【スペック】全長×全幅×全高=4999×1983×1835mm/ホイールベース=2922mm/車重=2330kg/駆動方式=4WD/5リッターV8DOHC32バルブスーパーチャージャー(510ps/6000-6500rpm、63.7kgm/2500-5500rpm)/燃費=13.8リッター/100km(EUサイクル複合モード)(欧州仕様車)

ランドローバー・レンジローバー(4WD/8AT)【海外試乗記】

その世界観に揺るぎなし 2012.12.23 試乗記 ランドローバー・レンジローバー(4WD/8AT)

その地位に甘んじることなく、果敢に進み続ける「レンジローバー」。オールアルミモノコックを採用し、悪路走破性をさらに高めるなど、先代から大幅な進化を成し遂げた。しかしその世界観は揺るぎない。モロッコからのリポート。

伝統をモダンに解釈

もし、自分がミリオネアだったら、クルマを降りたその場で新型「レンジローバー」を注文していただろう。それほど先月モロッコで乗ってきた新型レンジローバーは素晴らしかった。

一般道とハイウェイ、砂浜、凸凹の激しい未舗装の山道、岩場などあらゆるシチュエーションを走り込んできたが、そのまま日本まで運転して帰りたくなった。飛行機に乗せられて帰国する何十倍もの時間が掛かるけれども、地上を走る限り、これ以上に甘美な乗り物を他に知らない。

モロッコの港町エッサウィラで対面した新型レンジローバーは、歴代レンジローバーのデザインディテールを巧みに盛り込みながら、現代的な造形にまとめ上げるのに成功していた。

「新世代のレンジローバーをデザインするということは、40年間の足跡と成功に対して大きな責任を負うということだ。しかし、われわれのチームは驚異的なハードワークをこなし、エレガントなプロポーションとピュアな外観を造り出すことに成功した」
ランドローバーのデザインディレクターでありチーフクリエイティブオフィサーのジェリー・マクガバンは新型レンジローバーに絶対の自信を持っているようだった。

左右両端が盛り上がっているボンネットフード、フロントドアの縁のエアアウトレット、ウィンドウでカバーされ、後ろにエッジを少し付き出すかたちのDピラー、二分割して開閉できるガラスハッチとテールゲートなどはすべてモダナイズされて織り込まれている。初めて見る小さなテールランプユニットと絞り込まれたテールがエレガントだ。

運転席に座り込んでも、これがレンジローバーであることを体が思い出した。「コマンドポジション」が守られているのだ。ステアリングホイールをホンの気持ち上から抱え込むようにして、ボディーの四隅を直接目視とミラー越しに確認できるのは安心感につながる。これは、ボディーを右に左に斜めに倒しながら進むような過酷なオフロードに入った時に、さらなる安心感をもたらしてくれることになる。

インテリアの趣味と品質も変わらない。ふたつ前の2代目まではヴィクトリア朝のオールドワールドなセンスだったが、3代目に一気にモダナイズされ、この4代目も一層の磨きが掛けられている。

インテリアで最も大きく変わって見えたのはメーターパネルだ。先代も“メーター”は存在せずに、モニタースクリーンにメーターが描き出されていたが、新型はそれがフルカラーで粒子が細かく、細かく動く。フェイズを切り替えてさらに多くの情報が表示できるようになった。

ヨーロッパ向けには3リッターV6と4.4リッターV8のターボディーゼルエンジンもラインナップされているが、日本仕様は5リッターガソリンV8の自然吸気とスーパーチャージャー付きの2種類。最高出力は375psと510ps。トランスミッションは8段化されたATとなる。

ひと目で「レンジローバー」と分かるデザイン。従来のデザイン要素を継承しつつ、新たな解釈を加えている。
ひと目で「レンジローバー」と分かるデザイン。従来のデザイン要素を継承しつつ、新たな解釈を加えている。
インテリアも伝統を継承する。インパネは水平と垂直の両ラインが交差する力強い造形。センターパネルのスイッチの数が大幅に減らされたおかげで、見た目の洗練度が高まった。
インテリアも伝統を継承する。インパネは水平と垂直の両ラインが交差する力強い造形。センターパネルのスイッチの数が大幅に減らされたおかげで、見た目の洗練度が高まった。
室内には上質なレザーがふんだんに用いられる。インテリアが17色、エクステリアが37色から選べる「ビスポーク」プログラムが本国では用意される。
室内には上質なレザーがふんだんに用いられる。インテリアが17色、エクステリアが37色から選べる「ビスポーク」プログラムが本国では用意される。
搭載されるエンジンは計4種類。最も強力なガソリンの5リッターV8スーパーチャージャー付きユニットは510psを発生する。
搭載されるエンジンは計4種類。最も強力なガソリンの5リッターV8スーパーチャージャー付きユニットは510psを発生する。

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