(左)。「(ARTAを)今までは宣伝活動にしか利用してこなかったが、これからは売り場での展開に力を入れたい」と語る。
オートバックスオリジナルのライトウェイトスポーツカー「ガライヤ」の、JGTCでの活躍に期待をかける

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