メルセデスが4ドアクーペ「CLA」を発表【デトロイトショー2013】

2013.01.15 自動車ニュース
「メルセデス・ベンツCLA220CDI」
メルセデスがコンパクト4ドアクーペ「CLA」を発表【デトロイトショー2013】

【デトロイトショー2013】メルセデスがコンパクト4ドアクーペ「CLA」を発表

2013年のデトロイトショーの開幕を翌日に控えた1月13日に、メルセデス・ベンツの前夜祭「ニューイヤーレセプション」が開催された。そこで、欧州はもちろんのこと、北米や日本でも大きな話題を集めそうなブランニューモデル「CLAクラス」がお披露目された。

イベントは新人ポップデュオ「カーミン」のステージで始まった。
イベントは新人ポップデュオ「カーミン」のステージで始まった。
「メルセデス・ベンツCLA200」
「メルセデス・ベンツCLA200」
燃費性能に特化した仕様のCd値は0.22を達成。
燃費性能に特化した仕様のCd値は0.22を達成。

■ボディーサイズは「Cクラス」と同等、Cd値は0.22

YouTubeで2億回も再生され、2012年に見事、北米でのデビューを勝ち取った「カーミン」というポップデュオをご存知だろうか。2013年の「メルセデス・ベンツ・ニューイヤーレセプション」は、いまをときめく彼女らのステージで始まった。

そのライブパフォーマンスは、新年の華々しいイベントにふさわしいものであったばかりでなく、そのあとに続く「CLAクラス」のお披露目式にも、まさにおあつらえむきだった。なぜなら、インターネットでメジャーデビューを勝ち取ったカーミンと、ネット時代の申し子とも呼べる「ジェネレーションY」(1975年から1989年までに生まれた世代)がターゲットの「CLA」のイメージがうまく重なっているからだ。

CLAクラスは、メルセデス・ベンツいわく「これまでメルセデス・ベンツを運転したことがないユーザーがターゲット」のブランニューモデルである。名前や姿から類推できるとおり、4ドアクーペ「CLSクラス」とコンパクトハッチバック「Aクラス」を融合したモデルで、Aクラス同様、2代目「Bクラス」で初めて採用された新世代の横置きFFプラットフォームを用いている。

その特徴は、何といっても2012年の北京モーターショーで公開されたCLAクラスのデザインスタディー「コンセプトスタイルクーペ」をほぼ忠実に再現したスタイリングである。AピラーからCピラーに至るまでなだらかな弧を描くルーフラインをはじめ、Aクラスの面影を残しつつもスマートかつエレガントに仕上げられたエクステリアは、最近のニューモデルのなかでも随一の仕上がりを持つ。

この流麗なデザインは、見た目だけでなく空力の向上にも大きく貢献しており、Cd値は量産モデルとしては世界最高レベルの0.22を達成しているという。この数値は燃費性能に特化した仕様のものだが、ほかの仕様でも0.23を記録しているそうだ。

「CLA200」のインパネ。基本的な造形は「Aクラス」と共通。
「CLA200」のインパネ。基本的な造形は「Aクラス」と共通。
「CLA200」が搭載する1.6リッター直ターボエンジン。
「CLA200」が搭載する1.6リッター直ターボエンジン。
「Aクラス」のフロアを流用するが、全長は4630mmと「Cクラス」並みのボリュームがある。
「Aクラス」のフロアを流用するが、全長は4630mmと「Cクラス」並みのボリュームがある。

ボディーサイズは全長4630×全幅1777×全高1437mmで、ひとクラス上の「Cクラス」と同等。Aクラスに比べると、全幅と全高はほぼ同じだが、全長が330mmほど長い。現時点ではホイールベースは未発表だが、おそらくAクラスと同じ2699mmだと思われる。

エクステリアと同様にスポーティーなイメージに仕上げられたインテリアは、基本的にAクラスと同一。違いはインパネの化粧パネルやシート表皮程度にとどまっている。

■日本には2013年の秋ごろに上陸の見込み

プレスリリースには記されていないが、メカニズムや機構面に関しても、その多くをAクラスと共有しているようだ。エンジンは「CLA180」と「CLA200」の1.6リッター直4ターボをはじめ、「CLA250」の2リッター直4ターボ、「CLA220CDI」の2.1リッター直4ディーゼルターボなど、ディーゼルのラインナップが少ない以外は、ほぼAクラスと同じラインナップとなる。最高出力や最大トルクの数値も変わらない。また、CLA180には「ブルーエフィシェンシーエディション」と呼ばれる、燃費性能をさらに高めたモデルも用意されている。

機構面における最大のトピックのひとつに4WD機構「4マチック」の設定がある。メルセデス・ベンツのFFモデルとしては初の試みだ。4WDシステムは多板式クラッチを用いた新しいもので、システムの重量が70kgと軽く、デュアルクラッチ式の7段AT「7G-DCT」と組み合わされる。現在はCLAクラス向けのみだが、今後、同じプラットフォームのAクラスやBクラスにも展開されるのは間違いない。安全装備も自動ブレーキで衝突を回避する「コリジョンプリベンションアシスト」をはじめ、Aクラスに採用される最新のシステムがそのまま搭載されている。

本国ドイツでの価格は、CLA180の2万8977ユーロ(約345万円)から、CLA250の3万8675ユーロ(約460万円)まで。Aクラスよりも5000ユーロ弱高く、同出力のエンジンを搭載する250や220CDIで比較した場合、ひとクラス上のCクラスと同程度の設定となっている。CLAはもちろんAクラスの4ドアクーペという位置付けだが、価格やボディーサイズから鑑みると、Cクラスの4ドアクーペバージョンという捉え方もできる。現状のラインナップを考えると、その方が納得しやすいかもしれない。

「CLA220CDI」は2.1リッター直4ディーゼルターボを搭載。
「CLA220CDI」は2.1リッター直4ディーゼルターボを搭載。
本国ドイツでの価格は「Aクラス」よりも5000ユーロ弱高価。「Cクラス」と同程度の設定となっている。
本国ドイツでの価格は「Aクラス」よりも5000ユーロ弱高価。「Cクラス」と同程度の設定となっている。

大柄な男性にはちょっと窮屈な後席スペースなど、欠点がないわけではないが、秀逸なスタイリングがもたらすCLAの魅力はそれを補って余りある。ドイツの価格設定を見る限り、日本でも少なくともCクラスを大きく上回ることはないだろうから、日本はもちろん、欧州やアメリカのDセグメント市場で大暴れするのは必至。兄貴分のCクラスですらウカウカしてはいられないだろう。

日本への上陸は2013年の秋ごろになる見込み。今から楽しみな一台である。

(文と写真=新井一樹)

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