【スペック】全長×全幅×全高=4770×1735×1865mm/ホイールベース=2860mm/車重=1660kg/駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブ(147ps/5600rpm、21.4kgm/4400rpm)+交流同期電動機(2.4ps、5.5kgm)/価格=279万9300円(テスト車=360万450円)

日産セレナ ハイウェイスターG S-HYBRID(FF/CVT)【試乗記】

「ハイブリッド」の新ジャンル 2012.08.31 試乗記 日産セレナ ハイウェイスターG S-HYBRID(FF/CVT)
……360万450円

マイナーチェンジで新しいハイブリッド技術「S-HYBRID」を採用した「日産セレナ」。「スマートシンプルハイブリッド」と呼ばれる、低コストの次世代マイクロハイブリッドを体験した。

スマートでシンプルなハイブリッド

ミニバン販売台数で首位を行く「セレナ」に、2010年11月のデビュー以来、約1年半というタイミングで新しいグレード「セレナ S-HYBRID」が設定された。その車名はスマートシンプルハイブリッドの意味だという。つまり単にハイブリッドというわけでは、どうやらなさそうだ。

では一体何がスマートでシンプルなのかといえば、要するにこれは、デビュー時から搭載しているアイドリングストップシステムに使っているECOモーターの出力、そしてエネルギー回生能力を向上させて、これを駆動力のアシストとしても使おうという実に簡便なシステムなのである。

ちなみにECOモーターとはクランクシャフトにベルトを介して接続されたモーターで、セルを使うより静かに素早くエンジン始動ができる。また、オルタネーターとして減速エネルギーの回生も行う。なるほど、エネルギーを駆動力として使っていなかっただけで、ハイブリッドとして使うのも容易なシステムだったわけだ。

もっともモーターの最高出力は1.8kW(2.4ps)、最大トルクは53.6Nm(5.5kgm)と大きくはない。故に回生できるエネルギー量も限られることから、バッテリーは鉛タイプがサブとしてもう1個追加されているのみとなる。おかげでシステムは、すべてエンジンルーム内に収まっているのだが、もちろん簡単にそうできたわけではなく、CVTのコントロールユニットを左前輪の前に移設するなどして、なんとかスペースを稼ぎ出したという。

その果実はといえば、JC08モード燃費が従来の14.6km/リッターから、15.2km/リッターへと向上している。これはセレナを追って今春、CVTを改良しアイドリングストップシステムを搭載した「ホンダ・ステップワゴン」の15.0km/リッターを再逆転してクラスナンバーワンとなる数字である。しかも、いわゆる次世代自動車として自動車取得税、自動車重量税がともに免税されるのだ。

実際のところ、ハイブリッドという響きに期待するほどの燃費が向上しているわけではない。けれどクラストップの低燃費なのは事実だし、何より免税になるのは大きい。S-HYBRIDは従来のアイドリングストップシステム装着車に取って代わることになるが、比較すると価格は5万円前後上がっている。しかし、それも免税分でほぼ相殺される。ちょっとズルい気もするが、まさに商品企画の勝利というところである。

エンジンルームには鉛タイプのバッテリーが2個並ぶ。
エンジンルームには鉛タイプのバッテリーが2個並ぶ。

日産セレナ ハイウェイスターG S-HYBRID(FF/CVT)【試乗記】の画像
「ハイウェイスター」には専用のブラックインテリアが採用される。
「ハイウェイスター」には専用のブラックインテリアが採用される。
センターシートを1列目まで移動させると、2列目は左右にもスライドする。(写真をクリックするとシートのアレンジが見られます)
センターシートを1列目まで移動させると、2列目は左右にもスライドする。(写真をクリックするとシートのアレンジが見られます)

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