「LSDの効果、駆動方式との関係」

2002.10.30 クルマ生活Q&A その他

「LSDの効果、駆動方式との関係」

日産「セレナ」やトヨタ「ノア」といったミニバンの購入を検討しております。私は、広島県の瀬戸内沿岸在住につき 日常走行には、寒冷地仕様や4WDが装備されなくても差し支えありません。しかし冬に県北部のスキー場に行くため、冬道対策が必要です。
当該ミニバンには、FF車と4WD車が用意され、いずれも寒冷地仕様の選択ができます。ところが、LSDはFFモデルにしか装着できないのです。
そこでお尋ねします。「LSDの効果」「FF+LSDの効果」「4WDにLSDが選択できない理由」そして、同一車種において、「FF+LSD装着」と「4WD+LSD“非”装着」、どれがオススメでしょうか?(広島県呉市・TKさん)

お答えします。まず、LSDの効果についてです。
自動車は、カーブを曲がる時に外側の車輪の方がたくさん走るわけですから、左右の車輪の回転数が異なります。そこで、エンジンからの動力を地面に伝える駆動輪の内外の回転差を吸収する、ディファレンシャル(デフ)を設けるのです。
ところがそのままだと、たとえば雪や泥濘で片側の駆動輪が空転すると、そちらにトラクションが移ってクルマが前に進まなくなります。そこで、デフの働きを制限するLSD(リミテッド・スリップ・ディファレンシャル=差動制限装置)が登場するわけです。
デフ内部にフリクションクラッチを内蔵することにより、ディファレンシャルの働きを制限。両輪に駆動力がいきわたるようにします。片輪がスリップするほどの極端なシチュエーションでなくとも、横風が強いときや、路面の状況が悪いときなどでも、LSDが働くと、左右のタイヤに安定して駆動力が与えられ、FFの場合は特に直進安定性の向上が図られます。

4WDにLSDが選択できない理由は、端的に言って必要ないからです。「4WD+LSD」は、モータースポーツやハードなクロスカントリーには不可欠な装置ですが、普通の雪道運転などであれば4輪駆動だけで十分です。
「FF+LSD」と「4WDでLSDなし」では、4WDの方がオススメです。4WDは、4本のタイヤに駆動力を伝え路面を蹴るわけですから、いうまでもなく2駆より安定性が高くなります。「FF+LSD」は、LSDなしよりスタビリティが高いとはいえ、4輪駆動と比べるとリアの駆動力がなく、路面状況によっては相対的に左右にふれやすくなります。

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