ルノーブースは新型「クリオ」の海【パリサロン2012】

2012.09.28 自動車ニュース
フロアを埋め尽くす新型「クリオ(日本名:ルーテシア)」。
ルノーブースは新型「クリオ」の海【パリサロン2012】

【パリサロン2012】ルノーブースは新型「クリオ」の海

いよいよ開幕したパリモーターショー。各国のメーカーが話題の新車を持ち込む中、地元フランスのメーカーはどう応戦したのか。ルノーは何と、新型「クリオ」でフロアを埋め尽くした!

電気自動車の「ルノー・ゾエ」。
電気自動車の「ルノー・ゾエ」。
「ルノー・トゥイジー」はタンデム2座の小型電気自動車。
「ルノー・トゥイジー」はタンデム2座の小型電気自動車。
ゴーンCEOが新型「クリオ」の開発チームとともに登場。
ゴーンCEOが新型「クリオ」の開発チームとともに登場。

■「クリオ」「ゾエ」「トゥイジー」だけ?

今年のパリモーターショーのルノーブースは、新型「クリオ(日本名:ルーテシア)」の海だった。モンマルトルの丘を思わせる、ゆったりスロープしたフロアの左半分は、20台近くにもなる新型クリオで埋め尽くされていたのだ。

しかもよく見ればボディーカラーはイエロー、オレンジ、レッドの3色で会場にグラデーションを描き、エンジンは最も環境性能に優れる「TCe90」(0.9リッター3気筒ガソリンターボ)と「dCi90」(1.5リッター4気筒ディーゼルターボ)で統一されていた。

ちなみにブースの右半分には、ジュネーブショーで発表されたルノーにとって4番目の市販電気自動車となる「ゾエ(ZOE)」の市販型が、こちらも10台近く展示されていた。それ以外の車種は、2台の「トゥイジー」のみ。一般公開日には他の車種も加わるのだろうが、まさに直球勝負のプレスデイだった。

■新型「クリオ」の見どころはデザインと環境性能

その中をカルロス・ゴーンCEOが、新型クリオの開発チームのメンバーとともに登場。ルノーの新しいスローガン「ドライブ・ザ・チェンジ」に基づき、デザイン、革新、環境、品質の四つのテーマを重視して開発が進められたことを明かした。

デザインは、3年前にチーフデザイナーの座に就いたローレンス・ヴァン・デン・アッカーの指揮のもと、前回のパリショーに展示されたコンセプトカー「デジール」で提示した新しいアイデンティティーを採り入れた。

そのスタイリングは、フランスのベストセラーを争うBセグメントの量販車種としては、かなりエモーショナルだ。高価なスポーツカーではなく、多くの人に手が届くクリオのようなクルマに革新的な造形を導入したことは、高く評価されるべきだろう。

ゴーンCEOが新型「クリオ」の環境性能をアピール。
ゴーンCEOが新型「クリオ」の環境性能をアピール。
新型「クリオ エステート」は違和感のないプロポーションを手に入れた。
新型「クリオ エステート」は違和感のないプロポーションを手に入れた。
5ドアで登場した「クリオR.S.」。200psの1.6リッターターボエンジンを搭載。
5ドアで登場した「クリオR.S.」。200psの1.6リッターターボエンジンを搭載。

もうひとつ、ゴーンCEOが新型クリオで強調したのは、環境性能に長(た)けたエンジンだ。アイドリングストップを装備したdCi90は、欧州の環境指標としておなじみの1km走行あたりのCO2排出量で83gと、ハイブリッドカーに迫る数字を出している。100km走行あたりの燃料消費率はわずか3.2リッターにすぎない。

ガソリンエンジンのTCeも、ルノーとしてはおそらく初の3気筒、久々のアンダー1リッターという思い切った設計を取ることで、CO2排出量で100g/kmに迫るエコレベルを達成している。

ゴーンCEOによれば、ルノーは全社平均のCO2排出量を、2013年に120g以下、2016年に100g以下に抑える目標を立てているそうだが、この調子で行けば目標は達成できるのではないかという感じがした。

■「エステート」と「R.S.」も

新型クリオに関するニュースはこれだけではなかった。ブリーフィングがひととおり終わると、再び中央の幕が開き、「エステート」と「ルノースポール(R.S.)」が登場したのだ。

クリオ エステートは、日本には輸入されなかったものの、欧州では旧型にも存在していた。ただしそれは、スタイリングのまとまりがいまひとつだったことも事実。その点、新型エステートは違和感のないプロポーションを手に入れていた。

日本でもファンの多いR.S.は、新型クリオが5ドアしかないことから、初めて5ドアボディーでの登場となった。2リッター自然吸気だったエンジンは時流に合わせて1.6リッターターボになり、200psと24.5kgmを発生。ルノースポールが開発した6段デュアルクラッチ・トランスミッションが組み合わせられる。ノーマル、スポーツ、レースの3モードから走行特性を選択できる「R.S.ドライブ」が装備されることも特徴だ。

(文と写真=森口将之)

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