トヨタ、「NASCAR」トラックシリーズに参戦

2003.02.14 自動車ニュース

トヨタ、「NASCAR」トラックシリーズに参戦

米国トヨタ自動車販売(株)は、アメリカで人気を博しているレース「NASCAR」のトラックシリーズに、2004年から参戦することを、2003年2月12日に発表した。

■ピュア・アメリカン・モータースポーツへ

NASCAR(National Association for Stock Car Auto Racing)は、市販車両をベースにしたマシン(=ストックカー)で争われるレースシリーズの統括団体で、1948年に設立。同名がシリーズの総称とされており、「ウィンストンカップシリーズ」を頂点に、「ブッシュシリーズ」や「クラフツマントラックシリーズ」など各カテゴリーで構成される。舞台は大小オーヴァルトラックが主。最後まで分からない勝負、単純明快さ、フェアネスなど、アメリカ人が好むレース展開が人気を呼び、アメリカではナンバーワンのモータースポーツとして君臨している。

出場するマシンは、厳しいレギュレーションにより、キャブレター、スチールチューブフレーム、スチール製5穴ホイールなどローテク装備が義務付けられている。メイクスは、シボレー(GM)、ダッヂ(ダイムラークライスラー)、フォード、ポンティアック(GM)と、いわゆるアメリカン“ビッグ3”ばかりだ。

トヨタが来年からエントリーするのは、クラフツマントラックシリーズ。マシンは、インディアナ州プリンストンの工場で生産されているピックアップトラック「タンドラ(Tundra)」をベースとしたもので、エンジンはカリフォルニア州コスタ・メサのTRD USAで造られる358立方インチ(約5866cc)NASCAR仕様V8ユニット。つまりは“メイドインUSA”である。チームやドライバーは未定、6台程度の参戦を見込んでいる。

米国トヨタのデイブ・イリングワース上級副社長は、「ストックカー・レーシングの世界に、我々が米国で生産しているフルサイズトラック『タンドラ』を紹介する絶好の機会である」と参戦の狙いを説明。
一方、“新顔”を受け入れるNASCARプレジデントのマイク・ヘルトンは、「このシリーズへのトヨタの参戦は、ドライバー、チーム、サーキット、そして多くのファンに対し、多くの恩恵をもたらすことになるだろう」と歓迎の意を表した。

その一方で、かつてIMSA、CARTでタイトルを獲得したトヨタがNASCARに出ることで、競争の激化、ひいてはコスト高騰が起きるのではという危惧感が一部でささやかれている。またトラックシリーズで経験をつみ、数年後にはトップカテゴリー、ウィンストンカップに出場するのではともいわれている。
いずれにしても、ピュア・アメリカン・モータースポーツというべきNASCARで、トヨタがどう受け止められるのか、今後に注目したい。

(文=webCG 有吉/写真=トヨタ自動車)

 

エンジンは、358立方インチ(約5866cc)のV8ユニットで、650bhpを発生。もちろん、キャブレターが装着されている。トランスミッションは4段マニュアル。車重は1530kgという
 

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