「500」の新姉貴分「500X」、2014年に生産開始

2012.12.21 自動車ニュース

「フィアット500」の新姉貴分「500X」 とイタリア製「ジープ」が2014年に生産開始

フィアットは2012年12月20日、ジープとフィアット両ブランドの新型車を、主力生産拠点のひとつであるイタリア南部のメルフィ工場で、2014年から生産することを明らかにした。

これは、メルフィ工場での新規投資計画説明会の際に発表したもの。いずれの新型車もフィアット、クライスラーの新プラットフォーム「スモールワイド」を採用する。スモールワイドは、同社の新世代プラットフォーム3種のうちのひとつ。モジュール構成により、より大きなサイズの車にも応用できる。米国輸出に際しても、何ら改変を加えることなく同地の基準に適合させることができるという。

ジープの新型車は、同ブランドに従来なかったカテゴリーの多目的車となる。メルフィ工場のみで製造されるが、他のジープ同様に全世界で販売される。

いっぽう「500X」の名前で販売されるフィアットの新型車は、「500」の5ドア版として2012年7月に正式発表された「500L」よりも、室内、荷室ともさらに余裕のあるクルマとなる。

500Xは、500Lの記者発表会の席上で、わずか数秒間だけモックアップを披露したモデルをベースにしたものと思われる。大ヒット車種500にあやかったバリエーション展開は、カブリオレ版の「500C」、500Lに次ぐものとなる。一部欧州メディアは、「日産ジューク」「MINIカントリーマン」などをライバル車に据えた車になるだろうと伝えている。

これらのモデルを生産するために、フィアットはメルフィ工場に10億ユーロ(約1100億円)以上を投資する。なお今回の発表には、イタリア共和国のマリオ・モンティ首相も同席した。イタリアで自動車工場への首相訪問は極めて珍しく、自動車産業再生に臨む官民一体の姿勢を表したかたちだ。
ちなみに発表に際しては、セルジオ・マルキオンネ社長や首相がスピーチする背後に多くの工場従業員を配置するという、こちらもイタリアでは珍しい“アメリカンスタイル”が採用された。

かつて500Lの生産拠点がセルビア工場に決定したとき、イタリアの各メディアは、産業空洞化の象徴として報道した。いっぽう今回は、ジープブランドまでイタリアで生産することもあり、発表当日夜の主要テレビニュースはいずれもトップ扱いでにぎにぎしく伝えた。
なお、どちらの新型車も発表時期などは公表していない。

(文=大矢アキオ/写真=フィアット)

2012年7月20日の「フィアット500L」の発表会で公開された、事実上の「フィアット500X」のモックアップ。記者を前にわずか数秒間“チラ見せ”が行われた。
2012年7月20日の「フィアット500L」の発表会で公開された、事実上の「フィアット500X」のモックアップ。記者を前にわずか数秒間“チラ見せ”が行われた。

「500」の新姉貴分「500X」、2014年に生産開始の画像
「フィアット500L」
「フィアット500L」
フィアット・メルフィ工場の「フィアット・プント」溶接ライン。
フィアット・メルフィ工場の「フィアット・プント」溶接ライン。

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