【スペック】全長×全幅×全高=3710×1665×1490mm/ホイールベース=2450mm/車重=870kg/駆動方式=FF/1リッター直3DOHC12バルブ(69ps/6000rpm、8.8kgm/5000rpm)/価格=118万8000円(テスト車=同じ)

三菱ミラージュM(FF/CVT)【試乗記】

軽さは万物に効く 2012.09.03 試乗記 三菱ミラージュM(FF/CVT)
……118万8000円

「低燃費」「低価格」「扱いやすさ」をテーマに、懐かしい車名が復活した。新興国ではエントリーカーの役目を負う新型「ミラージュ」が、ここ“飽食のマーケット”ではどう映ったか?

熟成技術の集大成

新型「ミラージュ」は、グローバルコンパクトカーであることを明確に打ち出す内容で登場した。車種は1リッター3気筒エンジンにCVTの組み合わせのみに絞られ、生産拠点はタイに置かれる。「日産マーチ」などと同じく、日本では輸入車として扱われることになる。

もっとも、設計開発そのものは日本で行われ、クラストップの27.2km/リッターの好燃費をほこる。ハイブリッドなど特記すべき機構は採用されておらず、空力特性を向上させるなど、これまでの技術の集大成的な成り立ちとなる。象徴的な数字を拾えば、870kgという車両重量は見事だ。
従来、このクラスの相場は1トンを切る程度だった。軽量であることが、燃費だけでなく運動性能全般にも好結果をもたらすことは言うまでもない。アルミや樹脂などの材料に頼るのではなく、鉄鋼板を使った構成ゆえに、技術水準の高さを知らしめる。

そのターゲットユーザーには、唐沢寿明のテレビCMでもおなじみのように、主として女性が想定されているようだ。徹底した乗りやすさに主眼を置きながら、低燃費などのエコ性能はユーザーが知らないうちに備わっているというわけである。

予備知識をあまり持たずに、早速路上に出てみよう。ミラージュは低価格であることも魅力のひとつで、ベース車両は100万円を切る。室内に豪華な部分は見られないが、だからこそ簡素にしてすっきり整理された合目的性が伺える。
かといって、安ければイイ的な割り切りは見られない。ステアリングのチルト機構やドアミラー電動格納はもちろん、駐車時にドアミラーを折り畳んだことを忘れて動きだしても30km/hになると自動で展開する装置まで付いているし、メーター内にはエンジン回転計さえ備わる。

シートクッションは薄めながら、表面にソフトな部分が少しあって、その奥にはしっかりホールドしてくれる芯の硬さもある。サイズは小ぶりながら、窮屈な感じはしないし、形状はツボをよく押さえており、ランバーサポート調整などなくとも腰の部分に隙間はできない。
一方、前方の眺めは良好である。最近の妙に空力を意識したウインドスクリーンの傾斜や距離感は気にならず、昔の良き時代を思わせる比較的立ち気味のAピラーにも好感がもてる。上体を屈(かが)めればボンネットの端が少し見え、前方直下の路面に対する見切りもイイ。

ボディーカラーの多彩さは売りのひとつ。全8色のうち、一番人気はブルー。2位が新色のパープルで、3位レッド(写真)とのことだ。
ボディーカラーの多彩さは売りのひとつ。全8色のうち、一番人気はブルー。2位が新色のパープルで、3位レッド(写真)とのことだ。
潔くまとめられた室内。これはその中でも一番“豪華”な「G」グレードのもの。エアコン吹き出し口やシフトセレクターまわりなどにシルバーのアクセントが付く。カーナビはディーラーオプション。
潔くまとめられた室内。これはその中でも一番“豪華”な「G」グレードのもの。エアコン吹き出し口やシフトセレクターまわりなどにシルバーのアクセントが付く。カーナビはディーラーオプション。
「G」グレードは、シート地も他のグレードと差別化され、柔らかな感触のワッフル調ニットが使用される。中間グレードである「M」の室内はこちら
「G」グレードは、シート地も他のグレードと差別化され、柔らかな感触のワッフル調ニットが使用される。中間グレードである「M」の室内はこちら。
「G」の後席。最上級グレードでも後席中央のヘッドレストは用意されない。
「G」の後席。最上級グレードでも後席中央のヘッドレストは用意されない。

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