VW、新型スモールカー「up!」を発売

2012.09.18 自動車ニュース
4ドアモデルの「high up!」。
VW、新型スモールカー「up!」を発売

フォルクスワーゲン、新型スモールカー「up!」を発売

フォルクスワーゲン・グループジャパンは2012年9月18日、新たなエントリーモデルとなるスモールカー「up!(アップ!)」を発表した。同年10月1日に販売を開始する。

上級グレードの「high up!」には、フロントフォグランプや15インチアルミホイールが装着される。
上級グレードの「high up!」には、フロントフォグランプや15インチアルミホイールが装着される。
2ドアモデルの「move up!」。
2ドアモデルの「move up!」。

■2ドア仕様と4ドア仕様を用意

「up!(アップ!)」は、2011年9月のフランクフルトショーでデビューしたフォルクスワーゲンのスモールカーだ。同社の「ポロ」よりも450mm短い3545mmの全長にもかかわらず、効率的なパッケージングにより、大人4人が乗車できる空間を実現したのが特徴だ。

シンプルでクリーンなデザインとしながら、特徴的なフロントマスクや塊感のあるフォルムが、小さなサイズを感じさせない存在感をつくりあげている。また、このクラスとしては初めて「シティエマージェンシーブレーキ」を搭載するなど、これまでのスモールカーの概念にとらわれない高い安全性や品質にこだわるクルマづくりを実践している。

日本でのラインナップと価格は、ベーシックグレードの「move up!(ムーブ アップ!)」(2ドア)が149万円、その4ドア仕様が168万円、上級グレードの「high up!(ハイアップ!)」(4ドア)は183万円。
全モデルに1リッター3気筒DOHCエンジンと2ペダルMTの5段「ASG」が搭載される。


VW、新型スモールカー「up!」を発売の画像
「high up!」のインテリア。レザー3本スポークステアリングホイールやレザーハンドブレーキグリップのほか、前席にはシートヒーターが標準で備わる。
「high up!」のインテリア。レザー3本スポークステアリングホイールやレザーハンドブレーキグリップのほか、前席にはシートヒーターが標準で備わる。

■最新のブランドフェイスを採用

全長×全高×全幅=3545×1650×1495mmのコンパクトなボディーサイズでありながら、強い存在感を発揮するデザインを特徴づけるのは、最新のブランドフェイスを採用したフロントグリルだ。一見、「ゴルフ」や「ポロ」との共通性が感じられないが、ヘッドライトを水平のラインで結びつける手法は、まさにフォルクスワーゲンの文法どおり。それでいてフレンドリーな雰囲気をつくり上げているのが巧みなところだ。

サイドビューは前後オーバーハングを切り詰め、長いホイールベースを確保したのが特徴。2ドアと4ドアではリアサイドウィンドウの形状を大きく変えて、それぞれに個性を持たせている。そして、リアビューは、全面にガラスパネルを施したテールゲートとC字型のテールライトがひとめでup!とわかるデザインをつくりあげた。

インテリアは、比較的シンプルなデザインとしながらも、ダッシュボード前面をカバーする“ダッシュパッド”を採用するなどしてカジュアルさと上質さを演出する。ドアの数にかかわらず、乗車定員は4人。全長の割に長い2420mmのホイールベースを生かし、前席はもちろん、後席においても大人が乗車できるスペースが確保されている。

■シングルクラッチ式のトランスミッションを搭載

用意されるエンジンは1種類で、全グレードに1リッター3気筒DOHCエンジンが搭載される。新開発のオールアルミエンジンは、直噴ではなく、ポート噴射を採用し、最高出力75ps/6200rpm、最大トルク9.7kgm/3000-4300rpmの実力を誇る。バランサーシャフトを採用することなく振動やノイズを抑え、内部抵抗の低減や部品点数の削減を実現したという。

組み合わされるトランスミッションは、マニュアルギアボックスをベースとした5段ASG。デュアルクラッチの「DSG」とは異なり、シングルクラッチシステムを採用した。「フィアット500」の“デュアロジック”、「スマート・フォーツー」の“ソフタッチ”と同様の機構で、もちろん、AT限定免許でも運転が可能である。

1リッターエンジンと5段ASGの搭載により、up!のJC08モード燃費は23.1km/リッターを達成。エコカー減税(75%減税)の対象となる。


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フロントウィンドウの上部に内蔵されるレーザーセンサー。
フロントウィンドウの上部に内蔵されるレーザーセンサー。
荷室容量は、4名乗車時で251リッターを確保。後席シートを倒すことで、最大951リッターまで拡大することができる。また、荷室のフロア高を2段階に調整できる「バリアブルカーゴフロア」も備わる。写真はフロアが低い状態。
荷室容量は、4名乗車時で251リッターを確保。後席シートを倒すことで、最大951リッターまで拡大することができる。また、荷室のフロア高を2段階に調整できる「バリアブルカーゴフロア」も備わる。写真はフロアが低い状態。

■シティエマージェンシーブレーキを標準装着

up!が特に力を入れているのが安全性。例えば、このクラスとしては初めて、「シティエマージェンシーブレーキ」を標準装着している。シティエマージェンシーブレーキは、上級モデルの「フォルクスワーゲンCC」に搭載される技術で、30km/h未満で走行中に、フロントウィンドウ上部のレーザーセンサーが前方に障害物を検知すると、状況によっては緊急ブレーキをかけて危険を回避するというものだ。

さらに、運転席/助手席エアバッグや頭部保護機能付きサイドエアバッグ、全席3点式シートベルト、ESPなども標準装着する。その一方で、ドアミラーが手動格納式であったり、給油キャップのロックにメインキーを必要としたり、4ドアのリアサイドウィンドウが後端を外に押し出すタイプであったりと、装備に割り切りが見られるのも事実だ。

フォルクスワーゲン・グループジャパンとしては、このup!の投入により、国産スモールカーオーナーを取り込むのが狙い。特に「クルマは移動の手段ではなく楽しむもの」、「ニーズを満たす一番安いクルマを選ぶのではなく、多少高くても好きなクルマを選ぶ」という層にアピールしたい考えだ。

(文=生方聡/写真=webCG)

ボディ−カラーは、キャンディホワイト(写真)、トルネードレッド、ライトブルー、ナイトブルーメタリック、リフレックスシルバーメタリック、ディープブラックパールエフェクトの全6色が用意される。

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