ホンダ「モビリオ・スパイク」デビュー

2002.09.19 自動車ニュース
 

ホンダ「モビリオ・スパイク」デビュー

本田技研工業は、コンパクトワゴン「モビリオ」をベースとしたニューモデル「モビリオ・スパイク」を、2002年9月18日に発表、翌日から販売を開始した。


「『モビリオ・スパイク』は、『フィット』『モビリオ』に続く『ホンダSMALL MAXシリーズ』の第3弾モデルです」。発表会の席上、本田技研工業の吉野浩行社長は、新型ワゴンをこう紹介した。
ちなみに、「スパイク」の名前は英語の「spike」(釘、先の尖ったものの意)から。「何事にもこだわりを忘れずに尖っていたい、そんな冒険心や個性を大切にするクルマ」という意味がこめられているという。
 

■若者向けモビリオ、5人乗り仕様

「モビリオ」は、大ヒット作「フィット」のプラットフォームに、全長4m強の小柄なボディ、3列シート、両側スライドドア、跳ね上げ式のリアゲートなどを載せた、7人乗りのピープルムーバー。「I have a family.」の宣伝文句があらわすとおり、家族向けのモデルとして、2001年12月21日にデビューした。

今回発売された「モビリオ・スパイク」は、3列目のシートを取り払った、いわば5人乗り仕様モビリオ。コンセプトは「ガレージボックス」。広くなった荷室に、自転車やサーフボードなど趣味の道具を詰めこんで遊びに行こう!と、主要ターゲットとなる若い年齢層に訴える。



 

1.5リッター直4「L15A型」ユニット、CVT(無段変速機)「ホンダマルチマチックS」と、機関面の構成はモビリオと同じだが、エンジンがVTEC化されたことや、ステアリングホイールのボタンでマニュアルのようにシフトできる「7スピードモード」機構を、上級グレードに採用したことなどが違う点だ。駆動方式は、2WD(FF)とデュアルポンプ式リアルタイム4WDを用意する。

グレード構成、ネーミングもモビリオに準ずる。価格は139.9万円から167.9万円まで。
フィット、モビリオとともに、コンパクトカーの販売に弾みをつけたいホンダ。月の目標販売台数を5000台に設定する。



 

■“遊べる機能”

ヨーロッパの路面電車をモチーフに、直線的な外観としたモビリオ。モビリオ・スパイクでは、直線基調をフロントマスクにまで広げ、よりボクシーなルックスとした。
インパネのセンターからニョキっとはえるATシフターなど、車内の意匠は基本的にモビリオのものを踏襲。独立3眼メーターを白とし、スポーティ感を出したという。

ボディサイズは、全長×全幅×全高=4110×1695×1705〜1760mm。モビリオ比で55mm長く、10mm幅広くなった。ホイールベースは変わらず2740mmだ。



 

フィットやモビリオと同じく、燃料タンクを床下中央に配置した「グローバルスモールプラットフォーム」は、室内空間の広さに寄与。前ベンチシート、後6:4分割可倒式のシートと相まって、様々な使い勝手を提供できるのがジマンだ。
後席のヘッドレストと背もたれを前に倒すと、奥行き1855mm、高さ1110mm、容量1045リッターのフラットなカーゴスペースがあらわれる。また後席座面を引き上げ、背もたれとくっつけると、高さを1390mmまで伸ばすことも可能。助手席の背もたれを畳めば、2620mmの長尺物も収納できる。



 

狭いところでも乗り降りしやすい両側スライドドア。開口部の幅は570mm、高さは1140mm、地面から室内床までの「ステップ高」は405mm(FF)。最上級「W」グレードには、左側に、力をかけずに開閉できる「パワースライドドア機構」、右側に、ドアを半分まで閉めると自動的に完全にクローズしてくれる「イージードアクローザー」を標準装備した。リアハッチの開口部は、幅1235mm、高さ1005mm、地面からの高さ580mmとなる。


発表会会場には、スポーツ選手など趣味をライフスタイルにしている人たちとともに作った「アレンジモデル」が展示されていた。その中の1人、プロサーファーの杉山知世さんは、ビーチでも着替えることができるよう、リアハッチの内側にカーテンレールをつけていた。
 

“遊べる機能”を盛り込んだというモビリオ・スパイク。リアハッチには、5kgまでのものを引っ掛けることができる「テールゲートフック」が2箇所。「ウェットスーツを干したり、電池式のランタンを下げたり、便利に使うことができます」(広報資料)。
さらに、Cピラー内側に設けられた、およそA3縦サイズの「フリースペース」、小物入れ「クオーターリッド」(オプション)、荷室右側のリッド付き収納スペース「カーゴサイドライニングポケット」(「W」のみ)、泥や汚れがふき取りやすい床「プレイングボード付きカーゴ」(オプション)、16.5リッターの「カーゴ下収納スペース」など、「リアエンドユーティリティ」にこだわったという。



 

■パワーは20psアップ

エンジンは、2002年9月13日にフィットに追加設定されたばかりの1.5リッター直4 SOHC16バルブと同じ。ツインプラグによる最適な点火コントロールで低回転域でのトルク獲得と低燃費を実現したという「i-DSl」に、カムを物理的に切り替える「VTEC」を組み合わせ、パワーはモビリオ比で20psアップし110ps/5800rpm、トルクは1.2kgm太くなり14.6kgm/4800rpmとした。

トランスミッションに追加された「7スピードモード」も、フィット1.5リッターモデルで採用されたものと同じ。ステアリングホイールのスポークの付け根部分に備わるスイッチでシフトし、通常はいわゆる無段変速、スイッチで「7速オートシフトモード」を選ぶと“7段AT”、「7速マニュアルシフトモード」を選ぶと“7段MT”に変身する。



 

サスペンション形式は、前マクファーソンストラット、リアはH型トーションビーム(4WDはド・ディオン式)と、モビリオと同じ。スプリングレート、ダンパー減衰力をスパイク専用にチューンしたという。

安全装備は、前席SRSエアバッグを全車に標準装備。衝撃検知センサーや助手席乗員姿勢検知センサーなどでエアバッグの作動を的確なタイミングで行う前席「i-サイドエアバッグ」は「W」「A」グレードにオプション設定される。

グレードは、ベーシックな「Y」(2WD 134.9万円/4WD 152.9万円)、4スピーカーやボディ同色電動格納式リモコンドアミラーなどを付与した「A」(139.9万円/157.9万円)、そしてイージードアクローザーなどを奢った最上級「W」(149.9万円/167.9万円)の3タイプ。AとWには、オートエアコンなどが備わる「Lパッケージ」が設定される。

(webCG 有吉)

本田技研工業「モビリオ・スパイク」:
http://www.honda.co.jp/MOBILIOSpike/

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