五感を刺激する走り

エクステリアは、リアスポイラーがサイドにまで回り込んだことが他のエリーゼとの違い。おまけに試乗車はセットオプションの「スポーツパック」を装着していたので、フロント16インチ、リア17インチのアルミホイールは鍛造になっていた。でも、それ以外は同じ眺めだ。

インテリアも共通なので、早速スタート。ベーシックなエリーゼより重いクラッチをミートして走りだすと、加速はやはり段違いだ。あまりに強烈なので、公道でフルスロットルを試すのは容易ではない。力不足に悩む場面もあったベースモデルとの差は絶大だ。

でもさすがはロータス、無機質な速さとは違う。レスポンスは旧型のSCより自然になったが、英国車らしい“丸み”が残っている。もし反応に不満があるなら、スポーツパックに用意されるスポーツモードを選択すればいい。シフトレバー脇にあるボタンを押せば、モダンなスポーツカーにふさわしい鋭いレスポンスを返してくれる。

それに音がいい。3000rpmあたりからの野太い排気音は、同じ水冷式インタークーラーを備えたエスプリ ターボSEそっくりだった。この音を聞くためにも、ルーフはオープンにしたくなる。

スポーツパックにはビルシュタインダンパーも含まれていた。そのためか乗り心地は硬めだったが、鋭いショックは絶妙にいなしてくれるので不快ではない。以前乗ったSCはシャシーが安定志向、つまりアンダーステアが強く感じたが、新しいエリーゼSはベースモデルのようなヒラヒラ感を味わえた。それでいてパワーとトルクに余裕があるから、右足の踏み具合で姿勢を自在に変えられる。

もっともコーナリングスピードは相応に高いので、横Gはキツくなるし、ステアリングはずっしり重くなるなど、格闘的要素が強まるのも事実。ライトウウェイトスポーツらしい爽やかさを前面に押し出したベースモデルに対して、スーパースポーツ的な要素を強めたエリーゼという感じがした。Sの意味するところが、なんとなく分かった。

(文=森口将之/写真=高橋信宏)

14スポークの鍛造アルミホイールは、セットオプション「スポーツパック」に含まれるもの。なお、ノーマルでは鋳造の6スポークとなる。
14スポークの鍛造アルミホイールは、セットオプション「スポーツパック」に含まれるもの。なお、ノーマルでは鋳造の6スポークとなる。
ワインディングロードを駆け抜ける「エリーゼS」。0-100km/hの加速タイムは4.6秒。最高速度は234km/hと伝えられる。
ワインディングロードを駆け抜ける「エリーゼS」。0-100km/hの加速タイムは4.6秒。最高速度は234km/hと伝えられる。
「ツーリングパック」のレザーシート。色は写真のエボニーブラックのほか、ベノムレッド、アイボリーホワイト、ココアブラウン、コニャックブラウン、インペリアルブルーが選べる。
「ツーリングパック」のレザーシート。色は写真のエボニーブラックのほか、ベノムレッド、アイボリーホワイト、ココアブラウン、コニャックブラウン、インペリアルブルーが選べる。
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