【語ってくれた人】浅木泰昭(あさき やすあき)さん/1981年入社。以来、F1マシンのエンジンや量産車用V6エンジンの開発を経て、軽乗用車「Nシリーズ」で車両の開発責任者に。2011年の「N BOX」を皮切りに、「N BOX+」、そして今回の「N-ONE」を世に送り出した。

ホンダN-ONE【開発者インタビュー】

ニッポンの雇用を守りたい 2013.01.16 試乗記 <開発者インタビュー>
浅木泰昭さん
株式会社 本田技術研究所
四輪R&Dセンター主任研究員

ちまたで評判の新型軽乗用車「N-ONE(エヌワン)」は、どんな思想を背景に開発されたのだろうか? 生みの親たるエンジニア、浅木氏に話を聞いた。

レギュレーションの中で戦う

試乗会の目的はクルマに乗ることだけれど、エンジニアに話を聞くことも同じくらい大きな楽しみだ。ゴージャスなクルマやスポーツカーに限らず、どんなクルマにもバックにはさまざまなストーリーが潜んでいる。
しかし、今回はちょっとスケールが違った。話題はクルマに関することにとどまらず、ニッポンの話にまで広がっていった。インタビューでこんなに胸が熱くなったのは、初めてのことかもしれない。「N-ONE」LPLの浅木泰昭さんは、ホンダ・スピリットを体現したかのような人だった。

――もともとF1のエンジニアだったそうですが、軽自動車というのはずいぶん違う世界ですね。
技術的には、もちろん全然違いますよ。ただ、レギュレーションがあって、その中で戦うということは共通です。各社みんな平等に制約があるわけですから、その意味を理解して他社ができないでいるところを解決できたらそれが強みになる。例えば、エンジンルームを小さくすればスペースを稼げて室内空間に余裕ができる。燃料タンクをセンターにするのもそうですね。制約があるからこそ技術力が発揮できるという感じですかね、私の感覚だと。

ホンダF1の最盛期にエンジンテストを担当していた人である。やはり、レース屋の魂は簡単には消えない。

「N360」も、当時としては広さがずぬけていた。それに加えて、ヨーロッパを感じさせるデザインです。単純にクルマを大きくして広くするんじゃないから、あれだけ競争力があった。レギュレーションがあるところで力を発揮するという、そういう会社なのかもしれませんね。

2012年11月に都内で開催された、発表会でのひとこま。「ホンダN-ONE」には単色で11色、ツートンカラーで5色のボディーカラーが用意される。
2012年11月に都内で開催された、発表会でのひとこま。「ホンダN-ONE」には単色で11色、ツートンカラーで5色のボディーカラーが用意される。
小さいながらも、室内の広さは自慢。ホイールベースは、コンパクトカーの「フィット」を超える2520mmが確保される。
小さいながらも、室内の広さは自慢。ホイールベースは、コンパクトカーの「フィット」を超える2520mmが確保される。
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