今月の名車列伝(2006年6月)

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「名車列伝」6月のテーマ

世界中の名車をテーマごとに紹介する「日刊!名車列伝」は毎日更新。画像とスペックに加え、『mobileCG』独自の解説も必読です。さらに画像はすべて待ち受け画面として設定可能。毎日一台ずつ追加される画像もご期待ください。

6月は、「カクばったクルマたち」を特集します。


美しいデザインは、名車の条件のひとつ……「美しいクルマ」「カッコいいクルマ」と聞いて、どんなカタチを連想しますか?
「流麗なフォルム」などと評される丸みを帯びた“名車”が目立ちますが、なかには直線を基調としたカクカクのデザインでひとを魅了するクルマもあります。

“美しいエッヂが心にササる”今月はそんな名車たちをご紹介いたします。
1974 ランボルギーニ・カウンタック/1980 ルノー・ロデオ/1980 アストン・マーティン・ラゴンダ/1981 アウディ・クーペ/1983 三菱スタリオン……

fiat_x1_9.jpg
種類 :ガソリン4サイクル/冷却方式 :水冷/シリンダー配置 :直列/気筒数:4/排気量 :1290cc/最高出力:61ps/5800rpm/最大トルク:9.1kgm/3600rpm/燃料供給装置:キャブレター/キャブレター数:1

今月の一台

1972年 フィアット X1/9

1972年、850スパイダーのマーケットを受け継いでデビューしたX1/9は128のパワートレーンを流用した、極めてエポックメイキングなミドシップスポーツである。

128ラリー用のベルト駆動SOHC4気筒超ショートストロークのエンジンを更にチューンアップして採用。従来のフィアットFFモデルと同じくエンジンの脇にミッションとデフを置き、不等長のドライブシャフトで前輪を駆動する“ダンテ・ジアコーザ”式FFから、操舵システムだけ取り除いてそっくりミドシップに移設したもの。ただし、モノコックはもちろん、前後ストラットのサスペンションも完全な新設計である。

パワーは初期型1300cc版のEC仕様で75PS、リトモ用エンジンを搭載した後期型1500cc版の同じくEC仕様で85PSと決して多くない。しかし、優れてファンなハンドリング、リーズナブルなパフォーマンス、ノンサーボ4輪ディスクのリニアなブレーキフィールなど、優れたスポーツカーとしての資質は全て兼ね備えた佳作であった。

ボディデザインとコーチワークはカロッツェリア・ベルトーネに託された。当時のチーフ、マルチェッロ・ガンディーニによる明快な美しさを見せるスタイリングも1970年代スポーツカーデザインの傑作と称されたが、驚くべきはその優れたパッケージングで、2人の乗員とかなり大量の荷物も容易に飲み込んだ。
X1/9で示されたコンセプトは、この後ライトウェイトスポーツカーの新たな基準となった。北米ではポンティアック・フィエロ、日本ではトヨタMR2/MR-S、そしてイギリスではMGFなど、同様のコンセプトを継承するスポーツカーは世界で続々と現われ、FFドライブトレーンを流用したミドシップスポーツカーという全く新しいジャンルを築くことになる。

フィアット・ブランドでの生産は1982年を持って終了するが、その後も市場のリクエストに応えてベルトーネ・ブランドで生産は継続、結局1989年まで命運を保った。
スペックは日本仕様の1300。
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