クライスラーの目玉はフィアット!?【LAショー2012】

2012.12.10 自動車ニュース
電気自動車の「フィアット500e」はアメリカで2013年春に発売の予定。
クライスラーの目玉はフィアット!?【LAショー2012】

【LAショー2012】クライスラーの目玉はフィアット!?

大規模なデトロイトモーターショーが1カ月後に控えていることから、地元アメリカ勢の展示は控えめだった。北米ビッグスリーで一番力が入っていたのはフィアット傘下のクライスラー。「フィアット500」の新ラインナップを発表し、注目を浴びていた。

「フィアット500L」をSUV風に仕立てた「500Lトレッキング」。ベースの「500L」ともども、アメリカでは2013年半ばに発売される予定。
「フィアット500L」をSUV風に仕立てた「500Lトレッキング」。ベースの「500L」ともども、アメリカでは2013年半ばに発売される予定。
北米仕様の「フィアット500L」。フロントグリル、バンパー、ヘッドライトのデザインが欧州仕様とは異なっているため、顔つきが若干違っている。
北米仕様の「フィアット500L」。フロントグリル、バンパー、ヘッドライトのデザインが欧州仕様とは異なっているため、顔つきが若干違っている。

■アメリカでも人気の「フィアット500」

クライスラーを傘下に収め、1983年以来のアメリカ再上陸を果たしたフィアット。2011年に発売した「500」は好調な売れ行きを見せており、その追い風を受けて、早速ラインナップの強化に動いた。

「フィアット500e」は「e」の文字が示唆するとおり、500ベースのEVである。車高が若干高いのがわかるだろうか。かさばるバッテリーを床下に追いやり、コンパクトなボディーを維持しながらEV化している。ベースモデル同様、FFレイアウトを採用し、モーターの最高出力は111psで最大トルクは20.4kgm。リチウムイオンバッテリーの容量は24kWhで、航続距離は160km以上(シティーモード)を想定する。アメリカでは2013年春に発売される予定だ。

もう1台のプレミアモデル「500Lトレッキング」は、500シリーズのマルチパーパスモデル「500L」の派生車種である。500Lをベースに、下地むき出しの樹脂製モールディングや17インチホイールが装着され、北米で人気のSUV風に仕立てられた。エンジンは北米仕様の500Lと同じ160psの1.4リッター直4ターボとなる。
この500Lシリーズがスマッシュヒットすれば、フィアットの悲願だったアメリカでのブランド定着も夢ではないかもしれない。

■ジャガーがスーパーセダン「XFR-S」を披露

その他、会場では、フォードからインドのタタ傘下へと移ったジャガーが「XFR-S」を公開して注目を浴びた。

ジャガー&ランドローバー・グループはこの「ジャガーXFR-S」の他にも「Fタイプ」と新型「レンジローバー」を披露し、大きな注目を浴びた。
ジャガー&ランドローバー・グループはこの「ジャガーXFR-S」の他にも「Fタイプ」と新型「レンジローバー」を披露し、大きな注目を浴びた。
派手なリアウイングが目を引く「ジャガーXFR-S」のリアビュー。20インチの大径ホイールが装着される。
派手なリアウイングが目を引く「ジャガーXFR-S」のリアビュー。20インチの大径ホイールが装着される。

これは「XKR-S」に続く、ジャガーの高性能モデル「R-S」シリーズの第2弾で、「BMW M5」や「メルセデス・ベンツE63 AMG」に正面から勝負を挑むスーパースポーツセダンである。

エンジンは「XFR」と同じスーパーチャージャー付きの5.0リッターV8だが、出力とトルクは40psと5.6kgm強化の550psおよび69.3kgmとされる。これに「Fタイプ」用に開発された8段AT“クイックシフト”が組み合わされ、0-100km/hをわずか4.6秒でこなす。M5の4.4秒、E63 AMGの4.3秒に対して遜色ない動力性能だ。

エクステリアはその性能にふさわしいアグレッシブなもの。フロントにはカーボン製スポイラー、リアにも同じくカーボン製ウイングを装着。エアロパーツは見せ掛けだけでなく、ベースモデルのXFRと比較してリフト量は68%低減されているという。シャシーも強化されており、サスペンションのロール剛性は30%高められている。M5やE63 AMGの牙城を揺るがすのは間違いないだろう。

(文と写真=新井一樹)

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