「トラクションコントロールが働くときは?」

2001.05.28 クルマ生活Q&A その他

「トラクションコントロールが働くときは?」

安全デバイスの中にトラクションコントロールがあります。駆動輪のうち片輪がトラクションを失ったらエンジン出力を落すなりABSを働かせる装置ですが、作動のパラメターは左右輪の回転数に差が出た場合だけなのでしょうか? パンクしてタイヤがぺっしゃんこの場合はトラクションコントロールが働くのでしょうか? トクションコントロール作動OFFスイッチはその時や脱輪した時のためにあるのですか?(甲府市HOさん)

お答えします。トラクションコントロールとは、車両の軌跡を確保するための安全システムです。作動するのは、タイヤが滑ったときや左右のタイヤの回転数に差ができたときばかりではありません。ご質問の「パンクして完全にタイヤがぺっしゃんこ」のときにはトラクションコントロールは効くはずです。このとき多少の横滑りがあるのでこれをセンサーが検知するからです。

タイヤに受け止められる以上の駆動力がかかるとグリップを失います。そこでエンジンの出力を落してグリップを回復するというのが、トラクションコントロールの基本的な概念です。

ひとくちにトラクションコントロールといってもさまざま構造がありますが、簡単なシステムでは、前輪のグリップが弱くなりアンダーステアなどが発生したときにはエンジン出力をおとして対処します。高度なシステムになると、4つのタイヤに独立してブレーキをかけグリップを確保します。その際に、ステアリングの切れ角や、横G、車速などがパラメターとなります。

雨の日などにオーバースピードでカーブにはいったり、強い加速をしたりしたりという、ひとつの車輪に過度に荷重がかかっても、トラクションコントロールは作動します。

ご質問にあるように、左右輪の回転差での作動について私自身の経験をいうと、トヨタのアルテッツァに試乗したときに、運転している本人にはわからない程度のわずかな滑りで作動しました。コーナーの立ち上がりでアクセルを早めに開けたときなのですが、そのためエンジン回転が急激に落ち込んでしまいました。アクセルを踏み直してもすぐに回転が戻らず、直進状態になるまで待たなければなりませんでした。これはセンサーが横Gとハンドルの切れ角をもとに判断したためで、タイヤの空転をチェックしていれば、このようなことは起こらなかったと思います。

グラベル(砂利道)でターンをしたときに、タイヤが滑らないようにトラクションコントロールが効き、エンジンがストールぎみになったこともあります。ちょうどマニュアル車でアクセルを閉じた状態のようでした。ご質問にあるように脱輪した時には、トラクションコントロールをOFFにして、その上でリミテッドスリップデフを働かせないと駆動力は充分に路面に伝わりません。