F1アメリカGP決勝結果

2002.09.30 自動車ニュース

F1アメリカGP、フェラーリ4戦連続1−2フィニッシュ

F1世界選手権第16戦アメリカGP決勝が、2002年9月29日、アメリカはインディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(4.195km)を73周して行われた。優勝は、フェラーリのルーベンス・バリケロ。今シーズン4勝目、通算5勝目をあげた。結果、バリケロのドライバーズランキング2位が確定した。
チャンピオンでチームメイトのミハエル・シューマッハーが2位でレースを終え、フェラーリは4戦連続、2002年になって8度目の1‐2フィニッシュ達成。3位はマクラーレン・メルセデスのデイヴィッド・クルタードだった。
以下、4位ファン・パブロ・モントーヤ(ウィリアムズBMW)、5位ヤルノ・トゥルーリ(ルノー)、6位ジャック・ヴィルヌーヴ(BARホンダ)が入賞。ジョーダン・ホンダの佐藤琢磨は、11位で完走した。

■フェラーリ完全制覇

今シーズン5回目のフロントロウ・スタートだったフェラーリの2台。ポールポジションのシューマッハーがレースを終始リードし、その後ろにバリケロ。2台の紅いマシンが他車を圧倒する、すっかり見慣れた光景が1時間半にもわたって続いた。
そして最終ラップ。インディアナポリス独特のオーヴァルトラック部分を駆け抜けたゴールライン間近、減速したミハエルにバリケロが追いつき、両車はほぼ並ぶかたちでチェッカードフラッグを受けた。僅か0.011秒差で、バリケロの勝利が決まった。
シューマッハーの3年連続、5度目のドライバーズタイトル、フェラーリの4年連続、12回目のコンストラクターズタイトルに、バリケロのランキング2位が加わり、フェラーリの2002年「完全制覇」が達成された。

「今年、我々はたくさんの記録を達成してきたけど、“最僅差フィニッシュ”はまだだったからね」。トップ3インタビューの席上、シューマッハーは、いつもの笑顔でそう語った。

フェラーリによる、ゴールライン直前の(意図的な)トップ逆転劇は、ブーイングの嵐で終わった第6戦オーストリアGPでも見られた。チームオーダーでバリケロがシューマッハーに勝ちを譲ったことに対し、賛否両論があったことは記憶に新しい。

チャンピオンシップを手中に収めていなかったオーストリアと違い、完全制覇を達成し、フェラーリを脅かす存在は何もない。いまのフェラーリは、あまりに強すぎる自らをもてあましているかのように見えてならない。
サーキット上のアクションをはじめ、表彰台、記者会見などで、勝負というよりは“楽しみ”を優先しているような雰囲気すら感じられる。

強すぎることを非難はできないが、チャンピオンとしての振る舞いには、もう少し気をつけたほうがいいのではないか。特に、“フェアな真剣勝負”を重んじるアメリカの観客の前では。
“F1不毛の地”アメリカにGPが復活して3年。来年、インディアナポリスに足を運ぶ人が減ったりしないことを切に願いたい。

■ウィリアムズ、同士討ち

2ストップ作戦をとったフェラーリに対し、予選3位のクルタードは1ストップ作戦をチョイス。スピードこそフェラーリに到底かなうものではなかったが、安定した走りで3位でレースを終えた。

4番グリッドのモントーヤは、スタートでひとつ後ろから出たチームメイトのラルフ・シューマッハーにかわされた。エンジン全開区間を過ぎた2周目1コーナー、モントーヤがラルフに並びかけた。ラルフのマシンは姿勢を乱し、あろうことか2台のウィリアムズは接触。無傷でコースに復帰したモントーヤだったが順位を7位まで落とし、またラルフはリアウィングを落とし、上位から脱落した。

これでのし上がってきたのが、トゥルーリとヴィルヌーヴ。追い上げてきたモントーヤに抜かれ4位は逃したものの、両車ともポイント圏内でフィニッシュ。シーズン終盤に貴重な得点を稼いだ。

出走20台中、16台が完走した。ポイント圏外の順位は、7位に佐藤のチームメイト、ジャンカルロ・フィジケラ、8位ジェンソン・バトン(ルノー)、9位ニック・ハイドフェルド(ザウバー・ペトロナス)、10位エディ・アーヴァイン(ジャガー・コスワース)、11位佐藤、12位オリヴィエ・パニス(BARホンダ)、13位はフェリッペ・マッサの代役を務めたハインツ-ハラルド・フレンツェンのザウバー(マッサは前戦イタリアGPのペナルティでグリッドを10番手後方に下げられることが決まっていたための、来シーズン同チームに移籍するフレンツェンがピンチヒッターとなった)、14位ミカ・サロ、15位アラン・マクニッシュのトヨタ勢、最後はラルフ・シューマッハーだった。

■佐藤「今回も辛いレース」

佐藤琢磨のアメリカGPは、フリー走行時早々にエンジンブローするなど、トラブル含みで始まった。予選は9位フィジケラから遅れること0.7秒で15位。2ストップでのぞんだレースでは、スタートでパニスやアーヴァインらをパスしたものの、上位には食い込めず、結果11位でフィニッシュした。

レース後のコメント。
「前回のレースに比べると我々のローンチコントロールは進歩していて、おかげでスタートはなかなかエキサイティングでした。これは良かったですね。2ストップ作戦を選んだ僕にとって、本来ペースを上げてぐんぐん追い上げなければいけないところでしたが、フィニッシュが近づくにつれて、ハンドリングがオーバーステアとなってとても苦しい思いをしました。今回も辛いレースでした」。

■フェラーリ、最多得点記録更新

2002年シーズンは最終戦の日本GPを残すのみ。ドライバーズランキングは、シューマッハー(134点!)、バリケロ(71点)と2位までが確定した。3位はモントーヤで47点、4位ラルフが42点、5位クルタード41点、ここまでが“ポスト・フェラーリ”を狙える位置にいる。
6位キミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)で20点、7位バトンで13点、8位トゥルーリ9点、9位アーヴァイン8点、10位はフィジケラとハイドフェルドが7点で並ぶ。

コンストラクターズタイトルで、またまた新たな記録が生まれた。もちろん、フェラーリによって。フェラーリは、1988年、マクラーレン・ホンダが16戦15勝を達成した際に記録した最多得点199点を抜き、205点を獲得した。
89点のウィリアムズは2位確定、3位マクラーレンは61点、4位ルノー22点、5位ザウバー11点。6位以下は混戦で、後半にきて好調なジャガーが6位8点、1点差でBARとジョーダン、ホンダエンジンを積む2チームが追う。
以下、チームの財政状況によりハンガリーGP以降不参戦のアロウズ、ミナルディ、そしてトヨタが2点で9位だ。

最終戦日本GP決勝は、10月13日。

(webCG 有吉)

F1アメリカGP決勝結果の画像

トヨタのミカ・サロは、19位と後方からのスタート。序盤は調子よく走行したが、エンジンのミスファイアや油圧系に問題を抱え、結局14位でゴールした(写真はトヨタ自動車)

トヨタのミカ・サロは、19位と後方からのスタート。序盤は調子よく走行したが、エンジンのミスファイアや油圧系に問題を抱え、結局14位でゴールした(写真はトヨタ自動車)

苦戦が続くデビューイヤーとなった佐藤琢磨。予選15位、決勝11位完走という結果は、当然満足のいくものではなかったはずだ。次は母国GP、自身がモータースポーツキャリアを始めた地、鈴鹿だ(写真は本田技研工業)

苦戦が続くデビューイヤーとなった佐藤琢磨。予選15位、決勝11位完走という結果は、当然満足のいくものではなかったはずだ。次は母国GP、自身がモータースポーツキャリアを始めた地、鈴鹿だ(写真は本田技研工業)

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