高級セダン「シトロエンC6」が生産終了

2012.12.26 自動車ニュース
「シトロエンC6」(2005年)
高級セダン「シトロエンC6」が生産終了

高級セダン「シトロエンC6」が生産終了

フランスの高級車に逆風。登場時には大きな話題となりながら、最近は販売不調が伝えられていた「シトロエンC6」の生産が終了した。後継モデルはあるのか、それとも……。

「シトロエンC6」(2005年)
「シトロエンC6」(2005年)
「シトロエンC6」(2005年)
「シトロエンC6」(2005年)
フランス西部にあるPSAプジョー・シトロエンのレンヌ工場の「C6」組み立てライン。2005年。
フランス西部にあるPSAプジョー・シトロエンのレンヌ工場の「C6」組み立てライン。2005年。

シトロエンの最高級車「C6」が2012年12月18日、フランス西部レンヌにあるPSAプジョー・シトロエン工場で生産を終了した。

C6は2005年パリモーターショーで発表された。2000年に生産終了していた「XM」の後継車としての位置づけだった。スタイルは1999年の「C6リニャージュ コンセプト」、2002年の「C-エアドリーム コンセプト」をモチーフにしていたが、細部には往年の「DS」をイメージさせる要素が盛り込まれていた。2005年がDS誕生50周年であったことも、「DS再来」のイメージをさらに強いものにした。

当初C6は、ジャック・シラク仏大統領(当時)が一般発売前に先行生産モデルを公用車として使用するなど、華やかな話題を振りまいた。2007年に就任したニコラ・サルコジ大統領も公務にC6を使用した。

ただし欧州の一般市場では、「メルセデス・ベンツEクラス」などライバルより高い価格がハンディとなったうえ、経済危機に追い打ちをかけられ販売が苦戦した。
ちなみに、2012年5月に就任したオランド大統領は、就任バレードでC6よりひとまわり小さい「DS5」のディーゼルハイブリッド仕様を使用した。大統領府までダウンサイジングをしたことで、高級車としてのC6の存在感がさらに薄くなった。

2012年1月から10月の間に欧州で登録されたC6はわずか556台で、約7年間の総生産台数も2万台強にとどまった。最後までフランスでカタログに残っていたのは、3リッターV6のディーゼル仕様のみで、価格は5万7450ユーロ(フランス価格/約631万円)だった。
人気の低さを象徴してか、現在フランスのシトロエンの公式ウェブサイトにおけるアウトレットストアでは、18.3%もの値引きで販売されている事実上新車のC6もみられる。

「C6リニャージュ コンセプト」(1999年)
「C6リニャージュ コンセプト」(1999年)
パリのアンヴァリッド(廃兵院)に並んだ「C6」。2005年。
パリのアンヴァリッド(廃兵院)に並んだ「C6」。2005年。
大統領専用車の「C6」。シラク、サルコジ両大統領時代に使用された。
大統領専用車の「C6」。シラク、サルコジ両大統領時代に使用された。

「ルノー・ヴェルサティス」「プジョー607」に続き、今回C6が消えたことで純フランス系高級車は軒並み消滅したことになる。欧州の専門家の間では、C6の後継車は2015年に登場する「DS9」で、そのモチーフは2012年北京モーターショーで参考出品されたコンセプトカー「Numero 9(ニュメロ・ヌフ)」であるとの見方が一般的だ。

ライバルのルノーは、ヴェルサティスの後継車である「ラティテュード」を韓国のルノーサムソンで生産している。フランスでは人件費などの製造コストがかさむであろう高級車DS9を、経営環境が厳しいシトロエンがどの国で生産するのかも今から気になるところだ。

(文=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>/写真=シトロエン、Akio Lorenzo OYA)

シトロエン歴史資料館に展示されている大統領専用車の「DS5」。
シトロエン歴史資料館に展示されている大統領専用車の「DS5」。
2012年の北京モーターショーで発表されたコンセプトカー「Numero 9(ニュメロ・ヌフ)」。
2012年の北京モーターショーで発表されたコンセプトカー「Numero 9(ニュメロ・ヌフ)」。

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