「古いエンジンにディーゼル用オイルはイイ?」

2002.06.14 クルマ生活Q&A ガソリン・オイル

「古いエンジンにディーゼル用オイルはイイ?」

その昔、初代FFジェミニ・イルムシャーターボに乗っていました。中古で購入し、走行距離は7万5000kmでした。引越し後に最寄のいすゞのディーラーに行ったところ、ディーラーのサービスの方曰く、「古いし、距離をこなしているので、ディーゼルエンジン用オイルを使うと良い。」と助言を頂き、その様にして過ごしていました。その真意を知りたくて、おたより申し上げます。あと、一般にディーゼルエンジン用オイルはエンジン内の洗浄能力が、ガソリン用の物より強いと聞いたことがあります。(デトロイト・ONさん)

お答えします。ディーゼルエンジンオイルは、ガソリンエンジン用のオイルと要求されている性能は違いますが、ガソリン車にディーゼルエンジン用オイルを入れても壊れるということはありません。

では、ディーゼル用とガソリン用の違いは何なのでしょう?

 トイレの臭いと同じく、疑問も元から解かないといけません。そもそもディーゼルエンジンとは、シリンダー内、ピストンで圧縮された空気に燃料を噴射、自然発火させる仕組みです。耐えに耐えた水戸のご老公が怒り心頭に発し、最後にカクさんが印籠を取り出す、のとはちょっと違いますね。すいません。ディーゼルユニットは、構造が簡単で、効率がいいのが長所。一方、空気と燃料がなかなかキレイに混ざらず、燃え残りが出やすいのが欠点です。
構造上ススが出やすいエンジンですから、常に筒内をオイルで浄化する必要があります。そのため、ディーゼル用オイルは清浄する力が強い。ちょっと専門用語を使うと「洗浄分散性が高い」のです。古くなって内部が汚れたガソリンエンジンには、多少効果があるかもしれません。

ディーゼル用オイルのもうひとつの特徴は、油膜の厚みがあることです。軽油を吹き込むだけで火がつくくらいシリンダー内の圧力は高くなっていますから、各部のシーリングはシッカリしないといけない。オイルの粘度を上げて対応します。走行距離がかさんで、ピストンとシリンダー、クランクシャフトのベアリングなどのクリアランス(すきま)が大きくなったガソリンエンジンにも有効でしょう。

では、古いクルマには、ディーゼル用オイルを使った方がいいのでしょうか? オススメできません。再び元に戻ってエンジンの使い方を考えてください。いささか乱暴な分け方ですが、ディーゼルは低回転から力を出すロバ系ユニット。ガソリンは、気持ちよく回転を高めて駆けるサラブレット型。ディーゼルオイルは、高い回転数で使われることを重視して開発されていないのです。いかな古くなったエンジンとはいえ、性能を発揮するためには指定されているオイルを使ったほうがよいでしょう。