ダイハツ「ムーヴ」フルモデルチェンジ

2002.10.16 自動車ニュース
 

ダイハツ「ムーヴ」フルモデルチェンジ

ダイハツ工業は、軽乗用車「ムーヴ」を4年ぶりにフルモデルチェンジし、2002年10月15日に販売を開始した。


写真上:新型「ムーヴ」
写真下:ムーヴの開発責任者、製品企画部の福塚政広主査
 

■「広々感」

1995年8月、ダイハツ永遠のライバル(!?)、スズキの背高ワゴン「ワゴンR」のヒットに影響を受けデビューした初代「ムーヴ」。軽自動車新規格導入にともないボディを大型化した2代目は、1998年10月に発売した。
今回、4年ぶりにフルモデルチェンジを受けたニュームーヴでは、新しいプラットフォームを採用し、ホイールベースを従来比で30mmストレッチ。室内空間を幅で80mm拡大し「圧倒的な広々感を実現した」(広報資料)。


ムーヴのインパネ。
 

新型ムーヴの開発責任者、製品企画部の福塚政広主査は、「軽自動車こそ、限られたスペースのなかで究極まで技術やパッケージングを突き詰めた、もっとも進化したスモールカー」と語る。コンパクトカーの需要が高まっている昨今、維持費を安く抑えられる軽自動車のメリットに、広い室内という特徴を付与することで、「サイズやクラスを超えた」(同)モデルを目指した。

若いママさんなどファミリー向け「ムーヴ」に加え、シングルまたはカップル向けのスポーティな「ムーヴ・カスタム」をラインナップ。幅広い層へ訴求し、パイ拡大を狙う。目標とする月間販売台数は、1万3000台。


先代に較べて広くなった室内。ドアは全て90度まで開き、乗り降りしやすさに配慮された。リアドア横開きに加え、跳ね上げ式がオプション設定された。
 

エンジンは3種類、NAの0.66リッター直3DOHC12バルブ、インタークーラー付きターボ、0.66リッター直4DOHC16バルブ・インタークーラー付きターボ。コンベンショナルなコラム式4段ATに加え、フロア式5段MTと無段変速機(CVT)を用意。駆動方式は2WDと4WD。トリムレベルを含め、22車種を揃える。バリエーションは豊富だ。
価格は、ムーヴが87.8万円から135.2万円まで。ムーヴ・カスタムは、109.9万円から157.2万円まで。


ムーヴカスタムのフロントビュー。
 

■前後オーバーハングほとんどなし

エクステリア、インテリアとも、高い質感が謳われる。コンサヴァティブなムーヴのデザインに対し、ムーヴ・カスタムは4灯式ヘッドランプや大型エアロバンパーなどで、スポーティさを強調。インテリアも同様に、明るくてカジュアルなムーヴに対し、ブラック基調、シルバーのセンタークラスターなどで硬質感を演出したムーヴ・カスタムとした。

ボディサイズは、ムーヴ、ムーヴ・カスタムとも、全長×全幅×全高=3395×1475×1630mm。ホイールベースは、旧型プラス30mmの2390mm。前後オーバーハングはほとんどなく、外観を見ただけでスペース効率を追求した努力がうかがえる。室内空間に目を向けると、1920mmの室内長、80mm広い1300mmの室内幅は、軽自動車から1000ccまでのクラストップ(プレスリリース。2002年9月現在)。前席と後席の間も105mm増えて、940mmとなった。


真横からだと、前後オーバーハングの短さがよくわかる。
 

先行発売したライバルのスズキ「ワゴンR」に対する、後発ムーヴの大きな武器が、リアシートのスライド機構。ワゴンRは、2002年9月のマイナーチェンジで、リアシートスライド機構を得たが、調節幅は105mm。新型ムーヴは、スライド長を旧型より100mm延長し、250mmのスライド量を誇る。また、シート上部のレバー操作で、簡単にシートを倒して荷室をフラットにできる「ワンモーション荷室フラット機構」や、22個もの収納スペースなど、使い勝手を高める工夫がこらされた。リアハッチゲートに、従来の横開きに加えて、跳ね上げ式がオプション設定されたことも新しい。



 

■エンジンは3種類

エンジンは、NAの直3DOHC12バルブが、58ps/7600rpmと6.5kgm/4000rpmのアウトプット。同インタークーラー付きターボが、64ps/6400rpmと10.5kgm/3200rpmの出力を誇る。ムーヴ・カスタム「RS」と「RSリミテッド」のみに搭載される、0.66リッター直4DOHC16バルブ・インタークーラー付きターボは、64ps/6000rpmの最高出力と、10.2kgm/3600rpmの最大トルクを発生する。
トランスミッションは、コラム式4段ATに加え、フロア式5段MTとCVTの3種類。「R」の文字がつく車種は全て、登坂変速制御を採用した電子制御4AT「ESAT」を載せる。スポーティな「カスタムRS」と「RSリミテッド」には、ステアリングのスイッチでシフトできる「ステアシフト」が備わる。



 

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リアはトーションビーム(4WDは3リンク式)で、従来と同じ形式を採用した。サスペンションストロークを従来比で20%増やし、乗り心地を向上させたという。

新しい電子装備が加わったこともニュース。EBD付き4輪ABSが標準装備(Lはメーカーオプション)されるのに加え、滑りやすい路面で安定した走行を可能にする「DVS II」が、R、カスタムRのAT車、RSリミテッドにオプション設定される。DVS IIには、定常走行に加え、レーダーで自動的に先行車両を追従、減速する「レーダークルーズコントロール」(カスタムRSリミテッドの2WD車にオプション)を付与することも可能だ。

環境性能は、ダイハツが新開発した劣化しにくく効き目が長持ちするという「インテリジェント触媒」の採用などにより、NAエンジンは全車「超-低排出ガス車」に。その他は、「優-低排出ガス車」認定を受け、さらに全車2010年新燃費基準に適合する。

(webCGオオサワ)

ダイハツ工業:http://www.daihatsu.co.jp/

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